さいたま市岩槻区にある、焼き菓子店「コブタ製菓」。
前編ではお店の紹介とお菓子作りへのこだわりについて伺いましたが、後編では以前営んでいたケーキ屋の閉店からの学び、地域での活動、今後のお店の未来についても伺いました。
越谷のケーキ屋を閉店、新たな出発の決意
ご姉妹はコブタ製菓をはじめる前、越谷で洋菓子店をしていました。越谷のお店は理想的な間取りで、喫茶もできる広さが魅力的だったとおふたりは話します。
ケーキを中心に販売し、地元にも長く愛されていたお店でしたが、最後は葛藤しながら閉店を決意しました。
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閉店のきっかけはコロナ禍でのテイクアウト需要の急増だったとか。
おふたりが当時を振り返ります。
「ほとんどふたりでお店を切り盛りしていて、あのときは毎日朝から晩まで働いていましたね」
その後、焼き菓子専門でやろうと決めてからは、以前の経験を活かし「無理なく自分たちのペースで運営できる」を重視したお店作りをしています。
「細く長く」が目標!地域との繋がりを大切に営業を続けたい
地域とのつながりについて尋ねると、「しばらく地元を離れていたから…」とこっそりお店をはじめたとのこと。
ただ、徐々にお客さんの口コミでお店が知られるようになり、地域のお店から出店のお誘いも増えてきました。
岩槻の栄町通り商店街では、マルシェなどのイベントにも出店するように。また別のお店との交流もあり、イベントへの誘いがあったり、コブタ製菓の商品の取り扱いなども行ったりしています。
今後は、「にぎわい交流館いわつき」で開催されるイベントへの出店も検討しているそうです。
以前の店舗「こぐま洋菓子店」の頃からのお付き合いがある草加市のコーヒー店へは、現在も月に1回程度、注文を受けてから商品を製造・配達しています。
常連のお客様はもちろんのこと、以前のお店があった越谷や草加から足を運んでくれるお客様もいるそうで、ご姉妹の丁寧な仕事が遠方のお客様にも届いていることが伝わります。
ご姉妹は過去の多忙な経験から、コブタ製菓では無理なく「細く長く」お店を続けていくことが目標と語ります。
「そこまで野望はありません。平和にお店を長く平和に営業していきたいなと思います」姉の奏絵さんが笑顔で話し、妹の由子さんも頷きます。
今もこれからもおふたりのペースで、楽しくお店を営んでいることが容易に想像できる、そんなあたたかい雰囲気が伝わりました。
お客様に感謝しながら自分たちも楽しく「コブタ製菓」を続けていきたい

「コブタ製菓」の宣伝は積極的には行っていないとのことですが、現在はInstagramで発信をしており、営業日程が確認できます。
姉の奏絵さんが担当するInstagramからは、お店の雰囲気や焼き菓子の魅力が伝わってきます。
SNSを見たお客様が来店されることもあるそうですが、基本的にはリピーターが多いとのこと。リピーターや地元民を大事にしてくれる「あたたかさ」がこのコブタ製菓からは感じられます。
「無理なく、平和に続けていきたい」と語る姉妹の言葉には、お客様へ感謝しつつ楽しくこれからもお菓子作りを続けていきたいという気持ちが感じられました。
姉妹が紡ぐ「コブタ製菓店」が長く岩槻の地で愛されていく様子が見えてくるようです。
店舗情報
コブタ製菓
住所:埼玉県さいたま市岩槻区仲町1-6-16
営業日:水〜日曜日 10:00〜18:00
定休日:月火+不定休
駐車場:2台
支払:現金のみ