「旧来のコミュニティが固定化してしまっていて、なかなか周囲につながりを作りづらい」
全国にそんな悩みを抱える中小企業の経営者が多く存在します。彼らが気兼ねなくつながる場として発展を遂げてきたWeb上のプラットフォームが「どうだい?」です。最近では「どうだい?」での交流がきっかけで会員同士の取引やコラボ商品の開発なども増えてきました。
今回は「どうだい?」が京都で行ったイベントを訪れました。実際に参加して見えてきたのは、「つながってみたら」広がる地域の可能性でした。
「つながってみたらどうだい?in京都」とは

2025年7月「どうだい?」は会員数10万人を見事突破!それを記念して各地でリアル交流イベント「つながってみたらどうだい?」を開催する運びに。今回の開催地は京都です。
やはり「つながり」やすさは、リアルに勝るものはありません。通常のオンラインでの交流を超え、気さくに話しやすい雰囲気の中で仲間をみつける機会を作ります。
「経営者が悩みや情報を共有し、ひいては企業同士のマッチングにも発展すればなお良い」というのがコンセプトのイベントです。

さて、京都で行われた今回は「My Sake World 京都河原町店」で開催されました。
京都の地元企業が運営する「世界にひとつだけのオリジナル日本酒づくり体験」のできる画期的なお店です。京都河原町店は、「うなぎの寝床」のように、細い小道を進むと古民家を改装した建物が現れる京都らしい造りの店舗。
実はこちらでリアル交流会を開催するに至ったのも、別件で「どうだい?」運営者と「My Sake World」運営者がつながったのがきっかけでした。イベントの開催自体も「つながってみたらどうだい?」のコンセプト通りの経緯があったんです。
イベント構成は、第1部で体験会を通して和んでもらった後、第2部として本丸の交流会を楽しんでもらうというもの。参加者みなさんで体験することによって一体感が生まれ、さらにお酒の後押しで緊張も緩和されるという流れはとても魅力的な演出でした。
オリジナル日本酒造りで和気あいあい
「どうだい?」運営側からのあいさつが終わって、オリジナル日本酒造りの体験会がいよいよスタート。
3種類の銘柄をブレンドして自分好みのお酒を作ったら、その日に瓶詰めしてくれて持って帰れるという内容です。「現場でいろいろなお酒を楽しみ、帰ってからも思い出と共にもう一度楽しめる」なんて、まさに二度おいしい仕組みですよね。

まずは日本酒の前提知識を少しお勉強。
「日本酒がいつ生まれ、どのように製造され、どんな種類があるのか」など、お店スタッフさんから教えていただきます。普段は何気なく口にしているお酒ですが、話を聞いてから飲むと味わいも変わってくるはず。

スタッフさんのおすすめにしたがって試飲が始まりました。
参加者全員が一斉に同じ銘柄を試飲するため、味の感想を言い合ったり、ときにはそのおいしさに感嘆の声が上がることも!後ほどブレンドするレシピを考えるために、みなさん味の感想などを真剣にメモされていました。
揃えられたの銘柄の多くは京都の酒造メーカーのもの。味はもちろん、ご当地メーカーの商品の存在を知るきっかけとなるのも地方イベントの意義だと感じます。

お気に入りの3種類が決まったら、メスシリンダーで分量を測ってブレンドです。理科の実験みたいなこの作業に、普段は経営者としてタクトを振っているみなさんも思わず童心に帰ったように楽しそう!
2度の試作でレシピが決まったら、お店スタッフさんに用紙を提出して瓶詰めへ。

交流会を行っている間に併設の酒造室にて専用の瓶に詰めてもらい、イベント終了後には持って帰れるという流れ。あの後ご自宅で飲んで、出会った方々との交流を思い出されている参加者も多いことと想像します。
さて、交流会の前のアイドリングはバッチリ!楽しくお酒を造って、飲んで、みなさんのよそよそしさも解けたタイミングで交流会の部が始まりました。
参加者のお料理の提供と、活発な交流へ

参加者のおひとりでもある「津乃吉」店主の吉田さんから、交流会にてお店の佃煮などを使ったお料理が振舞われました。
この展開も以前に別件で吉田さんと運営側で「つながり」があったからこそ。本イベントと津乃吉とのコラボが実現したわけです。

大好評だったお料理の数々。交流をより活発にすることに一役買ってくれたのは間違いありません。
「その地域のお店のお料理によって、その地域の方々同士がつながりやすくなった」というわけ。「つながってみたらどうだい?」の目指している参加者同士のマッチングを後押ししてくれました。

名刺交換から始まり、込み入った業務内容や業界の情勢まで、会場の至る所で会話に花が咲きます。経営の悩みやアイデアで共通する部分もあったということでしょう。「やはりみなさん、つながりを求めているんだ」と、この盛況ぶりから感じずにはいられません。
何名かにお話をうかがえたので、感想や意見をいくつか抜粋します。
・立場上社内では話すことが難しい話題も多いので、利害関係のない第三者と話せる機会は貴重。
・同じ経営者として共感したり刺激を受けられる機会はなかなかないので、ぜひまた参加したい。
・お酒の体験会というアイデアがとても良かった。おかげでざっくばらんに初めから交流できた。
つながってみたら、相乗効果が生まれていく

新たな「つながり」を求める意欲的な経営者が一堂に会し、盛況のうちに幕を閉じた今回のイベント。お酒をブレンドする体験会と同じように、異業種の方が混ざり合って相乗効果を生むきっかけになったはずです。
「ドローンを扱う会社の方と知り合えたので、自分の経営する映像制作会社と仕事になりそう」
これは、帰り際とある参加者から聞けた相乗効果の一例。異業種が混ざり合うことによって、新たなビジネスという形で地域の力が広がる瞬間を目の当たりにしました。
「どうだい?」では全国各地でまだまだリアルイベントを開催。各地の経営者たちがつながって、地域の力がきっと広がっていくだろうと期待しています。



