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地域応援ブランド  |    2025.09.14

みんなで勝利の喜びを分かち合いたい!チームプレーの楽しさを味わう選手たち|栃木県知的ソフトボール部

2025年9月13日・14日にかけて宮城県で開催される「ハンズホールディングスCUP 2025東日本大会」(以下、ハンズホールディングスカップ)。

ハンズホールディングスカップは、日本知的障がい者ソフトボール連盟が主催する知的障がい者ソフトボールの東日本大会です。

この大会は、知的障がい者スポーツの認知度向上と魅力発信を目的としており、8チームが参加して熱戦を繰り広げます。昨年の大会は、クラウドファンディングにより予想を超えた多くの方の応援を受け、大盛況のうちに幕を閉じました。今年は全国大会も開催予定となっており、大会はますます大きな盛り上がりを見せています。

今回は、栃木県知的ソフトボール部のキャプテンを務める篠崎良太選手と、チームの紅一点でエースピッチャーでもある星野裕菜選手にお話を伺いました。

練習の成果が出た時の喜びはひとしお

篠崎良太選手が入部したのは、栃木県知的ソフトボール部が本格的に始動した約16年前です。チームが立ち上がった時期に誘いを受けて入会し、現在も栃木県知的ソフトボール部に在籍されています。

篠崎選手のポジションはキャッチャー、そして現在はチームを引っ張るキャプテンも務めています。

「ソフトボールの魅力は、チーム全体で喜べるスポーツであること。みんなとやれるのが楽しくてここまで続けてこられました」

チームプレーの楽しさから長く続けてこられたと話す篠崎選手は、チーム一丸となって練習を重ねた成果が出たときも嬉しいと話します。

「やはり試合で練習の成果が出たときは嬉しいです。自分はチームの中では古参なので、若い選手たちにも試合に勝つ喜びを味わってほしいという思いもあります」

キャプテンとして後輩の面倒をみる機会も増えた篠崎選手。その中で「後輩達にも試合で勝つ喜びを知ってほしい」という思いが芽生えてきたと言います。メンバーの特性や理解度がそれぞれ異なる中で、どうやったら技術や思いが伝わるのか日々考えながら後輩達と接していると話してくれました。

知的障がい者ソフトボールの魅力を知ってほしい

「知的障がい者ソフトボールの大会自体が少ないので、もっと増えてほしいなという思いはあります。大会があるとみんなで集まる機会も増えるし、目標ができて練習自体にも張りがでます」

しかし、知的障がい者ソフトボールの認知度は低く、まだまだ知らない方も多いのが現状です。

「まずは知的障がい者ソフトボールの認知度を上げたいですね。健常者の方も知らない方が多いですし。知ってもらえれば、知的障がい者ソフトボールの人口も増えるし、大会自体も増えていくと思うので」

知的障がい者ソフトボールの魅力をより多くの人に知ってもらいたいという篠崎選手の思いに胸が熱くなりました。

ピッチャーとしての壁を乗り越えて

次にお話を伺ったのは、中学生のときに入会してから主にピッチャーを務めてきた星野裕菜選手。そのピッチングは力強く迫力のある球を投げる選手です。しかし、中学生から知的障がい者ソフトボールを始めた星野さんは、成長するにつれて、投手から打者までの距離が長くなることに初めは慣れなかったと言います。

「投げる距離が変わるのに慣れるのが大変でした。中学生と一般、男子と女子では、投げる距離が違うんです。なかなか慣れなくて、試合が終わった後にその勢いで練習することもありましたね。今は、投げる距離にも慣れて大丈夫になりました」

知的障がい者ソフトボールでは、男女の区別がなく一緒にプレーをします。選手は男性が多く、女性である星野選手が三振をとるのはかなり難しいと吐露します。

「三振をとるのは難しいので打たせてしまいます。でも、チームのみんながいいプレーをして守ってくれるので。そういう時は嬉しいですね」

まさに知的障がい者ソフトボールならではのチームプレー。仲間と助け合いながらそれぞれの選手が勝利に向かって試合に臨んでいます。

まずは一勝をあげて勝つ喜びを分かち合いたい

篠崎選手と星野選手の二人が口にした言葉は「まずは一勝、勝つ喜びをみんなで味わいたい」ということでした。

日々の練習を重ねて実力をつけてきた栃木県知的ソフトボール部ですが、年々、知的障がいソフトボールのレベルは上がってきており、勝利をつかむことは簡単なことではありません。

そんな状況の中、今回のハンズホールディングスカップへの意気込みを伺うと、篠崎選手は「とりあえず楽しむこと。そして、まだまだ勝つ経験が少ないので、勝利した喜びをみんなで味わいたいですね」と答えてくれました。

そして、星野選手からは「結果が出なくてもいい経験にはなるかなと思うんですけど、まずは頑張って一勝をあげたいです」と静かな闘志を垣間見せてくれました。

「試合に勝つ!」という目標を掲げ試合に臨む栃木県知的ソフトボール部。今年はどんな試合を繰り広げるのか今後の活躍が楽しみです。

クラウドファンディング「希望のバットを振れ!」を応援してください!

2025年も引き続きクラウドファンディング「希望のバットを振れ」知的障がい者ソフトボール東日本大会を応援してください!

クラウドファンディング「希望のバットを振れ!」は、知的障がい者スポーツの未来を切り拓くために立ち上がりました。

9月に宮城県で開催されるハンズホールディングスカップは、選手たちに自己実現と希望をもたらす貴重な機会です。この大会を通じて、知的障がい者スポーツの魅力を広く発信し、社会の理解と支援を促進することを目指しています。

このクラウドファンディングは、単なる大会運営支援にとどまりません。知的障がい者の余暇活動の充実、指導者への支援、そして西日本大会や全国大会の実現まで視野に入れた壮大なプロジェクトです。

皆様のご支援が、知的障がい者スポーツの新たな章を開く力となります。このプロジェクトにご注目いただき、共に知的障がい者スポーツの未来を創造しませんか?

あなたの支援が、選手たちの希望の光となるのです。

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この記事を書いた人

さきの めぐみ

生まれも育ちも栃木県。普段は、福祉・教育を中心に執筆している元特別支援学校教員のライターです。 グルメや観光スポットなど、まだまだ知られていない栃木県の魅力を発信していきます!

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