
外国人材紹介総合サービス「Stepjob(ステップジョブ)」を展開するポールトゥウィン株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役 CEO 橘鉄平)は10月23日、東京都内で記者会見を開催しました。
テーマは「超・人手不足時代をどう乗り切るか」。企業や自治体が“初めての外国人雇用”に踏み出す際の課題と、その実践的なノウハウを共有する目的で行われました。登壇したのは、同社Stepjob事業部Stepjobグループ部長の行平澄子(ゆきひら すみこ)氏。
これまで2000人以上の採用支援を手がけてきた実績をもとに、現場のリアルな課題と、解決に向けた新たな取り組みである、日本で暮らす外国人の生活を支援するオンラインプラットフォーム「JAPAN LIFE PORTAL」について語りました。
日本における外国人就労の現況

冒頭、行平氏は日本における外国人就労の現状について、最新データをもとに解説。会場では推移グラフを示しながら、年々増加を続ける外国人労働者数について説明し、「在留外国人はすでに約400万人に迫っています。増加傾向にはありますが、総人口に占める割合はまだ3%程度にとどまっている状況です」と語りました。

国籍別では、ベトナムや中国が依然として大きな割合を占める一方、近年はフィリピン、ネパール、インドネシア、ミャンマーなどの国々の伸びが顕著だといいます。また、2019年に創設された「特定技能」制度の活用も増加しています。この制度は、人手不足が深刻な分野で外国人の就労を認めるもので、ビザ取得の要件が比較的緩やかであることから、企業と求職者の双方にとって利用しやすい仕組みとして注目を集めています。
初めての外国人採用でも安心できる「Stepjob」の強み
次に紹介されたのは、同社が展開する外国人人材紹介サービス「Stepjob(ステップジョブ)」です。
「Stepjob」は、採用手続きや在留資格の申請、生活サポートまでをワンストップで支援しており、初めて外国人を受け入れる企業でも安心して取り組める体制を整えています。行平氏は、「日本の企業と世界の人材を“すばやくむすぶ”をモットーに、世界各国から人材を募集できる点が特徴です」と紹介しています。

同社を運営するポールトゥウィンは、東証プライム上場グループの安定した基盤を持ち、10年以上にわたり外国人雇用の支援を行ってきました。これまでに培ったノウハウを活かし、企業と人材のマッチングをサポートしています。
自治体との連携で広がる“地域ぐるみ”の受け入れ支援

さらに、地方自治体と連携した取り組み事例も紹介。行平氏はまず、介護分野における外国人材の受け入れ状況について説明しました。「介護業界では、技能実習や特定技能1号のほかに、EPA(経済連携協定)や在留資格『介護』など、他の業界にはない多様な選択肢があります。それだけ人材不足が深刻な分野といえます」と語りました。

群馬県では、介護福祉士を目指す留学生と介護施設のマッチング支援業務を3年連続で受託。来日予定の留学生候補者や、県内の養成施設に進学予定の学生を対象に、面接から来日後、卒業までを一貫してサポートしています。
また福岡県では、介護福祉士を目指す留学生と介護施設のマッチング支援業務を受託し、海外から来日予定の留学生候補者とのマッチング支援を展開。在学中から内定先でアルバイトを行うことで、就職後の定着率向上につなげています。
行平氏は、「外国人材を即戦力としてだけでなく、地域とともに歩むパートナーとして受け入れていただけるよう努めています」と語り、単なる労働力ではなく、地域の一員として外国人材を迎える大切さを訴えました。
生活と雇用をつなぐ新たなプラットフォーム「JAPAN LIFE PORTAL」
会見の後半では、同社が新たに展開するオンラインプラットフォーム「JAPAN LIFE PORTAL」について紹介しました。2025年10月9日(木)に公開されたこのサービスは、日本で生活する外国人と企業をつなぐ生活支援型プラットフォームです。
行平氏は、「外国人対応ができる各種サービスを見つけることが非常に困難でした。提携先をひとつにまとめることができれば、安心して日本での生活をはじめられるのではないか、という思いから作りました」と開発の経緯を語りました。

このプラットフォームでは、通信・住宅・金融・保険といった生活インフラ関連のサービスを一元化して提供しています。具体的には、住まい分野では「アパマンショップ」や「レオパレス21」、金融分野では「セゾンカードインターナショナル」、通信分野では「JP SMART SIM」など、多くの企業が参画しており、生活のさまざまな場面をカバーできる仕組みが整っています。
「JAPAN LIFE PORTAL」には翻訳ツールを導入して多言語対応しており、人材紹介のマッチング機能も備えています。今後は、レジャーやライフステージに関わるサービスも順次拡大予定で、外国人の雇用と生活をトータルで支えるプラットフォームとしての発展が期待されています。
現場の課題と今後の展望
会見の終盤には、参加記者との質疑応答が行われました。
「今後、首都圏や全国への展開を考えているか」という質問に対して、行平氏は「特に介護分野では、今後も積極的に県が実施する公募案件に参加していきたいと考えています」と意欲を示しました。また、外国人材のマッチング後の定着率について問われると、「当社のホームページでも公開していますが、半年後の定着率は95%となっています」と具体的な数字を挙げて説明しました。
一方で、「中には“日本に来たい”という目的だけで就労を希望する人もいるが、どのように双方にメリットのある関係づくりができるのかが将来の課題なのでは」という質問に対しては、「もちろんそうしたケースもありますが、目的を持って来日する方は長く日本で働いてくれます。面談やスクリーニングの段階でしっかりと見極めることで、ミスマッチは防げるのではないかと考えています」と述べました。
JAPAN LIFE PORTALの詳細はこちらから
https://japanlifeportal.stepjob.jp/
会社概要
会社名:ポールトゥウィン株式会社(Pole To Win, Inc.)
代表: 代表取締役 CEO 橘 鉄平
株主: ポールトゥウィンホールディングス株式会社(代表取締役社長:橘 鉄平、証券コード 3657)
本社: 〒464-0850 愛知県名古屋市千種区今池1-5-9 オフィスイリヤビル 2F
設立: 1994年1月20日
資本金:3,000万円
従業員:4,826名(2025年 6月現在)
事業内容:ゲームデバッグ、QA ソリューション、カスタマーサポート、ネットサポート、
外国人人材採用支援
プロフィール

行平澄子(ゆきひら すみこ)氏
ポールトゥウィン株式会社
Stepjob 事業部 Stepjobグループ 部長
大手金融機関および出版社での法人営業を経験し、ビジネスの現場で交渉力と企画力を培う。その後、東南アジアに滞在し、現地で日本語教育に携わる中で、異文化理解を深め、グローバル人材の可能性に着目。帰国後、ポールトゥウィングループに参画し、外国人人材紹介サービス「Stepjob」の立ち上げに尽力する。




