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私のまちイベント  |    2024.10.18

この秋イチオシの展覧会!芸術の季節に浸りたい「ベル・エポック―美しき時代―パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に」

東京・汐留にあるパナソニック汐留美術館で、10月5日(土)から「ベル・エポック―美しき時代―パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に」が開催されています。

パナソニック汐留美術館は、こぢんまりとしてプライベート感満載の美術館。ほかの美術館のような混雑もなく、とても居心地のよい空間です。そんな雰囲気にぴったりのテーマが今回のベル・エポック。日本人にもファンの多いアール・ヌーヴォーなど、素敵な作品を芸術の秋にゆったり鑑賞してみてはいかがでしょうか。

ベル・エポック期から1930年代に花開いたパリの文化をさまざまな角度から紹介

「ベル・エポック」 とは、19世紀末から1914年頃までのパリが芸術的にもっとも華やいだ時代。

この展示はでは、ベル・エポック期から1930年代に花開いたパリの文化をさまざまな角度から紹介。4章に分け、この時代の美術、工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学など多彩なジャンルの作品が展示されています。

ワイズマン&マイケル夫妻が集めたこの時代の作品は幅広く、パリの華やかな時代の文化を俯瞰してみることができます。後世にベルエポックの歴史を伝えていきたい、というコレクターの愛が詰まったラインナップでみどころ満載。

第1章 アール・ヌーヴォー作品や当時の女性のファッション

第1章は、「古き良き時代のパリ-街と人々」。市民社会・市民文化勃興の時代。政治的には1789年のフランス革命から続く激動の時代が落ち着き、舞台、音楽、文学、ファッションなど、さまざまな分野の芸術文化が生まれました。ここでは、アール・ヌーヴォーの作品や女性のファッションが登場します。

アール・ヌーヴォーは、ドーム兄弟やエミール・ガレなどのガラス工芸品は日本でもコレクターがいるほどの人気。めったに見ることのできない作品を楽しむことができます。

第2章 ロートレックやシュレ作品でモンマルトルの劇場文化を知る

第2章は、「総合芸術が開花するパリ」と題して、パリのモンマルトルに現在も存在する「ムーランルージュ」や「シャ・ノワール」といったキャバレー、ダンスホールに焦点を当て、ベル・エポックの象徴である劇場文化を知ることができます。

アーティストが集まるモンマルトルから発信された作品には、ロートレックやシュレ、スタンランなどによるグラフィック作品が並びます。

当時の大人気歌手、アリスティッド・ブリアンは、ポスターなどの宣伝物をお気に入りのロートレックに依頼。その作品群も貴重です。

ロートレックの作品は、誰しも目にしたことがあるはずですが、本物の作品が一堂に会する光景は壮観。ぜひ、ロートレックの描いたモンマルトルに花開いた文化を堪能してください。

第3章 劇場文化が時代を拓く。新たなコンセプトの作品

第3章は、「華麗なるエンターテイメント 劇場の誘惑」。演劇の分野で功績があったのが、ゾラやイプセンなど自然主義演劇を上演していた「テアトル・リーブル(自由劇場)」でした。時代を拓く新たなコンセプトの作品がパリジャンを魅了。この劇場で上演されるパンフレットに使われる挿絵や舞台装飾を数々のアーティストが参加し、斬新な芸術作品を生み出していきました。

「フォリー・ベルジェール」で披露されたロイ・フラーの電気照明を使うダンスを描いた絵画も展示。科学技術の発達した時代の最新アートを見ることができる貴重な機会となっています。

この章の作品はあまり日本で見ることができないものばかり。演劇から発信される文化があったことを知ることができる興味深いテーマです。

第4章 サラ・ベルナールら女性芸術家の時代

第4章は、「女性たちが活躍する時代へ」。フェミニズム運動が高まり、女性が社会的自立を目指した時代に現れたメアリー・カサットやシュザンヌ・ヴァラドンなどの女性画家、女優のサラ・ベルナールらが人気を博し、ミュシャが描くポスターが人々を魅了しました。

パリでは、この時代すでに多数の女性アーティストが活躍していたことに驚きを感じる展示。日本でもお馴染みのミュシャの作品も多数展示。部屋に飾りたくなるほど素敵な作品ばかりです。

売店では、展示にちなんだおしゃれグッズが並んでいますので、記念にポスターや絵葉書など購入してベル・エポックに思いを馳せてはいかがでしょうか。

また、入り口付近に設けられたモニターは必見!展覧会に登場する当時のパリの街の風景やアリスティッド・ブリアン、サラ・ベルナール、ロイ・フラーのダンスなど、本人たちが実際に歌ったり、演じたり、踊ったりしている当時の珍しい映像を見ることができます。充実したコンテンツですので、ぜひ立ち寄ってみてください。

「ベル・エポック―美しき時代―パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に」

会場:パナソニック汐留美術館
※会期中、一部展示替えあり 
[前期]10月5日(土)~11月12日(火)[後期]11月14日(木)~12月15日(日)

時間 午前10時~午後6時(ご入館は午後5時30分まで)
※11月1日(金)、22日(金)、29日(金)、12月6日(金)、13日(金)、14日(土)は夜間開館 午後8時まで開館(ご入館は午後7時30分まで)

休業日 水曜日(ただし12月11日は開館)

料金 一般:1,200円、65歳以上:1,100円、大学生・高校生:700円、中学生以下:無料

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monparis

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