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アクティビティ  |    2023.10.20

川原毛地獄で極楽!?秘境の奥で疲れを吹き飛ばす!|秋田県湯沢市

みなさんは日本三大霊地を知っていますか?富山の立山や青森の恐山が有名なのですが、今回ご紹介するのは『川原毛地獄』。

実際に行くことで、訪れる際に必要なものもわかってきたので、現地の様子とともにお伝えします。

もし川原毛地獄の散策に興味のある方は、参考にしてもらえたらなと思います。

山頂の駐車場から入り口へ

湯沢市の山奥に位置する川原毛地獄は、山頂まで車で行くことが可能です。

以前に何度か近くまでは来ていたので、難なく山頂の駐車場へたどり着けました。

見たことはないのですが、そこはまさに地獄。植物は見えず生命を感じられない、そんな風景が広がっているのです。

写真中央部分からはガスが噴き出ている

入り口にある案内看板から散策ルートの概要をつかみ、いざ出発です。山歩きの際は杖があるとずいぶんと楽になるのですが、ここでは親切に無料で借りられます。

竹製の杖

杖を片手にいざ下りはじめると、大きい岩がそこら中に転がっていて歩くのを邪魔します。地面は固く、芝生のような足に優しい感触はありません。

大量の汗をかきながら先へ進むと、中腹の駐車場へと到着。どうやら別ルートをたどれば、車で来られると判明します。

この駐車場を使えば、中継地点として川原毛地獄を楽に散策できそうです。

ここからは地獄の景色は薄れて、大湯滝が待つ滝つぼへと進みます。

いざ滝つぼへ下りる

第3駐車場でも杖を借りられます

滝つぼへの道中は、山頂とは景色が一変します。広がっていたのは、樹齢が計りしれないブナ林です。

おそらく100年以上は経っているでしょう。(筆者は林業従事者でもあります)

地獄を見に来て、壮大なブナ林に出会えるとは思ってもいませんでした。

森林浴までできるので、健康増進につながるスポットといえそうです。

滑るとあぶないなと気をつけつつ、先へ進みます。

疲れを吹き飛ばす極楽へ

山頂より30分近く歩き続け、ようやく温泉の滝つぼに到着です。

何人か水着で入浴している方がいたので、入れるものと判断。興味が半分、不安が半分で足だけお湯に浸かります。

それまでの疲れがスーッと引くのがわかりました。ここは極楽か。さらに、驚いたのは川底が緑色に染まっていることです。深い緑や、エメラルドグリーンともいえます。

川全体が温泉になっています

調べたところ、硫黄や鉄が関係しているようですが、詳しいメカニズムはいまだ不明なのだとか。

たしかに、入り口からむっと鼻を刺す硫黄臭がしていたので、温泉場の緑色と関係しているようです。

滝つぼから少し登ると、数人入れるかどうかのポイントを発見します。

先に入浴している夫婦にお湯加減を訪ねると、「熱い!」と声を合わせて返事をくれました。

こういったところに夫婦で訪れ、一緒に温泉につかる。良い夫婦の関係性だな、としみじみ思ったのでした。

行きはよいよい帰りは……

さて、極楽気分もそこそこに、雨がパラつきはじめました。これは撤退した方がいいと予感が働き、滝つぼを後にします。

山頂までまた登るのかと少し憂うつな気持ちを抑えつつ、来た道を戻ります。

途中の駐車場に気付いていたら今頃は車の中です。しかし、30分程かけて歩いたからこそ、あの極楽を味わえたのでは?と思い直しました。

相棒とサヨウナラ

ようやく頂上へと戻ってきたところで、これから下りる何組かの人達とすれ違います。

サンダルばきの人、赤ちゃんを抱っこするお母さん、待ち受ける道中の厳しさを知る私としては、最後まで歩ききれるか心配になりました。

変わってあげるわけにもいかず、道中の無事を祈ります。

入り口まで戻ってきた私は、そこで今日初めてのお別れが待っていました。杖とのお別れです。

きっとみなさんの体も支えてくれるでしょう。散策の際は、お供にすることを強くおすすめします。

川原毛地獄へでかけよう!

地獄を想像させる場所を下り、歩き疲れた先に待っていたのは極楽の温泉でした。

怖いものが見たい、極楽気分を味わいたい、そんな人にはうってつけの場所です。

ただし、散策には以下のような準備をおすすめします。

  • ・歩きやすい靴
  • ・飲み物
  • ・タオルや着替え

特に、歩くのに適した靴をはかないと足を滑らせたり、疲労がたまったりと、楽しく散策できないと思います。

川原毛地獄に向かう際は、しっかりと準備をして行きましょう。

地獄も極楽も味わえるのが川原毛地獄です。秋田を訪れる際は、観光スポットとして検討してはみてはいかがでしょうか。

アクセス情報

JR湯沢駅から第一駐車場まで車で約40分

バスなどは運行していないため、移動手段は車がメインです。

また積雪のため、11~5月までは通行止めとなります。

リアルタイムの情報は湯沢市の公式HPからどうぞ。

体力に自信のない方や、小さなお子様連れの方には、川原毛地獄の中腹に着く第3駐車場がおすすめです。

川原毛地獄を存分に楽しみたい方は、頂上からの散策がおすすめです。

参考文献:緑色温泉の呈色機構

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この記事を書いた人

きょうわか

「秋田県在住ライター」林業を本職としている、「自然」が大好きなライターです。秋田の魅力を発信中!!

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