こんにちは!Mediallライターのシライシです。
今回は、福島県の県庁所在地・福島市にある「王老杉稲荷神社」に行ってきたので、その模様を紹介しようと思います。
まんが日本昔話のもとになった伝説があるというこの場所。大きさはそこまでありませんが、風情が漂っていましたよ!
知る人ぞ知る穴場スポットなので、ぜひチェックしてみてください!
福島市ってどんな地域?
福島市を知らない方もいると思いますので、まず福島市について紹介します。
福島市は東北地方の南にある福島県の県庁所在地であり、東京まで新幹線を使えば、約1時間半で行ける距離に位置している市です。
福島駅東口には、連続テレビ小説のモデルとなった日本を代表する作曲家・古関裕而のモニュメントがあったり、2021年には東京オリンピック野球・ソフトボール競技があづま球場で開催されたりなど、話題が尽きません。
桃をはじめとした果物の生産も有名で、東北唯一のJRA・福島競馬場もあります。そんな福島市にある伝説とは、いったいどんなものなのでしょうか。
王老杉稲荷神社の概要
王老杉稲荷神社は、福島駅から車で15分ほどの場所にある小さな神社です。この王老杉稲荷神社には、「ささやき橋」という伝説が残されています。
昔あるところに、とても美しいトキという娘がいました。トキは自分の好きな人が現れたら、自分で織った花嫁衣装を着てお嫁に行きたいと考えていたのです。
しばらくして、トキの好みに合う端正な顔立ちをした若い男が現れました。トキと男はお互いに交流を重ね、トキは次第にその男に惹かれていきました。
そしてトキは、その男のことをさらに知りたくなりました。そこで、トキは男の着物に糸のついた針を刺し、その糸の後を付いて行くことにしました。すると、なんと男は、林を抜けた先にある大きな王老杉(おろす)という大杉の精だったのです。
このことを知った村人たちは災いを恐れ、王老杉を斧で切り倒そうとします。しかし不思議なことに、硬い王老杉は、夜のうちに自ら傷を治してしまうのです。トキは涙を顔に浮かべながら「どうか木を切らないで」と訴えましたが、村人たちには届かず、99日もの月日をかけて切り倒しました。
切り倒された王老杉をお城に運ぼうとしますが、びくとも動きません。しかし、トキがそっと寄り添うように手を添えると、うなずくように動き出したのです。やがて、王老杉はお城にかかる橋になりました。
ただ、この橋がかかってからというもの、月のきれいな夜になると、鳴き声にも囁き声にも聞こえる声が聞かれるようになったのです。困った殿様は何とかするよう、トキに言いつけました。するとトキは、7日間を費やして美しい花嫁衣装を織り、月のきれいな夜に王老杉の橋にやってきます。
トキは男の胸に抱かれるように、橋に身を任せました。すると、トキの体はゆっくりと堀に落ち、次の朝にはトキの体も着物も浮いていませんでした。やがてこの橋は「ささやき橋」と呼ばれ、今に語り継がれています。
とても切ない内容ですね。この伝説を知っているか知らないかで、王老杉稲荷神社に行ったときの感じ方が変わると思うので、ぜひ読んでみてほしいと思います。
王老杉稲荷神社に行ってきました!
ということで、先日「王老杉稲荷神社」に行ってきたので、その様子をお伝えしたいと思います。大きな看板があるわけではないのでわかりづらいかもしれませんが、このように道端に急に現れます。
正面から見ると、このような景色です。赤い鳥居のみのシンプルな出で立ちが素晴らしいですね。
手前に「ひと休み」と書かれた休憩用のいす?に心が和みました。
奥に行くと石碑などがあり、王老杉の伝承地であることが書かれていました。
大きな木からこぼれる太陽の光が美しすぎて、思わず一枚撮ってしまいました。
時間はかからずサクッと寄れるため、ぜひ近くに来た際は立ち寄ってみてください。
「王老杉稲荷神社」の情報
施設の情報
施設名:王老杉稲荷神社
住所:〒960-8057 福島県福島市笹木野折杉 王老杉稲荷神社
アクセス:福島駅から車で約15分