くしはらヘボまつり
朝ドラ「半分、青い」のロケ地と五平餅でも有名になった岐阜県恵那市。
この恵那市の南部、串原では毎年11月3日に「くしはらへぼまつり」が開催されます。
ここ数年はコロナウィルスのため中止やオンライン開催でしたが、今年は久しぶりの開催です。
くしはらヘボまつりとは
ざっくり言うと「地蜂の巣の重量を競う大会」
地蜂=地中に巣を作る蜂なので「ジバチ」と呼ばれます。
主に「クロスズメバチ」と呼ばれる小さなスズメバチ。
大きさはミツバチほど。
とはいえやっぱりスズメバチ。
刺されると痛い。
今年放送されたドラマ「ハヤブサ消防団」にも出てきた「ヘボ」がこの蜂の幼虫です。
おまつり中身
こちらは2017年のタイムスケジュール。
これだけ見ると単に重さを競うだけなのかなって印象。
(ある意味間違ってない)
…と思ってふらっと寄ると痛い目(物理的に)を見るお祭りがくしはらヘボまつり。
(以下の写真は全て2017年とその前後に撮影した物です。毎年行く度に2~3回刺され、そろそろアナフィラキシーショックが心配になり2019年くらいからは自重してます。ただ養蜂家の方はそれ以上に刺されてる)
入り口がもうこれ。
蜂の巣の重量を競うわけですが、もちろん生きた蜂満載で運ばれてくるのです。
この入り口撮影地点でもバンバン飛んでる。
撮影当時のセルフィ―。
ホームセンターで買った虫よけネット。
これもそんな効果なかったです。
隙間から入って刺されたのが眉間の赤い跡。
重量の測定シーン。
パッと見では何をしているのか分からないのに物々しさを感じてしまう。
2度目となりますが、生きた蜂が働いてる巣を巣箱から出して計測器に乗せます。
当然、蜂はびっくりして飛び出します。
クロスズメバチが。
至近距離にいるスタッフの方々は養蜂家ではないことも多く、そのため防護服を着用しています。
(この辺では普通にホームセンターで販売されてる)
養蜂家の方々は普段着で歩いているの凄い。
ビニールハウス内はクロスズメバチがあっちこっち飛びかってるのに。
測定結果の申請先では大学生スタッフさんがおり、そちらは至近距離でないからか防護服なし。
でもやっぱり刺される。
「痛がってたら仕事にならないから!」と叱咤される世界。
計量が終わった蜂の巣は、こんな感じでビニール袋に包まれ並べられていきます。
この中で1番重い巣が優勝。
会場は真横にキャンプ場があります。
真上には温泉施設もあり、人気のキャンプ場。
その敷地内をざっくり言うと、上に温泉。
下の横半分がキャンプ場。
もう半分がヘボまつり。
何も知らずにキャンプにくるとクロスズメバチが飛び交っていることになるので注意が必要です。
いきなり巣ごと持ち出された蜂は広範囲に飛ぶしちょっとした刺激で刺します。
隙間にも入ってきます。
振り払って車に乗ったと思ったらポケットにいたこともありました。
↓はカメラに取りついたクロスズメバチ。
やっぱり黒い色は大人気。
防護用に着けてた黒い手袋も写真を撮る余裕がないくらい乗っていました。
・食料としてのヘボ
お祭りの醍醐味、食べ物。
この串原に限らず、岐阜県東部や長野県では昆虫食文化が今も息づいています。
地元のスーパーに調理済みヘボの瓶詰やイナゴが売られているくらい。
(ただ量的な問題で『材料』は輸入品も多いようです)
ここはヘボ(地蜂の幼虫)のお祭りで、五平餅の本場なので「ヘボ五平餅」「ヘボご飯」が食べられます。
お祭り期間外でも敷地内の物販にあります。
写真はヘボ五平餅。
ヘボ(とたまに成虫)をすり潰して混ぜたタレの五平餅。
案外いけます。
虫が苦手な方もいると思いますので写真は載せませんが、ヘボご飯も食感は小さなエビみたいな感じ。
最後に
岐阜県恵那市の奇祭、くしはらヘボまつりの紹介でした。
しかし、奇祭と紹介するしされることも多いとはいえ、古来から続き今は逆に注目される昆虫食を引き継ぐ一面もあります。
食料の自給や生産が叫ばれる今だからこそ、改めて認識したいお祭りです。
アクセス
公式HP
http://kushihara-kankou.jp/archives/events/events-100
(上記リンクにてシャトルバスの案内あり)