山梨の老舗和菓子店「金精軒」。
明治から続く伝統と革新が織りなす甘味の世界は、なぜ多くの人々を魅了し続けるのか。実際に訪問し、その秘密を探ってきました。
山梨の誇り、老舗和菓子店「金精軒」とは
金精軒は、明治35年から続く山梨県が誇る老舗和菓子店。北杜市(旧白州町)で創業し、以来120年以上にわたり、山梨の味と心を守り続けています。
創業時から変わらぬ職人の技と、時代のニーズに応える柔軟な姿勢。この二つの調和が、金精軒を山梨随一の和菓子店へと押し上げたといえます。
現在は、北杜市にある本店「台ヶ原店」と韮崎市にある「韮崎店」、甲府駅の改札前にある「甲府駅店」の3つの店舗を構えています。
山梨の”あの”定番商品がお客様を離さない
金精軒と言えば、山梨銘菓「信玄餅」(6個入税込1,360円)。この名物和菓子は、戦国武将・武田信玄にちなんで名付けられ、山梨土産の代名詞となっています。
しかし、金精軒の魅力はそれだけではありません。酒粕を使った「粕テラ」(1本税込1,944円)も、多くの方に愛される定番商品です。山梨の地酒を活かしたこの和菓子は、ほのかな酒の香りと上品な甘さが特徴で、大人の味わいとして人気を集めています。
特に注目したいのは、夏限定の「水信玄餅」(1個税込648円)。6〜9月の金・土・日限定で販売される、人気の水菓子です。
白州の名水を使った水信玄餅は、まさに夏の贅沢品。消費期限はわずか30分という儚さも魅力の一つです。口に入れた瞬間、とろりと溶けるほのかな甘さは、多くの方を魅了します。
毎年夏になると、この一品を求めて早朝から行列を作る日も。お求めの際は早めにお出かけください。
伝統を守りながらも、時代のニーズに合わせた商品開発を行う金精軒。これこそが、長年にわたる人気の秘訣かもしれませんね。
季節を彩る期間限定品の魅力
金精軒の魅力は、四季折々の和菓子にも表れています。旬の素材を使用し、季節のイメージに合わせたデザインは、目でも舌でも楽しめる芸術品です。
7月上旬の訪問時には、梅雨を思わせる「あじさい」(1個税込324円)と、涼やかな「水まんじゅう」(1個税込205円)が店頭を彩っていました。
白玉粉の生地に白あんが包まれたあじさいは、キラキラ光るゼリーがアクセント。崩してしまうのがもったいないほど美しい、練りきりの「梅雨の花」も、夏の定番の水まんじゅうも絶品。
お話を伺ったところ、水まんじゅうは8月頃まで楽しめるとのことです。
四季を感じる和菓子は、これだけではありません。あたりを見渡すと”期間限定”が盛りだくさん。
職人たちの繊細な技と創造性が生み出す、色とりどりの和菓子は、まさに食べられる芸術作品。季節限定品を探す楽しみも、金精軒の魅力の一つです。
大人の時間を愉しむ、金精軒の空間
金精軒本店では、和菓子を購入するだけでなく、ゆったりとした時間を過ごすこともできます。店頭には日陰にテーブルと椅子が用意され、爽やかな風を感じながら和菓子を楽しめます。
通常は展示ギャラリーとして開放している2階も、現在は和菓子を召し上がるスペースとして利用可能。趣ある梁とレトロな家具が印象的な空間で、疲れた体を癒してくれます。
山梨の歴史と文化、季節の移ろいを感じながら過ごす時間もまた、贅沢なひとときです。
山梨を感じる大人の空間、白州の金精軒本店
金精軒は山梨県内に3店舗ありますが、本店は北杜市の台ヶ原店。趣ある建物と、いつ訪れても楽しませてくれる数々の和菓子が、私たちをわくわくさせてくれます。
四季折々の風情を美しく表現し、何度食べても飽きない上品な甘さ。それが、県内外問わず多くの方に愛される秘密なのでしょう。なお、ホームページでは、お取り寄せも可能です。信玄餅など人気商品は、インターネットでも購入できるので、ぜひ試してみてくださいね。
山梨を訪れた際は、ぜひ金精軒で極上のひとときをお過ごしください。
お店の情報
【台ヶ原店(本店)】
山梨県北杜市白州町台ヶ原2211番地
営業時間 9:00〜17:00 / 定休日 木曜日・1月1日(元旦)
Tel 0551-35-2246 / Fax 0551-35-3020
【韮崎店】
山梨県韮崎市中田町小田川154
営業時間 9:00〜17:00 / 定休日 火曜日・1月1日(元旦)
Tel 0551-25-1033 / Fax 0551-25-3992
【甲府駅店】
山梨県甲府市丸の内1 甲府駅改札外
営業時間 9:00〜20:00 / 定休日 なし
【ホームページ】
https://kinseiken.co.jp/