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聖地  |    2023.10.31

岡本太郎ワールド全開!パンクな梵鐘が迫力満点の名古屋のお寺

食欲の秋、おしゃれの秋、いろんな秋がありますが、芸術の秋を楽しみたい方におすすめのお寺があります。

名古屋「久国寺」には、“芸術は爆発だ!”で有名な岡本太郎氏の制作した梵鐘があります。
これは一見の価値あり!

岡本太郎氏の代表的な作品、大阪万博のシンボル“太陽の塔”をご存知の方も多いと思いますが、それよりも前に制作された作品になっています。
本記事では、彼の制作したユニークすぎる鐘のある「久国寺」をご紹介します。

久国寺とは

愛知県名古屋市にある曹洞宗のお寺、久国寺(きゅうこくじ)に岡本太郎氏が制作した梵鐘が設置されています。徳川家康にゆかりのあるお寺から、守護仏「聖観世音菩薩」を貰い受けて創建されました。
1662年に名古屋城の鬼門除けとして、現在の場所に移築されています。

守護仏さまのご利益は、苦難除去、現世利益・病気平癒・厄除・開運・極楽往生・夫婦円満など幅広いものがあるとされています。
とても懐の深い仏さまのようですね。

パンクな鐘「歓喜の鐘」ってどんなもの?

スパイクのようにトゲトゲした突起がいくつも付いている、何とも独創的な形の梵鐘。
こちらは「歓喜の鐘」という作品名が付けられています。

岡本太郎氏と言えば「太陽の塔」をイメージされる方が多いかもしれません。
「太陽の塔」が作られたのは1970年。それに対してこの「歓喜の鐘」は1965年に作られているので、こちらの方が先に生み出されたものなんです。当時、住職から岡本太郎氏へ「お寺の梵鐘を作ってほしい」と依頼をしたとのことです。

ちなみに、試作品として小型の梵鐘が五体あり、そのうちの一体が東京都にある岡本太郎記念館に、もう一体は親交のあった石原慎太郎氏の元にあります。

見るほどに奥深い「歓喜の鐘」

この梵鐘は、マンダラをイメージして作られました。突起は、腕を突き出した人間。梵鐘の下の方には瞑想する仏様、動物、魚など森羅万象が表現されています。
目を凝らしてみると、隅っこに「TARO」というサインも見ることができます。

梵鐘の音色にはよろこび、悲しみ、苦痛、うめき声、それが言いようのない振幅で響き渡るとのこと。
突起が共鳴し複雑な余韻がいつまでも鳴り響くそうです。

どんな音がするのか気になりますが、普段は鐘をつくことができないため、除夜の鐘を鳴らす時が唯一の音を聴けるチャンスとなっています。
除夜の鐘は一般の人も鳴らすことができますよ。先着108名なので、気になる方はぜひ試してみてください。

梵鐘だけではない、お寺の見どころ

護国観音像

境内には、太平洋戦争の戦没者の慰霊として、護国観音像が立っています。
こちらの作者は、コンクリート彫像作家の浅野祥雲氏。浅野氏は、犬山市の桃太郎神社の桃太郎の像や、岐阜県にある関ヶ原ウォーランドの像などを手がけていることでも知られています。

御朱印

セルフサービス型の御朱印もあります。お代は300円をお賽銭箱に納める形式です。
自分で御朱印を捺すという経験はなかなかできないですよね。

筆者は御朱印帳を持ち合わせていなかったため、泣く泣く諦めました。訪れる際は、御朱印帳を持っていくことを強くおすすめいたします。

おわりに

一度見たら忘れられない独特の形の梵鐘。きっと誰かに話したくなること間違いなし!
県外からの来訪者も多くいらっしゃるそうです。
名古屋にお越しの際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

お寺の情報

久国寺
住所:愛知県名古屋市北区大杉3丁目2−27
電話:052-981-1252

名古屋駅からのアクセスは、地下鉄東山線で「栄駅」で下車後、名鉄瀬戸線に乗り換え「清水駅」で下車。
「清水駅」からは徒歩で約5分です。
https://maps.app.goo.gl/mBXSGCS3XARVTSJx9

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この記事を書いた人

まゆこ

【Webライター】 東京在住。出版社で編集・ライターを経験し、現在は複業ライターとして活動中。実際に行ったおすすめスポット・旅のお役立ち情報を発信します。 得意ジャンルは、美味しいもの・絶景・カフェ・お土産・温泉・神社です。

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