
長野県安曇野市。JR大糸線「一日市場(ひといちば)駅」から徒歩3分の場所に、ひっそりと佇む「焼き菓子工房MYU(ミュウ)」。安曇野産の新鮮な牛乳、卵、果物や野菜などを使い、お子さんでも安心して食べられる焼き菓子を販売しています。
この度、めでたく8周年を迎え、先日、待ちに待った「8周年記念感謝セール」が開催されました。今回はオーナーの関美江子さん(以下、関さん)にお話を伺い、地域に愛され続けてきたお店の歩みと、代名詞とも言える「カヌレ」へのこだわりを紐解いていきます。
祝8周年!地元のお客様の反応は

安曇野産の新鮮な食材、旬の果物などを使用し「フレッシュな焼き菓子」を味わって欲しいという想いから、2017年7月にオープンした「焼き菓子工房MYU」。先月、8周年を迎えました。
8周年記念感謝セール当日、オープンの11時にお店へ伺うと、すでに開店を心待ちにしているお客様がいらっしゃいました。MYUさんが地元に根付き、愛されているのが伝わってきます。

当日、予想以上にお客様がインスタグラムをチェックしてくれていたことに驚いた、と関さんは語ります。
「『おめでとうございます!』と声をかけてもらえたり、久しぶりのオープンだったので『久しぶり!旗が立っているから来たよ!』と言ってくださる方もいました。この辺りのお客様は、店頭の旗がオープンの目印になっているんです」
「毎週来てくださるお客様は『ここのお菓子が恋しくて』と、たくさん買って帰ってくれるのが本当に嬉しかった」と関さん。
さらに、数年前の周年記念でプレゼントした保冷バッグを、今でも大切に持ってきてくれるお客様がいることも、関さんにとって大きな喜びだそうです。
「限定10名様への先着プレゼントだったんですが、今回の感謝セールの時もそのうちの何名かが持ってきてくれて。『使ってもらえてるんだな』と、本当に嬉しかったですね」
8周年を迎えてのオーナー関さんの想い

8周年を迎えての気持ちをオーナーの関さんに伺いました。
「短いようで長く、やっとここまで走ってこれたな、という気持ちです。うちのお店に関わってくれているすべての人の支えがないとできなかったことなので、周りの方に助けられたなと思います。一人だと続けてこれなかった」と、しみじみと感謝の想いを語ります。
関さんがお店を続けてこられた中で、「やっていてよかった」と感じる瞬間は、お客様からの言葉だそうです。
「『おいしかった』と声をかけてもらえることは、やっぱり嬉しいですし、直接お客様の声を聞けることが自信にも変わり、もっと頑張ろうと奮い立たせてくれます」
また、特に心に残っているお客様とのエピソードとして、関さんはこんなお話をしてくれました。
「小さなお子さん連れのお客様が、『ここのクッキーがすごく好きで』と言ってくれたんです。米粉の入ったシンプルなクッキーなんですが、『他のお店で売っているクッキーは食べないのに、ここのクッキーだけは食べるの!』と言ってもらえたのが、本当に衝撃的で。『わぁ!すごい嬉しい!』と心から嬉しくて今でも思い出します」

「焼き菓子工房MYU」を象徴する逸品「カヌレ」 その深い魅力に迫る

関さんの作る焼き菓子は、どれも心を込めて作られていて、本当に美味しいものばかりです。
今回の8周年記念感謝セールでは、私も「どーなっつ(プレーン)」や「安曇野小麦のスコーン(アールグレイ&チョコチップ)(プレーン)」、「コーヒーゼリー」、そしてもちろん、一番の楽しみだった「カヌレ」も手にすることができました。
どれも添加物を使用しておらず、素材本来の風味と手作りの温かさが伝わってくる味わいでした。中でも特に注目したいのが、お店の看板商品である「カヌレ」です。

このカヌレ、一度食べたら忘れられない味なんです。外はカリッカリに香ばしく、中はしっとり、もっちりとした食感。一口食べると、ラム酒の香りが主張しすぎず、素材を活かした優しい味わいです。開店以来、愛され続けるこの味のこだわりを関さんに伺いました。
「材料のこだわりは、安曇野北アルプス牧場の新鮮な牛乳と会田養鶏場の卵を使用しているところです。北アルプス牧場の牛乳は賞味期限が製造から約5日と新鮮で!作りたての牛乳を使いたかったんです」と語り、試作した中で会田の卵との組み合わせが一番美味しいと感じたそうです。お店のコンセプトである「フレッシュな焼き菓子」を提供するために、作りたての牛乳や新鮮な卵を使うことを大切にしています。
また、素材の味を大切にすることの他、関さんがカヌレ作りの上で最もこだわっている点として、当日焼いたものを店頭に出すことを挙げます。
「お店で出すのは絶対、その日焼いたものです。カヌレを買いたくて来るお客様は、だいたいオープンと同時に買っていく方が多いですね。当日焼いたその食感を気に入ってくれているのかなと思います」と、作りたてへのこだわりを語ってくださいました。
さらに、カヌレを美味しく食べるためのコツを伺うと「当日焼いているので、その日のうちに食べていただくのが一番です」。この時期ならではの食べ方としては「夏だったらカヌレを冷凍して、そのままガリガリ食べるのもアイスみたいで美味しいですよ!おすすめです」と教えていただきました。
「一度は食べてみて欲しい」今後への想いと読者へのメッセージ

今後の目標や、挑戦したいことについて関さんに伺いました。
「毎年いつも思っていることは、できるだけお店を開ける日をちゃんと作ることです。定休日は月曜から水曜で、本当は木曜から日曜までお店をオープンするはずなのですが、イベント等で、お店を開けられる日が少なくなってしまっていて。繁忙期の秋冬はできるだけお店を開けたい、というのが毎年の目標なんです」と、お客様との出会いを大切にする想いを語ってくださいました。
そして、将来的な挑戦として、こんな夢も教えてくれました。
「何年かかるかわかりませんが、イートインみたいなスペースを作って、夏もお客様に来てもらえるようにしたいですね。ソフトクリームを始めたり、地元産のフルーツを使ったソースをかけたりするのもいいなと考えています」
最後に、読者の皆様へのメッセージをお願いしました。
「お店の場所が大通りではなく、住宅街で通り過ぎてしまうような場所にあるんです。そんな中でも、地元安曇野のおいしい素材を使って、心を込めて作っているので、一度食べてみてほしいですね。食べたお客様が『おいしかった』と覚えていてくれたりするので、一度食べてみてほしいなと思います」
関さんの言葉の端々から、お菓子への愛情と、お店に関わるすべての方への深い感謝の気持ちが伝わってきます。創業から8年もの間、このお店が地元の方々に愛され続けているのは、新鮮な焼き菓子へのこだわり、そして関さんの飾らない人柄からなのだと感じました。
素材の風味を活かした優しい味わいと、心を込めて作られた焼きたての味を求め、ぜひ「焼き菓子工房MYU」に足を運んでみてくださいね。
店舗詳細
焼き菓子工房MYU
- 住所:長野県安曇野市三郷明盛1300‐6
- 電話番号:0263-55-7511
- 営業時間:11:00-16:00(商品無くなり次第、終了)
- 定休日:月曜〜水曜
- 駐車場3台
- SNS:公式Instagram
- 公式ホームページ:https://myu0728.crayonsite.com/
※夏季はイベント等に多数出展しているため、店舗営業日は公式のインスタグラムなどで確認することをおすすめします。
※店舗営業がない日でも、一部の直売所などでミュウさんの商品を購入できる場所があるそうです! 具体的な直売所の場所は、ミュウさんの公式ホームページに記載されていますので、ぜひチェックしてみてください。