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アート  |    2025.03.13

五感で北斎作品を体感できる「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」【渋谷】中編

世界的に評価されている絵師、葛飾北斎。北斎の作品の中に没入体験できる展覧会「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」が東急プラザ渋谷で開催中です。

前編では「HOKUSAI: ANOTHER STORY in TOKYO」、イマーシブ体験、葛飾北斎について紹介しました。
中編では、実際に体験した内容について詳しくご紹介します!

前編はこちら

五感で北斎作品を体感できる「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」【渋谷】

HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO展示(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

北斎について知る

北斎の人生年表図
北斎のトリビア

会場の中に入ると、まず通るのが北斎について知れる展示コーナーです。
ここでは、複数のパネルを用いて葛飾北斎について詳しく紹介しています。

平均寿命が約40年と言われる江戸時代で、90年も生きた北斎の長い人生を年表図で紹介。
プロフィールのほかにも、北斎にまつわるトリビアを展示しているので、楽しみながら北斎について知ることができます!

竹あかりで表現する!光の部屋

光の部屋(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)
竹あかりと北斎の作品(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

奥に進むと、暗闇の中に無数の光を発見!こちらが光の部屋です。
竹あかりの間に8台のモニターがあり、そこに北斎の作品が映し出されています。

まるで竹藪の中にいるような空間。
江戸時代、当時の人々が夜にわずかな明かりで作品鑑賞していたような気分が味わえます。

光の部屋の竹あかり

美しい竹あかりは、日本発・世界初の竹あかり総合プロデュース集団CHIKAKENが手がけています。
すっと伸びた竹のしなやかさに相反する曲線美の無数の光たち。

空間、北斎の作品はもちろん、竹あかりの美しさも必見です!

作品の中に没入!大地の部屋

《冨嶽三十六景 駿州片倉茶園ノ不二》一部(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)
《冨嶽三十六景 相州梅沢左》①(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

大地の部屋では、冨嶽三十六景の中から4作品がピックアップされ、大きな画面に高精細な映像として映し出されます。
普段はよく見れない細かい部分まで大きな画面に映し出されるので、原画を知っていれば「こうなっていたのか!」など新たな発見もありそう!

《冨嶽三十六景 相州梅沢左》②(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

また、鑑賞者が絵の中に入ったような感覚になれるよう、本来の浮世絵にはない部分を書き足し、床まで映像を広げています。
そのため、よりリアルに作品の中に入っているような没入感を楽しめます!

水面の水紋

さらに、大地の部屋では、一歩足を踏み入れてみると床にボコボコと不思議な感覚がありました!

こちらの部屋では、ハプティクスという力や振動を与えることで、実際に触れているような皮膚感覚を得られる技術を取り入れているのです!
この技術は、スマホの通知時の振動など、様々なシーンで活用されています。

水面の映像シーン中に足を踏み入れると、実際に水面に足を入れたときのように波紋が広がっていきました。
映像、振動などさまざま技術を駆使して没入体験ができます!

風を感じる!風の部屋

《冨嶽三十六景 東都浅草本願寺》一部(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

北斎は旅をしながら絵を描き続けていました。
風の部屋では、旅の道中の作品や、凧や馬など風を感じることができる8作品をピックアップしています。

《冨嶽三十六景 隅田川関屋の里》一部(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

会場には作品の動きとともに風が吹いていました。
風や音を感じると、実際にその場にいるような気持ちになります。まるでタイムスリップしたかのよう!

本来は平面である絵に動きをつけることで、映像化しているのも面白いポイントです!

北斎の視点から見る!北斎の部屋

雷雨のシーン①
雷雨のシーン②

こちらは北斎の部屋。北斎視点で見れる空間です。
激しい雨や雷のシーンが映し出された次にあらわれたのは、北斎が描いた雷雨の中の富士山の絵《冨嶽三十六景 山下白雨》です。

《冨嶽三十六景 山下白雨》一部①(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)
《冨嶽三十六景 山下白雨》一部②(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

北斎の描く独特な雷の表現に、まるで逆さ富士にも見える演出。
リアルな雷雨のシーンと作品を一緒に映し出すことで、北斎が見ていたであろう、北斎の視点を体験できます!

激しい波と富士山

次に映し出されたのは大きな波。ダイナミックな波の向こうに白い富士山が見えます。
この映像から連想する作品は、世界的にも有名な《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》です。

《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》一部(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)
《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》一部②(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

北斎の部屋では、北斎が見ていたであろう景色と作品を見比べられるのが面白いポイント!
こうやって見ると、油絵よりは平面的な表現になりがちな浮世絵ですが、だいぶリアルに描かれているのがわかります。

実際に北斎はこういった景色を見て作品を描いたのか…など、絵かきの視点を意識してみると作品の見方も変わってくるかもしれません!

実際の作品を見る

作品(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

没入体験できるイマーシブ展覧会の「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」ですが、最後の部屋にはDTIP(三次元質感画像処理)技術により制作されたマスターレプリカも展示しています。
こちらでも独自の面白い工夫が!

《冨嶽三十六景 登戸浦》(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)
《冨嶽三十六景 駿州江尻》(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

作品前にあるのは可動式ルーペ。可動式なので自由に動かすことができます。
作品の前にルーペを持ってきて、浮世絵独特の細かい描写など、見たい部分が見れるようになっています!

《冨嶽三十六景 駿州江尻》一部(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)
《冨嶽三十六景 凱風快晴》(作品画像:©Ars Techne.corp 原作品所蔵元:山梨県立博物館)

また、これまでの各部屋で没入体験してきた作品のマスターレプリカが閲覧できるため、没入体験とはまた違った楽しみ方ができるのも魅力の一つ。
作品への没入として新しいアート体験をしつつ、最後にルーペを使って原画の細部までよく見る従来のアートの楽しみ方、2種類のアートの楽しみ方ができます!

今回は「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」の内容について紹介しました。
最後の後編では、コラボーレーションやグッズ情報についてご紹介します!

後編はこちら

五感で北斎作品を体感できる「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」【渋谷】後編

HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO

住所:東京都渋谷区道玄坂1-2-3(渋谷フクラス内)東急プラザ渋谷3階
施設やアクセスについてのお問い合わせ:03-3464-8109(東急プラザ渋谷)
展示についてのお問合せ:info@anotherstory.world(HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO 運営事務局)
開催期間:2025年2月1日(土)~2025年6月1日(日)
チケット:一般3500円、高校生・専門学生・大学生2200円、小学生・中学生1500円、未就学児以下無料

https://hokusai.anotherstory.world/

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この記事を書いた人

ChicacoMurayama

【アーティスト/ライター】【神奈川県公認Mediallライター】 幼い頃から絵を描くことが好きで、画家活動を行う。また、読書、執筆、写真を撮ることも好きでフリーライターとしても活動。 作品は独自に研究し生み出した技法のサンドアート。コンセプトは「綺麗な世界、穏やかに心温まる世界」。展示販売、年に数回のワークショップ、ラジオでアートについて話したりアート普及活動も行う。 多めで見やすい写真とわかりやすい等身大の言葉で、アート、美術館・博物館をメインに画材、文具や神社、カフェなどを紹介していきます! 

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