コーヒーだけでなく、紅茶も本格的に味わえるお店は珍しいと思いませんか。
JR横浜線成瀬駅北口から歩いて約5分。
店内の喫茶コーナーは4席と、こぢんまりとした穴場カフェ。
マスターの優しい人柄に惹かれ、一度訪れたらまた通いたくなるお店です。
今回は、「珈琲豆処 こげちゃ家」をご紹介します。
コーヒーとの出合いから独立するまで
店内には珈琲豆や紅茶葉のどちらも20種類以上の品揃え。自宅用だけでなく、贈答用の商品も購入できます。
商品選びに迷ったら、店主の坂本さんが丁寧にアドバイスしてくれます。
紅茶を飲もうと伺った際には、季節のおすすめ商品もすすめられ、その日の気分に合わせたぴったりなお茶が選べました。
坂本さんに、コーヒーだけでなく紅茶にも詳しい理由をお聞きしました。
小学生のころからインスタントコーヒーを飲んでいた坂本さんは、喫茶店で初めてレギュラーコーヒーを飲むことに。一口目には「酸っぱくて、まずい……」と思ったそうですが、家で飲むコーヒーとは何かが違うと感じたとか。
中学生のときは紅茶にも興味をもち、ティーバッグも色々試すようになりました。
高校生になると、道具を買って自分でコーヒーを淹れるように。自分で淹れる満足感が忘れられなかったそう。
コーヒーの奥深さに親しみながら、レストランに就職してからの坂本さんは、いつかは独立したいという夢が芽生えました。ところが、当時、安くコーヒーを飲めるチェーン店やファミレスができはじめ、個人商店は難しいのではないかと考えます。
一方、勤め先では色々な部門を経て、紅茶の高級喫茶店の起ち上げに関わることになります。茶葉を仕入れるところから奔走したお店も、一時は芸能人が来るほど賑わったとか。
その後、ご家族の介護問題もあり、2003年に自家焙煎珈琲豆、紅茶葉を扱うお店を開店することに。独立してから20年以上経ち、今では地域に愛されるお店になっています。
町田の名産品「恩田川のさくら」の開発
それまでのコーヒー豆と紅茶の知識を活かしたお店をオープンした坂本さん。オリジナル商品の開発にも力を入れています。
第一弾が、町田の名産品に選ばれた、香茶「恩田川のさくら」です。
(恩田川沿いの桜は、町田市内で桜の名所としても知られているスポット)
「恩田川のさくら」には以下のものがブレンドされています。
- 日本茶(煎茶、ほうじ茶、番茶)
- 紅茶(春摘みダージリン)
- 桜葉
- 桜の花
香料は使用せず、味を安定させるのに3年ぐらいかかったそうです。
桜の商品を開発した理由は、桜は日本人が一番思い入れが強く、うきうきする気分も連想させ、一歩踏み出す時期を思い出させる花だからだとか。
「恩田川のさくら」は、当初、春の時期だけの取り扱いでしたが、一年中仕入れが可能に。今では、卒業式や就職時のお祝い用にはもちろん、結婚式や敬老の日まで幅広く利用されるとか。さらに、外国への手土産にも喜ばれるそうです。
私も早速家でお茶を飲んでみたところ、お茶の渋みが少なく、桜のフレーバーがふわっと香る味に、春の季節を十分に堪能させていただきました。
コーヒー豆も、オリジナル商品があります。町田の木として制定されている「けやき」をモチーフにした「けやきブレンド」、町田市の鳥として知られる「カワセミ」をモチーフにした「カワセミブレンド」の2つです。
喫茶コーナーでイートインも
お店には、コーヒーや紅茶が飲める喫茶コーナーも4席あります。
今回は、紅茶とスコーンのセットを頼みました。850円(税込み)
ジャムとクリームを付けながら、スコーンを一口。バターの香りがして外側がサクッと、中がふんわりしているスコーンです。このスコーンも坂本さんの手作り。
紅茶はアップルチャイ。リンゴの爽やかな味が口の中で広がります。
まとめ
店内を見渡すと、趣のある古時計や銅版画に目がとまります。落ち着いた店内にぴったり。
どちらもお知り合いの方々から譲り受けたそう。
実は坂本さんは、豆や茶葉の卸し先のお店が開店するときには、コーヒーの淹れ方から基本的な料理の仕方まで教えることもあるとか。
温かい坂本さんを慕う人の輪が広がっている模様。一度訪れたらまた通いたくなるお店です。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
自家焙煎コーヒー豆・紅茶葉のプレゼント用パッケージ商品も沢山あり、ネット通販でも購入可能。
店主さんがハンドドリップで淹れてくれたコーヒー・紅茶で一息つくのもおすすめですよ。
お店の情報
珈琲豆処 こげちゃ家
住所:東京都町田市南成瀬1-4-2
アクセス:JR横浜線成瀬駅、北口約5分
営業時間:11:30~19:00
定休日:水曜日
お店のホームページ