
生まれ育った東京を離れ、兵庫県新温泉町へ移り住んだ松岡千都(まつおかちと)さん。
この地で子育てを楽しみながら「地域の子ども達向け自然体験教育」と「自然や文化を活用した観光コンテンツの提供」を目的とした「ブンダバー」を設立しました。
「ブンダバー」を通して、新温泉町の魅力を未来へ繋ぐ活動に情熱を注ぐ松岡さんにお話を伺いました。
新温泉町で模索する自然の中での子育て

東京で生まれ育った松岡さんは、結婚と子育てをきっかけに約10年前に兵庫県新温泉町へ移住しました。
都会とのギャップは大きかったものの、駅やスーパー、郵便局などが徒歩5分圏内に揃い、日常生活の利便性に驚いたといいます。
松岡さん:
東京では子連れで電車に乗るだけで肩身が狭く感じることもありましたが、ここでは子どもが“地域の宝”のようにすぐに受け入れてもらえたんです。地域全体で温かく子どもを見守る雰囲気に大きな魅力を感じました。
地域の子どもたちに自然の楽しさを伝える「ブンダバー」

新温泉町での生活を通じて、四季折々に移り変わる豊かな自然を肌で感じながら子育てをする一方で、地元の子どもたちが自然に触れる機会が少ない現状に直面したそうです。
松岡さん:
地元の多くの子どもたちが、意外にも地域の自然で遊んでいないと感じました。都会の子どもたちがゲームやYouTubeに夢中になるのと同じように、新温泉町の子どもたちもまた、身近な自然の魅力に気づいていないのではないか。この素晴らしい環境の中で育つ価値に気づいてほしいという想いから「ブンダバー」を立ち上げました。
「ブンダバー」は、ドイツ語のWunderbarを示し「素晴らしい」という意味を持ちます。自然の中で遊ぶことの価値や素晴らしい経験を、今の子どもたちに残してあげたいという強い想いが活動の原点です。
「ブンダバー」の活動を地域から全国へ

地域の豊かな自然を活かした多様な体験活動を展開している「ブンダバー」では、地域の子どもはもちろん、観光向けにも喜ばれる自然体験プランがあるそうです。
松岡さん:
特に力を入れているのは、子ども向けの自然体験教育です。落ち葉アートや昆虫観察、川や海での生き物探しといった定番の「自然体験教室」に加え、この地域ならではの自然を科学の観点から観察、実験する「大自然の科学教室」も開催しています。
観光客や家族向けの体験プランも充実させています。夜の海で幻想的な光を放つ「ウミホタル観察会」や「海の生き物観察会」は大変好評で、遠方から訪れてくださるご家族もいらっしゃいます。
地域と共に歩む。ブンダバーが目指す持続可能な未来

単なる遊びに終わらない、学びと発見に満ちた「ブンダバー」の活動は、新温泉町の新たな魅力を発信し続けています。
松岡さん:
地域の人々が“何もない”と感じていた場所にも、よそから来た視点で見れば多くの魅力が隠されている。「ブンダバー」はその魅力を引き出し、地域と共に持続可能な未来を築いていくことを目指しています。
「ウミホタル観察会」のような体験コンテンツを広げることで、他県からの観光客を呼び込み、地域経済の活性化にも繋げていきたいと考えています。

「ブンダバー」を通して、五感で感じる新温泉町の美しい自然の中で、心豊かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
イベントの内容や予定は、公式ホームページやSNSで発信されています。過去のイベントも動画などで紹介されていますので、ぜひチェックしてみてください。
ブンダバー(wunderbar)
公式サイト、インスタグラム
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