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歴史  |    2023.09.06

日本三大地蔵尊の木之本地蔵院「地蔵菩薩大銅像」は本尊ではなかった

滋賀県長浜市木之本町には日本三大地蔵の一つ、高さ6mの地蔵菩薩大銅像があります。日本三大地蔵尊とは下記の3つ。

  • 岩船地蔵尊(栃木県栃木市)
  • 猿羽根山地蔵尊(山形県船形町)
  • 木之本地蔵尊(滋賀県長浜市)
毎年8月22日~25日には木之本地蔵縁日が開催される

木之本地蔵尊のある木之本地蔵院では、毎年8月22日から25日までの4日間、大規模の「大縁日法要奉修」が執り行われます。本記事では、木之本地蔵院と大縁日について詳しく紹介します。

木之本の縁日といえば、地元長浜市北部の子どもたちは必ず参加する行事。行かなければ仲間はずれにされるのではないかと思われるほどです。もちろん、筆者もほぼ毎年参加しています。

日本三大地蔵尊の一つ「地蔵菩薩大銅像」とは?

木之本の銅造地蔵尊
高さ6mの銅造地蔵尊

時宗の寺院である浄信寺は、地元では木之本地蔵院の名で親しまれているお寺です。JR木ノ本駅から石畳の坂を真っ直ぐ歩くと、5分ほどで木之本地蔵院に到着します。

木之本地蔵院は白鳳時代に建設され、空海、木曽義仲、足利尊氏、足利義昭も参拝した記録がある歴史ある寺院。訪問すれば、鎌倉時代や室町時代にタイムスリップした気分になれるかもしれません。

地蔵院に入ってすぐ、否が応でも目に入ってくるのが、高さ6mの大きなお地蔵さん。このお地蔵さんこそ、日本三大地蔵尊の一つ「地蔵菩薩大銅像」です。

地蔵菩薩大銅像は本尊の写しだった

筆者は子供の頃からお地蔵さんといえば地蔵菩薩大銅像と思って慣れ親しんできました。しかし、地蔵菩薩大銅像は本尊ではありません。本尊は地蔵菩薩(秘仏)であり、地蔵菩薩大銅像は秘仏本尊の写しだそうです。

地蔵菩薩大銅像は明治27年(1894年)に建立されたもの。そうなると、本尊を拝みたくなるのが人間の心理です。しかし、残念ながら本尊は秘仏のため、何年かに一度しか公開されません。直近では2019年に開帳された際に筆者は幸運にも拝むことができました。実に33年振りの御開帳だったようです。

木之本地蔵院は目の仏として有名

身代わり蛙
眼の病平癒の身代わりをするという「身代わり蛙」

じつは、木之本地蔵院は目の仏様としても有名です。木之本地蔵院には、片目をつむった身代わり蛙たちが住んでいるとされています。上の画像は本堂に入って左側に祀られている、片目をつむった「身代わり蛙」。この身代わり蛙の他にも、目をつむった蛙が多く住んでいるそうです。

身代わり蛙には、こんな言い伝えがありました。

「すべての人々の大切な眼がお地蔵さまのご加護をいただけますように」と、自らが片方の目をつむることによって身代わりの願をかけた

現在は片目をつむった陶器の蛙をお守りとして寺に納められます。眼病に特化した病気平癒の祈願ができる神社仏閣は少ないようです。眼病にお困りの方は、ぜひ一度参拝してみてはいかがでしょうか。

木之本地蔵院を参拝するなら、大縁日も楽しんでみてください。

8月22~25日の大縁日に行ってみよう!25日には花火も

縁日の屋台
所狭しと並んだ露店

大縁日には滋賀県内外から多くの参拝客が訪れて賑わいます。コロナ禍には開催されませんでしたが、2023年からは以前と同じように開催されるようになりました。

おすすめは参拝客が少ない22日です。22日の夕方から営業する露店が多いため、まだ準備の整っていない22日は参拝客も少なくなります。最終日の25日は、花火大会が開催されることもあり参拝客は多く、歩くのが大変な状況です。

本堂側から見た屋台の様子
本堂側から見た露店の様子(坂の突き当りがJR木ノ本駅)

上記の写真は2023年8月22日の夜の様子です。

筆者は帰り際に地元商店街関係者が出店していた露店で、おいしいタコ焼き(8個500円)を購入して帰宅しました。出店者の多くは外部の業者ですが、地元商店街からも出店されているため、木之本ならではのお菓子や地酒なども楽しめます。

たこ焼きを購入して帰宅
縁日の露店で購入したタコ焼き

木之本地蔵院の基本情報

木之本地蔵院の基本情報は下記のとおりです。

所在地

滋賀県長浜市木之本町木之本944

アクセス

  • 公共交通機関:JR北陸本線木ノ本駅より徒歩5分
  • 自動車:北陸自動車道木之本ICより5分

駐車場は無料で乗用車20台が停められますが、縁日が開催されている期間は利用できません。縁日の期間中はJR木ノ本駅または木之本スティックホールの駐車場をご利用ください。また、近くのスーパー平和堂木之本店駐車場も利用可能ですが、営業時間内の駐車場利用はショッピングをおすすめします。

その他

  • 営業時間:8:00~17:00
  • 定休日:なし
  • 料金:境内・庭園見学無料、戒壇巡り300円

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この記事を書いた人

のがわ

滋賀県担当のアラフィフライター「のがわ」です。地元の滋賀県や隣県の福井県に関する情報をお届けします。趣味の剣道は練士七段ですが、試合は中学生にも負けるレベルです。色々な地域に出稽古に行き、出会った方々の物語や観光情報などを記事にします。

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