こんにちは。Mediallライターの松尾です。
今回は「玄海とらふぐ」や「玄ちゃんアジ」で有名な、福岡県宗像市の鐘崎漁港の近くにある「織幡神社」を紹介します。
地元では「シキハン様」と呼ばれ、古くから住民に親しまれている神社です。この辺りは古代から漁が盛んだったため、海の安全を守る神様として知られています。
1000年以上の歴史がある官社
織幡宮は「延喜式神名帳」(えんぎしき じんみょうちょう)に筑前19社の第2番目に記され、近隣では宗像大社に次ぐ神社として記載されている由緒ある神社です。
「延喜式神名帳」って何?と思った方に、簡単に説明しますね。
平安時代の927年に、国が全国の神社をまとめた神社一覧を「延喜式神名帳」といいます。簡単に言うと「全国神社名鑑」みたいなものです。
これに記載された神社は「式内社」と呼ばれ「官社」に指定されています。
つまり、国が正式に神社としてのお墨付きを与えたということです。
このことから、織幡神社は「確実に1000年以上の歴史がある神社」、「国が認めた神社」であることがわかります。とても格式の高い神社です。
織幡神社はデトックスのパワースポット
さて、この織幡神社ですが、漁師町として有名な福岡県宗像市鐘崎町にあり、周りが海に囲まれているため、なんと言っても潮風と波の音がとても心地いい!
ちょうど岬の先端部分の高台にあるので風が強く吹くことも頻繁で、色んなものが吹き飛ばされることから地元では「デトックスのパワースポット」とも言われています。
織幡神社という名前は、神功皇后が三韓征伐の際に赤白ふたつの旗を織って、竿につけその旗を上げ下げして敵を翻弄したそうで、この地で旗を織ったことから「織幡神社」と名付けられたと言われています。
さっそく、参拝です。
まず目に入るのは明神鳥居。
第一鳥居の背後には佐屋形山が見えます。小さな屋形に見えることから、佐屋形山という名前がつけられたようです。
鳥居をくぐる前に、御手洗場で手を清めます。
鐘崎は海女さん発祥の地だった
鳥居をくぐり奥に進むと、右に第二鳥居の間に「筑前鐘崎海女の像」が出迎えてくれます。
実は、この鐘崎は海女さん発祥の地なのです。卑弥呼の時代から漁が上手で「鐘崎海人」と呼ばれるほど潜水技術に優れていたようです。
しかし、漁場が狭かったため全国に出稼ぎに行き、そこで漁を教えたことから全国に海女さんが増えていったと言われています。江戸時代には300人ほどいたそうです。
現在も、鐘崎には優秀な海女さんが数名いらっしゃいますよ。
筑前鐘崎海女の像を通り過ぎると、ここから本殿まで長い階段の始まりです。
本殿までは126段の階段
見ただけでもしんどそうな階段が!なんと126段もあります。
参道の階段を登る途中、ちょうど半分あたりの左手に「今宮社」がお目見え。
せっかくなので立ち寄ってみました。
なんとも幻想的な入り口。
緑に囲まれた参道の奥に進んでいくとこのような社が目に入ります。
災難除けの神様らしいのですが、詳細は不明です。
126段の階段を登ると、本殿が姿を表します。うわさ通り風が心地よい。
階段を登った甲斐あり。
御朱印は箱の中に置いてあり、自分で押すスタイルです。御朱印帳を持っている方は持参すると良いでしょう。
さすがに1000年以上の歴史がある神社だけあって、狛犬にも歴史を感じます。いつまでもお元気で。
そして、後ろを振り返ると… 眼下に鐘崎漁港を眺めることができます。
まさに、126段の階段を登った者だけが見られる絶景。
実はここからがパワースポット
意外に知られていないのですが、この先にもパワースポットがあるのです。社殿に向って左手奥には「沖ノ島展望所への坂道」と書かれた看板があり、登山道があります。
ここを登った200m先にパワースポットが。
織幡神社の裏山には暖帯林が広がっていて、途中には天然記念物の「イヌマキ」も間近で見れます。
そして…登った先には
ありました!沖ノ島礼拝所が。ここから見える景色がまた絶景!
まさにパワースポット。
ここから「神宿る島」として世界遺産に登録されている「沖ノ島」を礼拝できます。残念ながら、この日はうっすらとしか確認できませんでした。
早速、お賽銭を入れ鈴を鳴らして参拝。
パワーを感じて、また明日から頑張れそうです。
ちょっと疲れたときは、海風が心地よい織幡神社へ出掛けてみてはいかがでしょうか。
九州でも大人気の「道の駅むなかた」や「宗像大社」から車で約15分。
駐車場(無料)もありますよ。
アクセス
JR鹿児島本線東郷駅から車で約25分
宗像大社・辺津宮から車で約15分
西鉄バス・宗像市コミュニティバス京泊で下車 徒歩すぐ