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もの・こと  |    2025.10.10

子供から大人まで楽しめる、手ぶらで徳島の藍染体験|徳島県徳島市

藍染工芸館入り口

鳴門金時、わかめ、すだちなど、徳島県には特産物がいくつかありますが、藍染もそのうちの一つです。藍染は「藍」という植物を発酵させて染料として使用します。徳島県では藍染を実際に体験できる場所が幾つかありますが、今回は徳島市内にある藍染工芸館での体験レポートをお届けします。藍染工芸館の魅力は、手軽に藍染ができるところです。藍染に必要な道具は全てスタッフが用意しているので、手ぶらで体験することができます。工房内はスペースも広く、車椅子やベビーカーが入っても問題ない空間でした。実際この日は、ベビーカーに乗った赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年齢層のグループと一緒に体験しました。

藍染工芸館

住所:〒771-1154 徳島県徳島市応神町東貞方西川淵81-1
営業時間:9:00~17:00 年中無休(臨時休業あり)
電話:088-641-3181

体験の流れ

染料が入った作業場

混んでいなければ当日の駆け込みも受け付けていますが、電話での事前予約をお勧めします。藍染工芸館では、染めたい物の持ち込みにも対応しており、自然素材(綿、麻、絹)であればお好きなものを持参して藍染することができます。布の持参は、グラム単位で価格計算されるので、実際の価格を知りたい方は直接問い合わせた方が無難でしょう。ちなみに、今回の体験で布を持参するつもりでしたが、想像よりも高い値段だったので、お店で用意されているお手頃なハンカチの藍染に変更しました。料金についての詳細は、藍染工芸館のホームページにて記載があります。

工芸館到着後、スタッフによる短いオリエンテーションがあります。オリエンテーションでは、藍染の仕方についての簡単な説明や、綺麗に染まるコツを教えて頂きます。備え付けのしおりで、模様の付き方も説明されているので、仕上がりを想像して布を縛ったりすることが可能です。

オリエンテーションの後は、実際に藍染を行う布に輪ゴムをくくったり、織り込んだりしながら染めたい部分と染めたくない部分の区別をつけます。特に時間制限はありませんので、ゆっくり好みの模様を考えて作ることができます。

最後に、いよいよ藍の染料をつけていきます。藍染は、繰り返し布を染料に入れ、空気に触れさせることによって濃くなっていきます。最低でも5回は布を染料に浸しますが、その間に輪ゴムを一部外したりして、色に変化をもたらすことができるのも大変面白いです。

染め上がったものを一度冷水で綺麗に洗い流した後、スタッフに洗濯機で脱水して頂きます。脱水完了後、世界に一つだけの藍染の完成です。

体験後の感想

藍染のお土産を購入できる店舗

藍染は思ったよりも簡単でした。実際に5歳〜7歳の子供たちと一緒に体験しましたが、5歳児も問題なく輪ゴムを縛ったり、染料に布を浸して楽しむことができました。今回は祖父母も一緒でしたが、本当に子供からお年寄りまで幅広く楽しめるのが藍染の魅力だと感じました。藍染工芸館にはお土産を購入できる店舗もあり、祖父母はそこで購入したコースターや藍染のパンフレットを海外のお友達にも渡して、大変喜ばれたそうです。パンフレットは、英語をはじめ、韓国語や中国語もあり、海外からの観光客にはとても有難いです。

藍染はとても綺麗ですが、お店の方によると藍染の商いは昔に比べると難しくなっているそうです。実際今回訪れた場所も、昔は別のところに店舗を構えていましたが、お客さんが少なくなるにつれ市内の人気のある場所へ移ったそうです。

美しく染められた品々を目の前に、天然由来の染料は一味も二味も違うと感じました。いろいろなことが素早く簡単にできる今の時代だからこそ、昔の知恵を生かして時間をかけた商品は大きな価値があると感じました。徳島に訪れた際には、ぜひ、お気に入りの藍染をつくってみてください。

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この記事を書いた人

narutojournal

徳島県鳴門市在住、クリスチャン。 第一次世界大戦時に捕虜となったドイツ兵がベートーヴェンの第九をアジアで初演奏した地、大盛りワカメ汁が新鮮な海鮮丼と付いてくる場所、世にも不思議な渦が海中で巻き続ける場所。 海と山に囲まれ、鳴門市には魅力が沢山あります。本業の専業主婦の合間に、鳴門市の歴史、グルメ、人物、子連れの旅におすすめなスポットなどなど、多ジャンルでお届けします。

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