日本人はやっぱりお米が好き。私たちにおいしいお米は欠かせません。山形県の庄内地方は、日本でも有数の米どころです。おいしい庄内米の魅力を知って欲しい。食べてそのおいしさを実感して欲しいと思い、山形が誇るブランド米「つや姫」「雪若丸」「はえぬき」と、私がおすすめする「ササニシキ」の新米4品種を食べ比べてみました。おいしい庄内米を味わいつくします。
庄内米がおいしいワケは?
おいしいお米が育つためには、水・土・気候の3つが重要になります。庄内地方はこの3つの環境に恵まれています。庄内米のおいしさは、豊富な資源と豊かな大地、適した気候の賜物なのです。
|水
お米作りには良質な水が必要です。大地を潤す大きい河川や、雪解け水がおいしいお米を育てます。
|土地
広大で水はけがよく、稲がしっかり根を張って育つ豊かな土地が米作りに適しています。
|気候
昼と夜の寒暖差が大きい地域、春から秋の稲作の季節に台風などの被害が少ない地域が適しています。
庄内地方には一級河川の最上川や鳥海山・出羽三山の雪解け水などの良質な水が豊富です。庄内平野は粘土がやや多い「植壌土」(しょくじょうど)で栄養が豊富な土壌。昼夜の寒暖差も大きく、台風の被害も少ないため、おいしいお米がたくましく育ちます。
庄内産「つや姫」「雪若丸」「はえぬき」の3大ブランドと「ササニシキ」の4品種を食べ比べ
つや姫 ~おかずが嫉妬するおいしさ~
特長
・艶があり白く、炊き上がりが美しい
・粘りは強めで、粒ぞろいが良い
・冷めても硬くなりずらい
実食
口にいれるとやわらかい甘みが広がり、ほろほろとほどけるような食感。口にいれる瞬間を何度も楽しみたくなります。噛むほどに甘みが強くなり、自然と顔がほふほふとほころびます。
おすすめの食べ方
・そのまま
・おにぎり
雪若丸 ~粒のアピールNo.1~
特長
・炊き上がりは白く光沢がある
・粒がしっかりしている
・適度な粘りとしっかりした硬さ
実食
真っ白なお米をほおばると、粒のしっかりした弾力で口が弾む。一粒一粒に存在感があり、食べごたえも抜群。お米を食べていて嬉しくなるおいしさです。
おすすめの食べ方
・カレーライス
・チャーハン など
はえぬき ~すべてのおかずのベストパートナー~
特長
・程よい粘りと粒感
・飽きのこないうまみ
・14年連続「特A」評価
実食
口の中で程よい粘りと粒を感じられます。あっさりしたうまみで飽きのこない安定したおいしさ。山形県民の定番のお米で、どのおかずとも相性がよく、ごはんがいくらでも食べられます。
おすすめの食べ方
・何でもOK
・濃い味のおかずに最適
私のイチオシ
ササニシキ ~上品で味わい深い名俳優~
特長
・光沢があり粒立ちが良い
・粘りが少ない
・冷めても味が落ちない
実食
口の中に爽やかな風味が広がります。ほどけていく粒を追いかけていくと、粒に包まれたやさしい甘みを感じることができます。さっぱりしているが味わい深く、繊細で上品なお米。自分も上品になった気分にさせてくれるお米です。
おすすめの食べ方
・和食
・寿司
おすすめ 庄内ならではのごはんのお供
ごはんに合わない訳がない!一度試せばクセになるごはんのお供を紹介します。
しそ巻き
甘めに味付けされた味噌をしその葉で巻いてカラッと揚げた、庄内地方のごはんのお供。ごはんはもちろん、おつまみやおにぎりの具にしてもおいしい一品。味噌もごまやくるみ、唐辛子入りなどのバリエーションがあり、特定の生産者にファンがつくほど庄内の人はしそ巻きの味にこだわります。
しょうゆの実
しょうゆを造る過程でできる「もろみ」を使った庄内地方の郷土の味。江戸時代から受け継がれている味は、麹の甘みとほのかな酸味、しょうゆの香ばしさが絶妙なごはんがすすむ一品です。作り手によって全く違う味わいになるので、お気に入りを見つけるのも楽しみです。
ばんけ味噌(ふきのとう味噌)
ふきのとうと味噌、砂糖を炒り煮した春の味。ほろ苦いふきのとうと味噌の甘さがたまらない大人の一品です。加工品で年中楽しめますが、春に産直で出会う庄内のお母さんたちのばんけ味噌は格別。現地でしか買えない味を試してほしい。
やっぱりうまかった、庄内米
4つもの品種を一度に食べ比べる機会は滅多にないと思います。正直、お米の違いを感じられるか不安でした。しかし実際に食べ比べてみると、それぞれの違いをしっかり感じることができたと思います。とにかくお米がおいしい、日本で生まれてよかったと思える食べ比べになりました。
庄内米の味や食感を確かめながら食べると、それぞれの特長がよく分かります。好みはありますが、今回食べ比べた4品種はやっぱりどれもうまかった。同じ品種でも産地にこだわった選び方で違うお米になるのだと思います。庄内のごはんのお供と一緒に庄内米を食して、そのおいしさを楽しんでもらえたら嬉しいです。