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ライフ  |    2025.09.02

新温泉町で叶える理想の子育て!松山さん夫婦が語る「移住生活のリアル」

移住、兵庫県新温泉町

都会の喧騒を離れ、自然豊かな兵庫県新温泉町で子育てをされている松山さんご夫婦。

お二人が新温泉町を移住先に選んだ理由は何なのか、そして実際に送る移住生活はどのようなものなのでしょうか。

この記事では、憧れていた自給自足の暮らしや地域とのつながり、子育て環境の魅力など、松山さんご夫婦が感じたリアルな移住生活を紹介します。

「いつか移住したい」幼い頃からの夢を追いかけて

移住、兵庫県新温泉町、自給自足

松山塁さんは大阪出身、奥様のゆかりさんは神戸出身。都会で医療従事者として働いていたお二人は、かねてより移住に関心を持っていました。

夫の塁さんは「自然のある暮らしっていいなと、子どもの頃からなんとなく思っていました」と、幼少期に祖母の家で過ごした経験が原点だったと語ります。

リハビリの仕事をしていた塁さんと、看護師のゆかりさんが出会ったきっかけは「自給自足」という共通の価値観からだったそうです。「移住する前から、妻は近所で畑を借りて野菜作りをしていました。出会ったころの会話も自給自足生活の話題が多かったですね」と塁さんは話します。

「ご縁」が繋いだ新温泉町との出会い

移住、兵庫県新温泉町

そんな松山夫婦が移住先に選んだのが、兵庫県の北西部にある新温泉町。海と山に囲まれた自然豊かな地域です。

「結婚して、子どもが小学校に入るまでにどこかしらに移住できたらいいなと思って日頃から探していました。新温泉町には祖母の家があり、全く知らない土地じゃなかったのも理由のひとつですね」と、新温泉町を選んだ理由を振り返ります。

移住、兵庫県新温泉町

新温泉町を移住先に決めたら、次は物件探しです。空き家バンクを利用して賃貸物件を探すも、なかなか希望に合う物件が見つからず……そんなとき、移住コーディネーターとの出会いが大きな転機となります。

「『紹介できる家もあるし、まずは来て住んでみたら?』と声をかけてもらいました。そのとき妻は妊娠中で、生まれてからだと移住の機会が遠のいてしまう気がして、半分勢いもありましたが思いきって決めました」

まさに「ご縁」と「タイミング」が重なって、2年前に新温泉町への移住が実現しました。

期待以上の人の温かさに感動する毎日

移住、兵庫県新温泉町、水遊び
海に行きたくなったら、自宅のすぐ近くのビーチへ

移住後の暮らしについて尋ねると、ご夫婦は笑顔で「出会う人みんな親切で、思っていた以上に良いことばかりです」と語ります。

特に印象的だったのは、地域の人々の温かさだそうです。「移住者に対して厳しい地域もあると聞いていましたが、新温泉町の人々の歓迎ぶりには深く感動しました。近所の子どもたちもすぐに打ち解けてくれました。我が家の4歳と2歳の子どもを、小学生の子がお姉さんのように面倒を見てくれるんです。ここには、子どもたちが自然にのびのびと育っていける環境があります」

移住、兵庫県新温泉町
じゃがいも収穫のお手伝い

子どもたちの姿を思い浮かべるように「自然の中で自由に遊ばせてあげられる環境も魅力ですね。海水浴場は家から水着を着て行ける距離ですし、裏山でかくれんぼしたり田んぼでお手伝いしたりするのも子どもたちにとっては遊びの場になります」と、温かい口調で話します。

少しずつ叶う、自給自足の暮らし

移住、兵庫県新温泉町、自給自足

移住前からの夢だった自給自足の暮らしも、少しずつ実現しているそうです。

「去年、初めて農薬不使用のお米を作りました。農地も農具も、地域の方々が貸してくださって、みなさんに教えてもらいながら作業しています」

さらに、夫の塁さんは狩猟免許も取得し、鹿を解体する仕事も経験したそうです。

「現在、鹿の増えすぎが環境問題になっています。自分が暮らす新温泉町の問題解決のために、鹿の解体所で働かせてもらいました。解体所では猟師さんと交流する機会も多くて、狩りも見学させてもらいました。今では、自分で鹿を狩って、解体する技術も身につけています。都会で暮らしていたら考えられませんが、自給自足を目指す私にとってはとても貴重な経験です」と、ここでも地域の人々からのサポートが大きな力になったと語ります。

移住、兵庫県新温泉町、コーヒー
自家焙煎珈琲豆も販売しています。詳しくはInstagramをご覧ください。

「『こういうことをしたい』と周りに話すと『こんな仕事があるよ』と、どこからともなく声がかかります。自分で仕事を作ろうと思えば作ることも可能です。私は自家焙煎珈琲豆の販売にも挑戦しています」と、新温泉町での仕事の可能性について語ります。

奥様のゆかりさんもまた、週に1回看護師として働き、週に2回のパン屋には子どもを連れて働きに行っているそう。仕事面でも、都会では考えられないような柔軟な生活が実現しているとのことです。

新温泉町での暮らしに不便を感じることはないのでしょうか。

「町内に産婦人科がないので、出産時は鳥取まで行く必要がありましたが、車で30分程度とアクセスも悪くないので大きな不便は感じませんでした。それ以上に、海と山がすぐ近くにある環境と、人々のあたたかさが日々の暮らしを支えてくれています。本当にいいことばかり、都会では得られない価値があります」

これからの夢——地域と共に生きる暮らしへ

移住、兵庫県新温泉町、米、農業

これからの夢について尋ねると、ご夫婦は揃って「自給自足率をもっと上げていきたい。この地でできたものを使って、いろいろな商品を作っていきたいと思っています」と話します。

夫の塁さんは「特にお米には力を入れたいです。全国的には米農家も減っていて、若い作り手は少ないですが、私はお米を作ってまずは身近な人たちに届けられる仕組みを作りたいと思っています。お世話になった人たちがこの先もずっと困らずに暮らせるように、地域で助け合いながら生活できたらいいなと考えています。お米以外にも野菜や肉・魚などの作り手と受け取り手が循環する仕組みを作って、暮らしやすく豊かな地域になれば嬉しいですね」と“食“を循環させて豊かな経済力を生む未来を描いています。

その考えの根源には、自分たちのような移住者が増えてほしいという願いもあるそうです。

「去年餅つきイベントを開催したんです。このときも地域の人たちが器具を貸してくれたり手伝ってくれたり。子どもたちにも大変喜んでもらえたので、これからも地域で楽しめるようなイベントを増やしていきたいです。外部から来た人間が地域の人たちと一緒にたくさんの夢を叶えていくうちに、そこに新しい人たちが加わってくれる未来を想像しています」と話します。

移住、兵庫県新温泉町、SUP
新温泉町の美しい海では、SUPも人気のアクティビティです

松山さんご夫婦が移住先で見つけたのは、都会では得られない人との繋がりと自然の豊かさ。お二人の姿からは、自らの暮らしを豊かにしながら地域全体と共に歩もうという強い想いが感じられました。

「新温泉町は、私たち夫婦にとってやりたかったことをすべて実現できる素晴らしい場所です。これから移住してくる人たちがいたら、自分たちがしてもらったように、今度は私たちがサポートする側になりたいと思っています」

写真提供:松山様

移住に関するお問い合わせ

新温泉移住定住ナビ https://ijyu.shinonsen.com/

★松山さんご夫婦の移住生活はInstagramでご覧いただけます。

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この記事を書いた人

まな

関東在住。フリーランス(Webマーケター、取材)。20年以上におよぶ会社員生活で得たさまざまな出会いが、人生の財産になっています。Mediallでは、旅先で出会う「オンリーワン・ナンバーワン」をお伝えしていきます。

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