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ライフ  |    2024.01.11

今、日常のためにやりたいこと|令和6年能登半島地震

この度の令和6年能登半島地震において、
被害に遭われた地域の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
早く日常が戻ってきてくれることを祈っております。

この記事では、被災地域・新潟に住んでいる筆者の体験を書き残していきます。

・   ・   ・

思いもしなかった2024年のはじまり

今年のお正月は、初めてお互いの実家に帰らず新潟の自宅で過ごしていた。

年末は夫の実家で過ごし、帰宅した大晦日。

おせちは簡単に準備して、夕飯にいただいたおいしいお肉で豪華にすき焼きでもしようか。

そんなことを話して、ゆっくりお互いのんびり過ごしていた夕方。

ニュース速報で能登半島で地震があったと。

新潟でも有感地震があったのでテレビで速報を夫と見ていた矢先、スマートフォンが鳴り響いた。

テレビでも緊急地震速報地域に「新潟」と載っていた。

「新潟だって!」と声を上げたと同時にとてつもない揺れが始まった。

立っていられず、ソファにしがみついていた。

あちこちでものが落ちる音が聞こえた。

「これはやばいかもしれない」と、本当に命の危険を感じる揺れが長く続いた。

揺れが収まったのかどうか分からなかったが、とにかく体の震えが止まらなかった。

今までに経験したことのない揺れだった。

無意識に避難グッズを出し、あちこちのドアが開くかどうか、逃げ道を確保した。

持っていけるものは大きいリュックに全部詰めた。

夫はお風呂に水を貯め始め、ガスを確認していた。

電気は動き続けてくれた。急いでスマートフォンの充電をした。

いつでも逃げられる準備をするために温かい服装に着替えた。

そして、石川県に発表された「大津波警報」。

「いますぐ高台に逃げること!」

「命を守る行動を!」

叫び続けるアナウンサーの声が今でも脳裏に残っている。

テレビに表示された「避難」「EVACUATE」の文字。

東北出身の私は東日本大震災を思い出していた。

逃げないと死ぬ。津波はすべてをもっていってしまう。

幸いにも、我が家は4階に位置していた。

しかも揺れに強い鉄骨造りのアパートだった。

避難所の小学校に逃げるよりも、今はここに留まった方が位置が高く安全だ。

そう判断した。

外を見てみると、小学校に向かう人たちが結構いた。

テレビであちこちで大きな被害が出ているのを見た。

私が住む新潟市内でも建物が傾き、液状化があちこちで起きていた。

大きな有感地震が続く中、津波警報が出ている中、眠れなかった。

夫もすごく怖かったと思う。

でも、怖がる私に「大丈夫だ」と声をかけて守り続けてくれた。

本当に一人じゃなくてよかった。

・   ・   ・

不安な私を救ったことば

不安な三が日だった。

揺れが続く中で、どこにも出かけようと思えなかった。

もちろん、被災地が大変なことになっているのはわかっている。

でも、自分たちに今すぐできることは正直なかった。

自然の力を前にして、あまりにも無力だった。

何もできなくて、テレビの画面をぼんやり眺めていた。

そんなとき。

被災地にいる友人から「私は大丈夫。だから、今まで通り過ごしてほしい」と言われた。

そのことばに救われた気がした。

今をしっかり生きること、日常を取り戻そう。

日常を過ごすことが、自分たちの明るさを取り戻すことが、今できる復興の一歩だと思った。

・   ・   ・

顔を上げれば、立ち上がる人たちがいた

地震発生から1週間が過ぎた。

街の中を歩いてみると、あちこちに地震の爪痕が残っていた。

道路が波打ち、液状化の跡。隆起、陥没、地割れ。

波打つ道路(プライバシー配慮のため一部加工しています)
地割れで隆起して5cmほど段差ができていた
液状化により道路が陥没していた

少し離れた地区では、道路が完全に通れなくなるくらい崩れ、断水が長く続いた地区もあった。

液状化で家が傾いた地区もあった。

地震の後に降り続いた雨の影響で避難指示が出ている地区もある。

すべて、我が家からそれほど遠くないような場所だった。

そんな中で、使いものにならなくなった駐車場を一生懸命整備している業者の方がいた。

地震で線路が崩れて動かなくなっていた電車は、もう復旧していた。

元の街を取り戻すために動いてくれている人がたくさんいる。

そう感じた。

・   ・   ・

今、私たちにできること~災害への備え~

能登半島では、まだまだ厳しい状況が続いている。

しかし、それは他人事ではない。

どの場所にいても被災は起こりえること。

「絶対に安全な場所」はない。

だからこそ、今私たちにできること。

今、みんなで見直そう。

・家の家具を固定すること

・避難所を確認すること

・避難グッズを準備すること

・被災したときどう行動するか家族と話すこと

大切な日常を過ごしていくために。

みんなで、みんなの命を守るために。

今、私たちにできることを。

石川県発表:令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について

令和6年(2024年)1月に発生した能登地方を震源とする地震により被災された方々への支援を強化するため、石川県は日本赤十字社石川県支部および石川県共同募金会との連携により、災害義援金の受付を開始しました。
義援金の窓口、振込先などの詳細につきましては、石川県公式ホームページをご確認ください。

石川県公式サイト:令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について:https://www.pref.ishikawa.lg.jp/suitou/gienkinr0601.html

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この記事を書いた人

Machi

*感情・想いを形にする*スポーツ観戦をこよなく愛するライター 半径10km圏内、ときどき県外のなかなか表には見えてこないような街、「歩いてみたい」と感じる街を開拓・紹介していきます!

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