フランス料理といえば「ハレの日にお行儀よく食べるもの」というイメージが強いのではないだろうか。
西池袋にあるフランス料理店「Brasserie Laiton(ブラッスリーレトン)」では、そんなフランス料理のイメージから一転、「飾らずに食べれるフレンチ」を目指している。
名門フレンチのROTISSERIE Lecrin(ロテスリーレカン、東銀座)とJoel Robuchon(ジョエル・ロブション、恵比寿)で働いた後、「フランスの伝統料理や郷土料理を、自身が慣れ親しんだ池袋という土地で提供したい」という思いでBrasserie Laitonで働き始めたシェフの川田和輝さん。提供する料理に込める思いや工夫についてお話をうかがった。
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ーーお料理大変美味しかったです。想像以上にボリューミーで驚きました。
川田さん:見栄えをとても大事にする「見せるフレンチ」よりも、家庭料理感のあるクラシックフレンチの王道を意識しています。お肉はまとまったボリュームで提供し、味は当然ですが、食べ応えもしっかり感じて満足してお帰りいただくことを目指していますね。
鳥、豚、牛、鴨、鹿、イノシシや場合によってはヤマウズラからもちろん魚にいたるまで、季節に合わせたお肉や食材をご提供させていただいています。ジビエ好きな方が楽しむだけでなく「こんな料理もあったのね」と気づいてもらう機会になるとよいですね。
ーー鹿のお肉をいただきましたが、臭みがなく脂が乗っていて美味しかったです。
川田さん:今日はたまたまスポットで煮込みを出しました。夜はロースの部分をステーキで出し、昼はバラの部分や端っこの部分を別の調理方法で出しています。調達した材料の種類や調理方法によって、いろいろな料理を楽しんでいただけるようにしています。
ーーたまたまのタイミングで食べられてラッキーでした…!しっかりとしたフレンチ料理でおしゃれさがありつつも、お値段的にもお店の雰囲気的にも、カジュアルに楽しめる印象を受けました。お料理の提供の仕方についてのこだわりを教えてください。
川田さん:「コスパがよく、食べ応えがあり、作り込んでいるのが伝わってくる食事」を目指しています。一皿における丁寧さと小気味良さが伝われば嬉しいです。
スピード感がありつつフランス料理の本質を捉えたお料理を出したいため、味のごまかしが効かないソース作りやキッシュの生地作り、お肉の仕込みなどには徹底してこだわり、付け合わせをシンプルにしています。プリフィックススタイルでメニューも多いため、どこをやるべきでどこをシンプルにするかを意識していますね。
オープンキッチンですので、お客様の様子を見て判断しつつ、サービススタッフとの連携を密にとっています。一皿一皿に総合的に満足いただけるよう、注力しています。
ーー最後にお客様にメッセージがあればお願いいたします。
川田さん:皆さんにときめいていただけるよう、選択肢の多いプリフィックスメニューをご用意しています。「西池袋にきたらあれが食べたいよね」というようなメニュー作りができるよう、頑張っていきます。前菜からメイン、デザートまでたっぷり楽しんでいただけますし、隣店舗で販売している自家製パンも美味しいと好評です。ぜひ気軽にお越しいただければと思います。
まとめ
本当に食べ応えのあるお食事で、お腹がいっぱいになった。フランス料理を食べるとつい「主菜、もう少し食べたかったな…」なんて気持ちになるものだが、Brasserie Laitonでの食事はそんな感情を一切抱かせない。大満足だった。ほんのちょっとだけ特別な日に、気軽にたっぷりフランス料理を楽しみたいなら、ぜひ一度足を運んでみてほしい。おしゃれな雰囲気と選択肢豊富なメニューにときめくこと、間違いなしだ。
店舗情報
店名:Brasserie Laiton(ブラッスリーレトン)
住所:東京都豊島区西池袋1丁目9−8 阿部ビル 1階
営業時間:月曜日 11:30-15:00、火曜日から日曜日 11:30-15:00/17:30-22:30
定休日:なし
電話番号: 03-5904-9991
公式サイト:https://www.laiton.tokyo/
※写真のお料理は取材時のもの(ランチBセット)で、お料理内容は季節によって変わります。