「こんなブリンブリンなつぶ貝、食べたことがない」
そんな最高なつぶ貝に出会えたのは、仙台駅1階のtekuteせんだいにある寿司店、「仙令鮨 仙台駅1階店」でのことです。
ぼくは貝類が大好きで、旅先では必ずと言っていいほどつぶ貝を頼みます。これまで北海道や茨城、淡路島など、いろんな店で味わってきましたが、この日のつぶ貝は、それらを軽々と超えてきたんです。
今回は、そんな感動のつぶ貝に出会えた「仙令鮨 仙台駅1F店」をご紹介します。駅直結の便利な場所にありながら、三陸の海の恵みを本気で味わえる、心に残る寿司店です。
職人が握る本格的な寿司が駅ナカで食べられる仙令鮨 仙台駅店

仙令鮨 仙台駅1F店があるのは、JR仙台駅西口の商業施設、tekuteせんだいの一角。駅構内とは思えないほど落ち着いた空間で、居心地の良い雰囲気です。
暖簾をくぐると、目の前に現れるのは白木のカウンターと職人の姿。店内はカウンター6席とテーブル2卓のこぢんまりとした空間で、職人との距離が近く、目の前で握られる寿司を眺めながら食べるライブ感があります。

ネタケースには、マグロやホタテ、赤貝、あわび、たこなど、三陸の海から届いた魚介が美しく並んでいました。
2,500円(税込)で寿司10貫と巻物1本が付く「特別ランチ握り」

平日ランチタイムに人気なのが、税込2,500円の「特別ランチ握り」です。二段の木の下駄に、にぎり10貫と巻物1本が美しく並びます。
まぐろ、ぶり、あわび、赤えび、やりいか、いくらなど、定番から豪華なネタまでてんこ盛り。酢飯はふっくらと温かく、ほどよい酸味と柔らかさ。ネタとの一体感が心地よく、口に入れるとほろりとほどけます。

特に印象的だったのは、まぐろとあわび。まぐろは下駄につくほど大きく、赤身とは思えないほど脂がのっていて、舌の上でとろりと溶けていきます。それでいてしつこさがなく、酢飯の優しい酸味が脂の甘みを引き立ててくれました。

そしてあわびは、肉厚で弾力があり、噛むほどに旨みがあふれます。軽く包丁が入れられていることで歯切れがよく、噛むたびに磯の香りがふわりと立ち上ります。「駅の中でこんなあわびが味わえるなんて」と、思わずため息がこぼれました。
えびの頭が丸ごと入った味噌汁もセットになっており、湯気とともに香る濃厚な出汁がランチの締めにぴったり。さらに、駅ナカのランチとは思えない本格的な内容と丁寧な接客。2,500円という価格でこのクオリティなら、通いたくなるのも頷けます。
素晴らしすぎる三陸の海の幸

そして、どうしても紹介したいのが、ランチ後に追加で頼んだ生さんま、つぶ貝。特につぶ貝は、間違いなくこの日の主役でした。
カウンターの中で職人が厚めに切り出したつぶ貝は、見るからに弾力があり、光を受けて半透明に輝いています。ひと口かじった瞬間、「ブリンッ」と歯に返ってくる強い弾力。その後に続く貝の甘みと潮の香りが、口いっぱいに広がりました。
同時に注文した生サンマも見事でした。脂のりが最高の時期ということもあり、身の表面には自然な艶があり、包丁で細かく入れられた切れ目が光を受けて美しくきらめきます。
その細かな仕事のおかげで、脂が舌の上でゆっくりと溶け、しょうがと葱の薬味が香りを添えてくれるんです。シンプルながらも、職人の手仕事と素材の力が一貫の中に凝縮されていて、つぶ貝とはまた違う静かな感動がありました。
おわりに
仙台駅の1階、tekuteせんだいの一角にある仙令鮨 仙台駅1F店。カウンター6席、テーブル2卓の小さな店ながら、ここでは確かに三陸の海を感じることができます。
特別ランチ握りの豪華さに驚き、まぐろの脂にうなり、そして何より、つぶ貝の弾力と甘みに心をつかまれました。どのネタも職人の技がきちんと光っていて、駅ナカで食べていることを忘れてしまうほど。
新幹線に乗る前の少しの時間でも、仙台の海の幸をしっかりと堪能できるのがこの店の魅力です。旅の途中でも、地元の人のようにカウンターに座り、その日いちばんのネタを味わってみてほしいと思います。
きっとあなたにも、“忘れられない一貫”が見つかるはずです。ぜひ、自分だけの好きなネタを見つけてみてください。
仙令鮨 仙台駅1F店
住所:宮城県仙台市青葉区中央1丁目1−1 1階
定休日:なし
営業時間:11:00〜21:00(ランチ14:00まで)
電話番号:022-224-0170




