仙台といえば牛たんの街。市内には数多くの専門店がありますが、その多くが外国産の牛たんを使用しています。
そんな中、「牛たん閣 仙台名掛丁(なかけちょう)店」では、数量限定ながら国産牛の牛たんを提供しています。
分厚いのに驚くほど柔らかく、噛むたびにあふれる肉汁。「これが本物の牛たんか」と唸らずにはいられませんでした。
訪れたのは仙台駅から徒歩5分の名掛丁店。今回は、数量限定の「和牛たん焼き定食(税込4,290円)」を味わってきました。
開店前から行列の牛たん閣 仙台名掛丁店

ディナータイムの開店は17時。オープンの時間ぴったりに到着したところ、すでに10人ほどが列を作っていました。
幸い予約をしていたのでスムーズに入店。店内は広めで、カウンター席やテーブル席がゆったり配置されています。
カウンター10席 テーブル50席の計60席と広めの空間なので、開店前から列を作っていた方たちも、1回転目で入店できていました。
お通し史上最強クラスのたんの角煮と玉こんにゃく

ディナータイムでは、アルコールもしくは牛たんの一品料理を注文するとお通しの「たんの角煮と玉こんにゃく」(税込550円)が提供されます。
牛たんの角煮は、箸を入れた瞬間にほろりと崩れる柔らかさ。繊維の一つひとつに出汁の旨みと甘辛いタレがしっかり染み込み、口に入れると、とろけるように消えていきます。
角煮=重たいというイメージを覆す、軽やかな余韻。噛むほどに深まるコクと香りが、まさにお通しの域を超えた逸品です。
隣に添えられた玉こんにゃくも侮れません。味が芯までしっかり染みていて、噛むたびに出汁の香りがふわりと広がります。牛たんの濃厚な旨みに、こんにゃくの優しい甘さが寄り添うような組み合わせです。

そして、忘れてはいけないのがビールとの相性。香ばしい麦の香りと牛たんの脂が混ざり合い、最初の一杯で一気に仙台時間に引き込まれます。
「このお通しだけで一軒分の満足感がある」、そんな風に感じるほどの衝撃でした。
香ばしさと肉汁が弾ける、和牛たん焼き定食

和牛たん焼き定食(税込4,290円)が運ばれてきた瞬間、まず立ち上る香ばしい香りに思わず息をのみます。目の前の皿には、厚さ約1センチはありそうな牛たんが4枚のっています。
表面にはこんがりとした焼き目、脂が溶けてつやめく照り。焼き場で炭火にじゅうっと落ちる脂の音が、まだ耳の奥に残っているようです。
ひと口目で感じるのは、外はカリッと、中はふっくらという絶妙な焼き加減。噛むたびに肉の繊維から肉汁がじゅわっと広がり、和牛ならではの甘い脂が舌の上でとろけていきます。

強めに効いた塩気が旨みを際立たせ、ご飯を頬張る手が止まりません。さらに、テールスープは澄んだ味わいながら、牛の旨みがじんわりと感じられます。
また、付け合わせの白菜漬けと青唐辛子味噌がいい仕事をしています。ピリッとした辛味と酸味が牛たんの脂をリセットしてくれるので、最後まで箸が止まりません。
おわりに
仙台駅からほど近い名掛丁の一角にある「牛たん閣 仙台名掛丁店」。観光地の喧騒から少し離れたこの場所で、職人が一枚一枚、丁寧に焼き上げる牛たんを味わえます。
外国産が主流の中で、国産牛のたんを味わえる貴重な店。分厚くても驚くほど柔らかく、旨みの輪郭がはっきりしています。「仙台の牛たんって、やっぱりすごい」と実感させてくれる一軒です。
牛たん料理 閣 名掛丁店
住所:宮城県仙台市青葉区中央1丁目7−2 アールアイ名掛丁2号館 2階
定休日:12/31~1/1のみ
営業時間(ランチ):平日11:30~14:30(Lo,14:00)、土日,祝 11:00~14:30(Lo,14:00)
営業時間(ディナー):17:00〜22:30(ドリンクLo,22:00)(フードLo,22:00)
電話番号:022-796-9129




