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聖地  |    2024.02.24

アートな尾山神社は金沢駅前!神門に埋め込まれたステンドグラス「ギヤマン」は夕日に灯る

尾山神社が社を構える金沢駅の鼓門エリアは文化の中心地!

国道157号沿いに奥ゆかしく建つ尾山神社のトレードマークは、ギヤマンと呼ばれるステンドグラス。

外の文化を柔軟に受け入れる日本人らしさが伺える神門は、一度見たら忘れられない美しさとインパクトを兼ね備えています。

神門の全貌は本編でのお楽しみ。

1月に参拝した尾山神社の記事に5月に撮影した鼓門の写真を使ったため、急な季節変動で風邪を引いた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。

金沢市民の台所「近江町市場」、日本三名園に数えられる「兼六園」、フォトジェニックな「ひがし茶屋街」など、尾山神社周辺は名高い観光名所の宝庫。

そんな名立たる観光名所に負けない輝きを秘めた尾山神社の魅力に迫ります。

神門を潜れば別世界!尾山神社は街の喧騒が遠のく静かな空間

異彩を放つ和漢洋!尾山神社の神門に凝縮された魅力とは?

冒頭で焦らしました神門の全体像がこちら。

奇天烈な3層構造ですよね。

和漢洋の様式が混用されているそうですが、何でも取り入れて日本式にする現代文化の片鱗を見ました。

宿泊先からEIGHT HALLにライブを見に行く道中、唐突に現れたので、驚いたのをよく覚えています。

それぞれの層を簡単に説明すると、下記のような構造になっています。

1層目:日本建築の技法が光る完全木造+加賀藩を象徴する戸室石の3連アーチ

2層目:銅板で壁を覆い、細やかな木工細工を施した高欄

3層目:2層目と同様の構造に加え、ギヤマンを埋め込んだ4面の窓

バラエティー豊かな建材と目を惹くデザインは、訪れる人を飽きさせません。

神門の至る所に施されているのは加賀梅鉢、加賀藩を治めていた前田家の家紋です。

家紋のあしらわれたアーチのおかげか、木造部分の装飾の保存状態は抜群で、見惚れる技術の高さが色褪せずに残っていますよ。

尾山神社の堂々たる社から紐解く前田家の三百年にわたる仁政

神門を潜ると、立派な拝殿が見えてきました。

少し高い位置にあるからか、直ぐそばを国道157号が通るにもかかわらず、街の喧騒は息を潜めます。

入り口が斬新だっただけに、安心すらしてしまいますね。

尾山神社が祀るのは加賀藩祖前田利家と正室お松の方。

廃藩置県の後、禄を離れて生活が苦しいはずの旧藩士たちが、主への感謝の気持ちで造営しました。

前田家の三百年にわたる仁政があったからこそ、現代の私たちがその一端に触れられるのです。

前田利家の勝負強さから「勝負運」や「出世運」にご利益があるのだとか。

時系列が前後しますが、参拝直後にご利益が!?

尾山神社を訪れた足で参加したEIGHT HALLのライブで、the pillowsのギタリスト真鍋吉明さんの投げたピックをダイレクトキャッチ!

記事の寄稿に向けたリサーチでご利益を後から知った筆者は、尾山神社の方角に直って静かに手を合わせました。

勝負事が控えている方、決戦前の願掛けにいかがでしょうか。

金色のカエルと座れるアートが待つ境内

時を戻します。

参拝を済ませて境内を見渡すと、植えられた木々の中に気になるものが。

「夏の夕刻」は縁起の良さそうな金色のカエルたちが集うハスのオブジェ。

ハスの菊で向かい合うカエルがいたり、その様子を上から覗き込むカエルがいたり、一匹ずつ見ていくとストーリー性に富んでいます。

「山笑う」はゼンマイに持ち上げられた枕木のベンチ。

自分たちより大きな枕木をにょきにょきと持ち上げる様は、春から夏へ季節が進んでいく勢いを感じました。

埼玉県秩父市のとある工房の作品で、尾山神社での個展開催が縁となり、奉納されたそうです。

ライトアップは夜だけじゃない?夕日にも映えるステンドグラス

写真撮影が捗り、夢中で境内を散策していると、あっという間にライブの開演時間が迫ってきました。

EIGHT HALLへ向かうべく、再び神門へ。

冬空の夕日がステンドグラスに差し込み、柔らかく色合いが現れていました。

宵闇に浮かぶライトアップもよいですが、街の風景に溶け込んでひっそりと光るギヤマンもまた一興。

当時は実際に灯をともされ、金石(かねいし)近海を通る舟の灯台になっていた神門。

ノスタルジックな色彩が現在も神門の頂に灯っています。

古今東西のアートが混ざる尾山神社は、マストで押さえたい金沢の観光スポット

和漢洋混在の神門、旧藩士たちの忠誠で造営された社、後の時代に重なったアート。

尾山神社は古今東西のアートが堆積する実に文化的な観光スポットでした。

寄り道で参拝してしまったのが勿体なく感じるほど、境内は魅力的なもので溢れています。

東神門に金谷神社、神苑などじっくり見られなかったスポットがまだまだあるので、金沢再訪の折にはリベンジしたいです。

尾山神社、ぜひ訪れてくださいね。

尾山神社の情報

【URL】http://www.oyama-jinja.or.jp/

【住所】〒920-0918 石川県金沢市尾山町11-1

【TEL】076-231-7210

【営業時間】

■参拝 24時間可能

■お祓い 9:30~15:30

■授与所・御朱印受付時間 9:00~17:00

【定休日】年中無休

【アクセス】

■電車

金沢駅下車、タクシーで約5分

■バス

北鉄バス「南町・尾山神社」下車で徒歩約3分

■車

高速「金沢東インター」より約20分、高速「金沢西インター」より約30分

【駐車場】尾山神社 参拝者駐車場

■利用時間 8:30~18:00

■駐車料金 無料

参考文献

ギヤマンと銅板で覆われた和漢洋ミックス異色の門尾山神社|一般社団法人|日本金属屋根協会|銅屋根クロニクル

由来と歴史 | 尾山神社

金沢・石川で神社仏閣巡り!御朱印・ご利益・お守りを徹底解説!|石川県観光公式サイト「ほっと石川旅ねっと」

尾山神社でアートを楽しんで-ハスのオブジェと枕木のベンチを設置 |金沢経済新聞

尾山神社|金沢市観光公式サイト|金沢旅物語

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この記事を書いた人

入川 枕(いりかわ まくら)

岐阜県岐阜市在住、社会人時代に数年だけ上京していました。「書く」でどこかの「ひとり」に届くコンテンツを。適応障害をキッカケに専業WEBライターへ転身するまでは、ホテルのフロントスタッフや大手通信企業の店舗販売員などをしておりました。現在は完全在宅ワークで、主にクラウドソーシングを通して活動しています。世界各国の文化を紹介するコラムサイトや地方創生メディアなどに多数寄稿しているので、どこかで皆さんの目に留まるご縁があれば嬉しいです。Mediallでは「岐阜県の観光地といえば岐阜市」を目指し、高山や下呂などの有名観光地に負けない地元の魅力を深掘り・発信しています。皆さんが岐阜市に足を運ぶ理由になれますように。

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