
横浜の代表的なお土産のひとつにあげられる「横濱ハーバー」。
ダブルマロンに始まり、現在では抹茶黒蜜やミルクハーバーなど、さまざまな味が楽しめます。ですが、過去に一度、市場から消えたことがあります。
その後、市民や元社員の方の熱い要望により大復活を遂げ、現在に至ります。
今では横浜の枠を超え、「かながわの名産100選」にも選ばれる銘菓「横濱ハーバー ダブルマロン」。
今回は「横濱ハーバー ダブルマロン」の魅力を紐といていきます!
横浜の大定番土産!「横濱ハーバー ダブルマロン」

「横濱ハーバー ダブルマロン」は、横浜土産として長年親しまれてきた定番のお菓子。
しっとりとしたやわらかい生地に、栗あんと刻まれた栗が贅沢に包み込まれています。栗の優しい甘さが後を引く上品な味。その名の通り、食べると食感の違う栗の風味が融合し、深みのある味わいが口いっぱいに広がります。

パッケージは、イラストレーター・柳原良平氏がデザイン。柳原良平氏といえば、サントリーのトリス・ウイスキーのイラスト「アンクルトリス」の作者としても知られています。絵を見掛けたことがある方も多いのではないでしょうか。

港町・横浜を連想させる船とかわいらしいキャラクターが目を引くパッケージデザインは、一度見たら忘れられないですよね。
今では、神奈川県内のあちらこちらで見かける「横濱ハーバー」。ダブルマロン以外にも抹茶黒蜜やミルクハーバー。季節によって期間限定の味を販売する以外にも魅力的なお菓子を展開しています。

私たちを魅了してやまない「横濱ハーバー」ですが、過去に一度、お店から消えたことがあります。
波乱万丈「横濱ハーバー」復活までのストーリー

「横濱ハーバー ダブルマロン」の始まりは、1936年。旧有明製菓が横浜市鶴見区で創業。和菓子からスタートし、戦後は洋菓子も手掛けるように。
1954年に栗を使ったお菓子「横濱ハーバー ダブルマロン」のもととなる「ロマン」を発売。1966年に「ハーバー」と改名しました。

船をかたどったお菓子のデザインは、横浜の港町をイメージさせる贈答品として愛されるようになりました。
1999年、旧有明製菓が倒産。「ハーバー」は、一時市場から姿を消してしまいます。しかし、市場から消えてしまった「ハーバー」を惜しむ声が、市民や元社員たちからあがります。

市民や元社員たちの熱い思いから、2000年に「ハーバー復活実行委員会」を結成。2001年に大復活を遂げます。
会社の復活と合わせて、「ハーバー」はそれまでのレシピを改良。栗あんとやわらかいカステラ生地のしっとりとした食感が楽しめるお菓子となりました。

ハーバー誕生から約70年。ありあけは近年、横浜の歴史や文化を次世代に伝える企業として地域貢献活動にも力を入れています。

横浜の野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」とコラボ商品を展開。「横浜マラソン」などの市民参加型のスポーツ大会では特製の商品を提供。また、横浜の清掃活動にも継続的に参加しています。

さらに、「ハーバー基金」を通じて災害支援を行うなど、お菓子メーカーの枠を超えた活動をしています。
こういった点からも、横浜だけでなく神奈川県全体で愛される銘菓といえるでしょう。
「熟成」が鍵!「横濱ハーバー ダブルマロン」のおいしさのヒミツ

「横濱ハーバー ダブルマロン」だけでなく、ありあけで作られているお菓子の原材料は、国産と輸入品を併用。地産地消にも取り組んでおり、神奈川県産のものを使用することにも力を入れているとのこと。

「横濱ハーバー ダブルマロン」はふたつの異なる栗の食感がポイントですが、カステラ生地にもこだわっています。
やわらかくなめらかなカステラ生地に仕上げるために、工場では数日間熟成させているそう。カステラ生地を熟成室に数日置くことで、しっとりとしたなめらかな生地になります。

ありあけの製造拠点となる工場は、神奈川県藤沢市にあります。一般の方の工場見学は現時点ではできません。敷地内には、工場直売所として「ありあけマルシェ」があり、ハーバー詰め放題「ハーバーバイキング」が楽しめます。また、規格外品などがアウトレット価格でお得に買えるとのこと。さらに、パン工房も併設されているので、焼きたてのパンも購入できます。

「ハーバーバイキング」の開催情報はインスタグラムで告知されるそうなので、ぜひ公式アカウントをチェックしてみてください。
冷やしても温めてもおいしい!「横濱ハーバー ダブルマロン」の楽しみ方

しっとりとしてやわらかいカステラ生地に食感の異なる栗あんが楽しめる「横濱ハーバー ダブルマロン」。
常温でそのまま食べるのもおすすめですが、冷やしたり温めたりするとちょっと違った味わいが楽しめますよ。

おすすめの食べ方を広報の方に伺ってみたところ、電子レンジで2~30秒ほど温めて食べるとよりしっとりなめらかに。さらにバターやお好きなアイスクリームを添えると違った味わいが楽しめるそうです。

ちなみに私のおすすめの食べ方は、冷蔵庫で冷やす「冷やしハーバー」。カステラ生地もなかの栗あんも冷えておいしさが増します。冷えて味がギュっと詰まった感じがします。

常温で食べるのもよいですが、冷やしたり温めたりなど、自分なりの食べ方を探せるのも「横濱ハーバー ダブルマロン」の魅力のひとつと言えるでしょう。
まだ食べたことがない。あるいは常温でしか食べたことがない。そんな方にぜひ、冷温の「横濱ハーバー ダブルマロン」を楽しんでいただきたいです。
ショップ限定「焼きたてハーバー」も

「かながわ名産100」に選ばれる「横濱ハーバー ダブルマロン」。神奈川県内の直営店や百貨店、駅売店、オンラインストアで購入できます。(※オンラインストアでは、一部購入できない商品があります)
うれしいのは、1個単位から購入できること。

気軽に「横濱ハーバー ダブルマロン」他、「ミルクハーバー モンブラン」や「横濱ムーンガレット キャラメルウォールナッツ」などもお試し感覚で手に取れます。

また、お店でしか出会えない商品もあります。ハーバーズムーン本店だけでしか出会えない「メゾン・ハーバー」や横浜ハンマーヘッド店限定の「ハーバーソフト」。プリクラのような機械でパッケージの画像を制作する「myハーバー」、「焼きたてハーバー」など、ここでしか買えないといったことにもこだわっています。
デジタル化する世の中だからこそ、リアルな店舗でお客様との交流を大切にしているとありあけの広報の方は語ります。

ハーバーのファンを大切にする。こういった企業努力からも定番の「横濱ハーバー ダブルマロン」が「かながわ名産100」に選ばれるのも納得です。
まとめ

「かながわ名産100」にも選定されている「横濱ハーバー ダブルマロン」。定番のダブルマロンや抹茶黒蜜味だけでなく、期間限定品にも力を入れています。

最後に今後の展望をありあけの広報の方に伺いました。
「横浜が観光都市としてさらに成長していくなかで、横浜にいらっしゃるお客様に心から喜んでいただけるお店作りや商品、サービスの提供を続けていくこと。感動や感謝が生み出される、そんな価値を提供していきたいと考えています。横浜を愛し、横浜から末永く愛される企業を目指していきたいです」

「横濱ハーバー ダブルマロン」を大切にしつつ、ありあけはさらなる進化を求めて、JR根岸線「関内駅」前に建設中のビルに新たな体験型ショップをオープンする予定だそうです。新しいショップがどんなお店になるのか、楽しみです!
横浜に訪れた際は、ぜひ「横濱ハーバー ダブルマロン」をチェックしてみてくださいね。
取材場所:ハーバーズムーン本店
住所:神奈川県横浜市中区日本大通36シティタワー横濱1F
電話番号: 045-210-9778
アクセス:みなとみらい線「日本大通り」駅 3番出口より徒歩3分
JR根岸線「関内」駅 南口より徒歩7分
市営地下鉄「関内」駅 1番出口より徒歩8分
営業時間:ショップ 10時~20時
カフェ 平日 11時~18時(ラストオーダー 17時30分)
土日祝 11時~18時30分(ラストオーダー 18時)
ホームページ:https://harbour-world.jp/
Instagram: @ariake_official
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