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教育  |    2025.08.01

英語を通じて心を育む!0歳からの英会話教室「アライブイングリッシュスクール」(後編)|愛知県 名古屋市

名古屋市内はもちろん、県外からも生徒が集まるという人気英会話教室「アライブイングリッシュスクール」。前編では、子どもたちの非認知能力を育むという独自性の高い教育方針と、その評判をご紹介しました。

前編はこちら

英語を通じて心を育む!0歳からの英会話教室「アライブイングリッシュスクール」(前編)|愛知県 名古屋市

 

後編となる本記事では、アライブイングリッシュスクールの創業者である三井博美さんに、創業の経緯や地域への貢献、将来についての展望などを伺いました。

「自分の意見を言えない」留学した際に感じた日本人の気質

三井さんがアライブイングリッシュスクールを設立するに至ったきっかけは、学生時代の留学先での、とある気付きでした。

「留学中に、日本人が固まって集まったりして、自分の意見を言わない姿を多く目にました。何か聞いても首を横にかしげたり、考えをはっきり言わなかったり。日常会話だけではなく、ちゃんと自分の意見を言えることこそ大事。未来の子どもたちには、しっかり自分の言葉で話せるようになって欲しいと思いました」

学生時代から経営学や法学について学んでいた三井さんは、そこから企業の海外事業部で契約関係の仕事を経験したのち、起業を決めました。

生まれも育ちも名古屋という三井さんですが、実は創業の地を選ぶ際は最初から名古屋だと決めてはいなかったそうで……?

「東南アジアや東京などで勤務したことがありました。それを経て名古屋に戻った時に感じたのが、人々の距離が近いというところ。名古屋は大阪や東京とも近くアクセス的に利便性が高く、それでいて郊外のような人同士のコミュニティ意識の強さもある。私にとってはそれがすごく居心地が良かった」

大都会に行けば行くほど、人と人との距離は遠くなる傾向がありますが、愛知県の持つ都会的すぎない地域性が、三井さんが創業するうえでの後押しとなったようです。

地域と共生!名古屋を盛り上げるアライブの貢献活動

――三井さんの教育者としての生きがいは何でしょうか?

子どもたちに自信をつけさせてあげることです。大人になると、変わることに抵抗を持つ人もいます。でも子どもたちの脳は、まるでスポンジのように、すべての経験を吸収していく。色んな経験を積ませることで、すべてが自信へと繋がっていきます。たくさんの経験から自主性を育み、自己肯定感や自己効力感(自分ならできると認知する力)を高め、一歩踏み出す勇気を子どもたちに与えられることこそ、私の生きがいです」

アライブイングリッシュスクールでは、子どもたちが本物に触れる体験ができるよう、地元のショップや団体との連携など地域に根差した活動を実施。毎年恒例となっているハロウィンイベントにはチャリティイベント形式が採用されており、売り上げの50%を子ども食堂への寄付金にしているなど、地域活性化にも積極的に貢献しています。

――アライブイングリッシュスクールの取り組みが、愛知県の地域貢献に繋がっているんですね。

「地域とのコラボに加え、将来的な人材育成という面でも地域社会に貢献できていると感じています。たとえば、県外から通っていた子が大学を卒業してアライブイングリッシュスクールに社員として就職してくれたケースもありますし、何より非認知能力の向上で、アライブの子どもたちが今、この地域で各々の夢を明確に持って将来に向かって歩んでくれていることこそ、地域の貢献に繋がっていると感じています」

本物の英語力を育てるメソッドを、日本全体に広めたい

――今後の展望について、お聞きしたいと思います。まず、アライブイングリッシュスクールは現在名古屋市内で展開されていますが、今後も名古屋市内のみで運営する予定でしょうか?

「25周年を機に、私たちの取り組みは他地域に誇れるもの、かつ広めるべきものだと社内で考えはじめました。これをやっていけば日本の教育現場全体が変わるかもしれないという気持ちで、他地域への進出を目指しています。他県への進出ももちろん検討していますが、現在はまず、名古屋市内の他のエリア及び愛知県内での開校を予定しています」

夏季プログラムのキャンセル待ちが続出するほど、名古屋市内で人気を集めているアライブイングリッシュスクール。今年中の名古屋市外への進出計画は、もう実行段階まで来ているそうです。

――では最後に、地方での起業を目指している方に対してメッセージをお願いします。

「第一に、自分の住む地域を愛して欲しいと願います。地域を愛し、地域を良くすることは、その家族や仲間を大切にすることにも繋がっている。周辺コミュニティの力を活用するなど、地域に根ざして、挑戦を恐れないで欲しいと思います」

――地方であることを恐れていては何もできない。

「自分の住んでいる地域を愛せることは、地方で働くうえですごく大事だと思います。その地域ならではのモノ・コトを愛するのはもちろん、人が持つ空気も地方によってさまざまであることを感じて欲しい。何より、地方での起業をしんどいことと思わずに、楽しんで欲しいです。もちろん大変なこともありますが、それこそが地方での起業の楽しみだと思って取り組む姿勢を大切にしてください」

名古屋の子どもたちの「原点」となっているアライブイングリッシュスクール。そんな彼女の「原点」には、かつて留学先で感じた日本の未来への課題意識がありました。

地方での起業を通じて、子どもたちの英語力を培うと同時に地域社会への貢献も行う三井さん。その教育哲学は、単なる英会話教室の枠を超えた、将来の日本全体の英語教育への考え方すら見据えた大きな挑戦であると感じました。

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この記事を書いた人

桐田 えこ

愛知県名古屋市のフリーライター・桐田えこ(とうだえこ)です。Mediallではおもに名古屋市近郊のオンリーワンスポット紹介記事を中心に執筆。企業インタビューやイベント記事など、依頼があれば柔軟に対応いたします。愛知県の良さを全国に発信したいという思いで活動中。

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