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スポット  |    2024.07.07

「痛い!」の卒業を目指し予防医学を広めたい『カイロハウス・KEI』【前編】

「現在出ている不調や痛みは氷山の一角です。タイタニックのように沈没するかもしれません」

熱く語るのは、JCA日本カイロプラクティック連合会所属のカイロプラクターで、カイロハウス・KEIの北川昌稔さん。剣道 教士七段の腕前を持つ北川さんは鉄骨関係の仕事を営む傍らで、カイロプラクターとして人骨にもかかわるようになったと、冗談を交えて話します。

日本ではまだ認知度の低いカイロプラクティックは、アメリカ発祥の予防医学。アメリカやEU諸国などでは国家資格として認められています。一方で、日本では法制化されておらず、「民間療法」の位置付けです。

「まだまだカイロプラクターは足りない状況なので、遠いところからも通ってくださっています。もっと身近に感じてもらいたいのですが……」

JCA日本カイロプラクティック連合会に所属するカイロプラクターは約12,000人。今後はさらにカイロプラクターの養成とカイロプラクティックの普及に努めていくとのこと。

カイロプラクティックとは

カイロプラクティックは1895年にアメリカで誕生した新しい医療です。辞書では、下記のように記されています。

「chiropractic,chiro = もとギリシャ語で、手の意」

背骨や骨盤の歪みを徒手によって矯正する治療法。

「広義では、薬物や手術による方法を除く体操、食餌(ショクジ)、物理療法を含む治療法を指す」

新明解国語辞典 小型版 より引用

施術部分に関しては、整体や柔道整復師などと似たような印象を持たれます。しかし、カイロプラクティックは施術がメインではありません。重要なのは、栄養や運動、睡眠など、日常の生活習慣です。カイロプラクティックでは、施術と共に総合的な生活習慣の指導を行います。

カイロプラクティックを始めたきっかけ

北川さんがカイロプラクティックに取り組むきっかけとなった資格取得セミナー

北川さんがカイロプラクティックに取り組むきっかけについて伺いました。

「じつは、妻がカイロプラクティックで施術を受けていました。それがきっかけでJCAの資格取得セミナーを知ったのが、今から7年前のことです。妻がお世話になっている先生と、本部の人から話を聞いてみたらピンときて、『それじゃあ僕も受けます』みたいな感じでセミナーに申し込みました」

2017年頃はちょうど鉄骨関係の仕事が少し減ってきたタイミングだったこともあり、もう一つの収入源としても最適だと考えたといいます。一方で、副業としてだけでなく、家族の健康面においてカイロプラクティックの考え方が腹落ちしたとのこと。

日々の生活習慣が歪みを蓄積

骨盤の重要性について語る北川さん

日々の生活習慣によって体は歪み、その歪みは蓄積されていきます。

「家の基礎、土台部分が歪んでいたら、その上に建てた家はどうなりますか?」

北川さんは、骨盤の歪みと背骨の歪みにより多くの不調が生じると語ってくれました。しかし、マッサージや整体で歪みを矯正しようと思っても、施術から時間が経過すると元の状態に戻るといいます。

「施術も重要ですが、施術はカイロプラクティックのほんの一部分です。やはり、日々の生活習慣を改善しなければ、施術しても意味がありません」

カイロプラクティックにおける施術は全体の1割で、残りの9割は生活習慣の改善だといいます。

今まで蓄積した身体の歪みを施術だけで元に戻せますか?

わかりやすく例え話を用いながら話す北川さん

「たとえば、『50年生きてきた人が50年間で作り上げた身体の歪みを、施術だけで元に戻せますか?』という話です。カイロプラクティックでは、施術以外が大切と謳っています。健康を阻害しているのは生活習慣です。ですから、生活習慣を改めるように提案するのが、我々カイロプラクターの主な仕事になります」

整体などの治療は、1週間ごとなどの一定期間で繰り返し施術を受ける方法が一般的です。しかし、施術をしても生活習慣を改善しなければ、次に施術する際にはまたゼロからのスタートになります。

「せっかく地上階から階段を1段上ったとしても、次の施術までには上った階段から降りている状態です。また地上階からのスタートになります。いつまで経っても上の階には上れませんよね」

北川さんは、わかりやすく階段にたとえて説明してくれました。施術だけを受けるのなら、保険が適用される整体などの治療院へ通うことをおすすめするとのこと。

身体の歪みを取り除いて健康をサポート

楽しそうに施術する北川さん

日本ではカイロプラクティックは医療として認められていませんが、予防医学の進んでいる欧米では医師よりも重要度が高いといいます。

「がん患者が増え続けているのは、日本だけです。欧米諸国ではがん患者は減少傾向。なぜだかわかりますか?」

WHOの発表によると2000年から2010年にかけて、日本のがん患者数は15%増加しましたが、米国では7%減少しています。米国におけるがん患者減少には、さまざまな要因がありますが、日本と大きく異なる点は予防医学の発達と意識の違いです。北川さんは次のように続けます。

「日本では手厚い保険制度があるため、病気になっても治療すればいいという考えが強く根付いています。しかし、すでに2人に1人ががんになる(※)と言われる時代です。さらに、日本では医師不足が大きな課題となっています。これから先、病気になったら、誰が診てくれるのでしょうか」

※参考資料:厚生労働省「日本人の2人に1人が生涯でがんになる」

一時的なマッサージや治療などの対処療法ではなく、今後訪れるであろうさまざまなリスクを予防しなければなりません。カイロプラクティックは米国の予防医学として、最先端の医療です。北川さんをはじめとする多くのカイロプラクターは、予防医学を日本に広めるために日々の活動を行っています。

日々の活動内容については
「痛い!」の卒業を目指し予防医学を広めたい『カイロハウス・KEI』(後編)】でお届けします。

カイロハウス・KEIの詳細情報
カイロハウス・KEIの看板が目印(画像提供:北川さん)

カイロハウス・KEIの詳細情報は下記をご覧ください。

アクセス

〒 522-0054 滋賀県彦根市西今町284

  • JR南彦根駅から徒歩約20分(1.5km)
  • 名神高速道路 彦根ICから車で約14分

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この記事を書いた人

のがわ

滋賀県担当のアラフィフライター「のがわ」です。地元の滋賀県や隣県の福井県に関する情報をお届けします。趣味の剣道は練士七段ですが、試合は中学生にも負けるレベルです。色々な地域に出稽古に行き、出会った方々の物語や観光情報などを記事にします。

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