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聖地  |    2025.07.01

【荘厳】武蔵御陵|昭和天皇が眠る八王子の静寂空間

東京都八王子市。豊かな自然に抱かれたこの地に、静かに佇む皇室ゆかりの場所があります。

「武蔵御陵(むさしのごりょう)」—それは、昭和天皇が眠る御陵(みささぎ)であり、日本の現代を見つめている荘厳な場所です。

「御陵」として八王子市民には馴染み深い場所ですが、全国的にはあまり知られていないかもしれません。

そこで、昭和天皇の御陵を含む武蔵陵墓地をご紹介いたします。

武蔵御陵ってどこにあるの?

武蔵御陵は、JR中央線・京王線「高尾駅」北口から徒歩約20分の所にあります。そこは、都心から電車でわずか1時間ほどの緑豊かな場所です。

高尾駅から甲州街道を八王子方面に進むと、「武蔵陵墓地参道」の石碑が目にとまります。そこを左に曲がってください。道なりに進めば、やがて総門が見えてきます。

日常の音が遠ざかり、空気が澄んでいくのを感じるでしょう。

武蔵御陵?武蔵野陵?多摩陵?

いろいろな呼び名がありますが、武蔵陵墓地には以下の4陵があります。

  • 大正天皇 多摩陵(たまのみささぎ)
  • 貞明皇后 多摩東陵(たまのひがしのみささぎ)
  • 昭和天皇 武蔵野陵(むさしののみささぎ)
  • 香淳皇后 武蔵野東陵(むさしののひがしのみささぎ)

1926年大正天皇が崩御され、「多摩陵」と命名されました。

そして1989年昭和天皇が崩御され、埋葬されるときに「武蔵野陵」と命名、後に墓地の名称が「武蔵陵墓地」と改称されました。現在は通称として、「武蔵御陵」とか「多摩御陵」とも呼ばれています。

「陵」は、天皇や皇族のお墓という意味です。なので「1陵」「2陵」と数えます。

多摩陵と多摩東陵

総門を入った瞬間、空気が変わります。
北山杉が植えられた参道を歩くと、耳に届くのは、自分が踏みしめる玉砂利の音のみ。
周囲の喧騒とは切り離された別世界を歩いているようです。

表参道を560mほど進むと、やがて目の前に多摩陵が現れます。
ここは大正天皇が眠る場所。

余計な装飾のないその姿は、圧倒的な荘厳さを湛え、訪れる人の心に語りかけてくるようです。

多摩陵の東側には、貞明皇后が眠る「多摩東陵」が寄り添うように位置しています。

木々に包み込まれるようなその空間は、厳粛で静寂そのものです。

武蔵野陵と武蔵野東陵

多摩東陵から西参道を通り、新参道を進むと昭和天皇の武蔵野陵に突き当たります。

御陵の前に立つと、「畏れ多い」という言葉を体感するような感覚を味わいます。
全てを包み込むように佇んでいるのですが、気圧(けお)され、鳥居の下まで足を運ぶことすらできないのです。力を入れて立っていないと後ずさりしてしまいそうです。

何かを問われているような、見透かされているような…人それぞれに感じるものは違うのでしょう。
ぜひ、鳥居の前に立ってその感覚を味わってみてください。

あえて多摩陵よりも階段を低く設計されたといいますが、威厳があって何か人知を超えるパワーを感じるようです。

武蔵野陵の東側には香淳皇后の武蔵野東陵が隣接しています。
こちらも緑が全体を覆い、香淳皇后のお好きだった植物が植えられているとのことです。

御陵印

御陵内の多摩陵墓監区事務所で御陵印がもらえます。

  • 多摩陵印:大正天皇多摩陵貞明皇后多摩東陵
  • 武蔵野陵印:昭和天皇武蔵野陵香淳皇后武蔵野東陵

事務所内で申し出て、自分で押印する形式です。必ず御陵印帳をご用意ください。

まとめ―八王子に息づく「荘厳と静寂」を感じる場所

武蔵御陵は、自然と畏敬の念が調和している神聖な場所です。
そこには普段感じることのない「荘厳と静寂」が息づいています。

皇室を静かに感じる場所として、また、畏れ多い何かを感じることができる場所として、ぜひお出かけください。

アクセス

基本情報
  • 所在地:東京都八王子市長房町1833
  • 交通機関等:JR中央線・京王線「高尾駅」北口下車  北東へ1.5km
  • 駐車場:あり(無料)
  • 参拝時間:午前9時から午後4時まで(参入は午後3時半まで)

※年間を通して参拝できますが、行事等のため参拝を休止することがあります。

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この記事を書いた人

HIKARI

フリーランスのWebライターです。学生時代はサイクリングクラブに在籍し、テントを積んで日本中を走りまわりました! 長い社会人経験を経て、見たこと、食べたもの、感じたことを発信したいと思っています。定番やちょっと不思議なコトも深掘りしながらお伝えしていくつもりです!

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