香取市防災ツアーを開催したきっかけやオリエンテーション、基地づくりまではこちらの記事をご確認ください。
基地づくりが終わったら、夕飯の準備をしていきます。
まず、火の準備をしていきましょう。

だんだんと火の強さが安定してきましたね。安定した火の強さにするためには、工夫と手間が必要です。

次に米粉を使ったねじねじパンを作っていきます。お米に水をいれてといでいきましょう。


しっかりとこねて、ねじった状態で銀紙を巻いた棒の先に設置します。

次に、近くの農家さんからいただいた野菜を洗っていきます。
使っている水は、湧き水で汲んだものです。

近所の農家さんは、持って帰りやすいように準備をしてくれていました。
「どーぞ」の一言が嬉しいですね。

きれいに洗った野菜を食べやすいサイズにカットします。

安定した火力になってきたところで、大きなお鍋をセットします。

カットした野菜を入れて、ねじねじパンも焼いていきます。

ねじねじパンがこんがりといい色になってきました。

最後の仕上げ!カレー風スープと炊きたてごはんで夕食
ツアー初日の夕食は、煮込んだ野菜に塩とカレー粉だけで味付けした「カレー風スープ」と、アイラップで炊飯したごはんを合わせた、簡易的なカレーライス風のメニュー。

付け合わせは、塩もみしたきゅうりとキャベツで、どれも素材の味を活かしたシンプルな一品でした。
さらに、アルファ米の五目ごはんを水と煮ていた野菜スープの両方で調理し、食べ比べも実施。
どちらも美味しかったのですが、「煮ていた野菜スープで作った方がコクが出て美味しい」と、参加者全員の意見が一致しました。
お皿の上にはラップを敷いて食べるという工夫も体験。

ラップがしっかり密着していないと口に張り付き、窒息しそうになることもあり、食事には少しコツが必要だと実感しました。
また、野菜を洗うのに思っていた以上に多くの水が必要であることも判明。
日が落ちてからは、照明だけでは暗くて物の位置が分からず、不便さを感じる場面もありました。
就寝は段ボールベッドで体験 夜は不安の声も
今回のツアーでは、「夜間の就寝に不安がある」という参加者の声もあり、夜9時で解散することに。
それまでの時間は、段ボールで作られたベッドや椅子に寝転びながら談笑。

簡易的な資材ながらも、その快適さや安心感に改めて感動しました。
2日目スタート!早朝6時に集合して海へ
2日目は朝6時に集合し、匝瑳市の海へ。目的は「塩を炊くための海水汲み」。
6時45分頃、参加者が海岸で合流し、実際に海に入って5リットルの海水を採取。

岩場ではカニや貝も発見し、ちょっとした自然体験にもなりました。
トイレ用の水汲みと日よけづくりも体験
その後、地域おこし協力隊の1人がトイレ用の水汲みに出かけ、残ったメンバーは強い日差しを避けるため、タープテントを組み立てて日陰を作りました。
朝食と塩づくり 冷たいままでも食べられる災害食
朝食は、前日に作ったカレー風スープと塩もみ野菜を温めずにそのまま提供。
油を使っていないため、冷たいままでも問題なく食べられました。
また、子どもたちに大人気だった「ねじねじパン」をみんなで焼き上げました。
塩づくりでは、海水を布で濾して鍋に移し、最大火力で煮詰めていきます。


炊いた塩はこちらです。きれいな粉末になりましたね。

1時間ほどで塩が完成しました。参加者のリクエストにより、できた塩を使った「塩おにぎり」をアイラップで炊飯してつくります。

疲れがピークに達する中で食べたおにぎりは格別でした。
この頃には多くの参加者が疲労困憊。本当に災害が起きた際には、先が見えないことの辛さを実感し、皆でその現実をかみしめました。

撤収作業と振り返り 体験が「自分ごと」に変わる
午後には、1日目に作った拠点の撤去作業。
ブルーシート3枚を取り外し、段ボールベッドや椅子を丁寧にたたみました。
最後は参加者一人ひとりが感想を共有する振り返りの時間。同じ意見が多く聞かれたのは、
「体験していない0回よりも、たった1回でも体験しておくことが大きな違いになる」
ということ。
他の参加者からも
「備えを知ることで、自分の防災意識を見直し、新たなアイデアを取り入れるきっかけになった」
などの感想が述べられました。
実践を通じて得た学びは、机上の知識では得られない貴重なものでした。
香取市では、今後も移住を検討している方向けをメインとして、さまざまなツアーを予定しております。
詳しくは香取市役所の公式ページをご確認ください。
また、今回防災体験をしたのは養蜂・塩炊き・農体験ができる「民泊ぴよぴよハウス九美上」です。
食べ物や日用品を手作りして、動物や自然に囲まれて過ごしてみませんか。
詳しくは公式Instagramからご確認くださいませ。