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フード  |    2024.01.17

陸前高田でオンリーワンのクラフトビールを味わえる場所!『陸前高田マイクロブルワリー』オーナーの想いが醸す、未来へのエール。

多くの方に愛される陸前高田のクラフトビール醸造所

陸前高田は「岩手の湘南」と呼ばれるほど、東北地方にしては雪も少なく冬でも温暖な気候が続きます。“湘南”にはビールがよく似合いますが、陸前高田にもクラフトビールの醸造所があると聞き、訪れてみました。

陸前高田駅から歩いて10分程度の場所にある、発酵食品のテーマパーク『CAMOCY』。三連の屋根は、味噌蔵や醤油蔵が立ち並ぶ様子をイメージさせてくれます。地元食材を使ったベーカリー、発酵を取り入れたデリ、クラフトチョコレートなど、発酵をコンセプトにしたお店が並びます。その一角にある、陸前高田初のクラフトビール醸造所『陸前高田マイクロブルワリー』。

オーナーは熊谷克郎さん。流行りに左右されない、多くの方から愛されるクラフトビールや地元の食材を取り入れたオリジナルのエールをつくっています。
2020年にオープンしてから、今では県外からもお客さんが訪れるそうです。

ビールもフードメニューも充実

ここでつくっているクラフトビールはIPAやペールエールなどです。毎日その中の5種類ほどを楽しめます。

          お得な飲み比べセットもあります

筆者が訪れた時は残念ながら売り切れだったので、代わりにりんごのハードサイダーをいただくことに。色がりんごジュースのようで、しっかりとりんごの風味も感じられました。

中でも人気は、地元陸前高田のりんごを使った『りんごエールりくぜんたかた』です。りんごを丸ごと1個絞り、果汁と麦を発酵させています。口当たりはドライで、りんごの爽やかな香りを楽しめるそうです。

アルコール以外では、同じく陸前高田のりんごを100%使ったりんごジュースや、隠し味にビールを使用した深いコクのあるスパイスカレーなどのメニューもあり、お酒を飲まない方も楽しめるお店です。

僕が陸前高田を何とかしなければ!使命感でUターン

地域だけでなく県外にもファンが多い『陸前高田マイクロブルワリー』。そこには「新しい特産品で地元を盛り上げたい」というオーナー熊谷さんの想いがありました。

熊谷さんは地元の陸前高田を出て東京の飲食店で働いていましたが、震災を機に戻ってきました。震災当時は30歳で「地元の役に立たなければ」という使命感が芽生えたそうです。

元々ビールが好きなことから、地元のりんごでクラフトビールを作るというプロジェクトに参加。隣接する一関市にある酒造会社と協力しながら作っていました。

「僕の実家もりんご農家だったので、りんごのクラフトビールには思い入れがあり、大切にしていきたいと考えていました。だから、ここ陸前高田で自分で作りたいなと思ったんです」

そう語る熊谷さんは、3年前に独立し『陸前高田マイクロブルワリー』をオープンしました。

              店の奥にある醸造所

想いの詰まったクラフトビール

お店の中で、1本の木が描かれたシンプルなラベルのビンが目に留まりました。「それは一本松エールで、震災からの復興にまつわるストーリーがあるんです」と熊谷さん。

震災が起こったとき、ニューヨークに住む日本人が復興支援のために「一本松」と名付けたビールを現地で作って売り上げを寄付してくれたそうです。熊谷さんはその方と交流を深めて一本松エールのレシピを譲り受け、陸前高田マイクロブルワリーでの醸造が始まったとのことです。ホップの絶妙な配合で、ほのかに松のような爽やかな香りが感じられました。

熊谷さんの作るクラフトビールは、醸造所を兼ねた店舗をはじめ、陸前高田の道の駅で購入できます。しかし「やっぱり、樽からの注ぎたてを飲みに来てほしい」と話す熊谷さん。お土産用に瓶のクラフトビールも購入しましたが、やっぱり現地でいただく方がフレッシュな香りが楽しめます。

新たな取り組みは陸前高田に贈る”エール

この街の魅力について熊谷さんに聞いてみると「一度街が無くなっているので、ゼロから新しいことを始めやすいところ」と教えてくださいました。街を盛り上げるためにクリエイティブな取り組みをしている人がたくさんいるとのことです。りんごのクラフトビールのラベルも、移住してきたデザイナーさんが作ってくれたそうです。

もちろん熊谷さんも新しいことに取り組む一人です。近所のパン屋さんでロスになったパンを使った香ばしいクラフトビールや、チョコレートショップで廃棄されたカカオの殻を使い、チョコレートの香りがするクラフトビールを醸造しています。

「始めは『陸前高田をなんとかしなければ』と気負っていた部分もあります。今は、自分が楽しめるものを作っています。結果的に、その方がお客さんにも人気で街のためにもなっているんだと分かりました」

過去に留まることなく、未来に向かって歩みを止めない。そんな思いを感じるクラフトビールでした。熊谷さんのつくる「エール」は、陸前高田に向けた声援なのかもしれないと感じました。

店舗情報

陸前高田マイクロブルワリー
住所:岩手県陸前高田市気仙町字町308番地5
電話:070-4283-0852
営業時間:11:00〜19:00(火曜定休)
オンラインストア:https://rikuzentakatabrewery.stores.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/rikuzentakata.m.brewery2020/

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この記事を書いた人

まゆこ

【Webライター】 東京在住。出版社で編集・ライターを経験し、現在は複業ライターとして活動中。実際に行ったおすすめスポット・旅のお役立ち情報を発信します。 得意ジャンルは、美味しいもの・絶景・カフェ・お土産・温泉・神社です。

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