横浜は歴史ある街ですが、最古の神社をご存じですか?
今回は、横浜市最古の神社でありながら、縁結びの神社として少し珍しいもので有名な「戸部杉山神社」をご紹介します!
戸部杉山神社とは?
戸部杉山神社は横浜市西区にあり、京浜急行戸部駅から徒歩6分ほどで到着します。
住宅街の中を抜けると立派な鳥居が見えてきました。
戸部杉山神社の創建はなんと、飛鳥時代の652年!横浜市内で最古の神社です。
この近辺には「杉山」とつく神社が多いのですが、この、戸部杉山神社が始まりだとも言われています。
お祀りしているのは 大己貴神(おおなむちのかみ)、つまり、大国主命(おおくにぬしのみこと)のことです。出雲大社から御分霊され、 大己貴神をお祀りしています。
そして大国主命で有名なご利益と言えば良縁祈願!
そう、戸部杉山神社は横浜市最古にして、縁結びの神社として有名なのです。
鮮やかな朱色の本殿
境内に入るとすぐ左手に見えるのが大きなご神木です。
中は空洞ですが、バランスを保って立ち続ける、力強さを感じます。
鳥居を入ってまっすぐ向かうと、本殿が見えてきました。
本殿は綺麗な朱色が目立ちますが、実は2020年に改修工事をしたばかり。
元々は、 灰紫色の社殿でしたが、改修工事により鮮やかな朱色に変わりました。
美しい朱色は見ているだけでもご利益がありそう!参拝したあとも、つい見入ってしまいます。
回る狛ネズミ?
実は戸部杉山神社には少し変わった参拝方法があります。それが本殿前の狛ネズミ。
この狛犬ならぬ、狛ネズミは台座が360度一回転するのですが、ネズミを回しながら願いを唱えると願いが叶うと言われているのです!
右側のネズミがオスで、左側のネズミがメス。
男性はオスのネズミを時計回りに、女性はメスのネズミを反時計回りに回します。
神様の使いのネズミ
狛ネズミを回すことで願いが叶うと言われていますが、なぜ戸部杉山神社にはネズミがいるのでしょうか?
そこには神様の恋愛にまつわる、あるエピソードがありました。
ある日、大国主命(大己貴命)が須勢理比売(すせりひめ)に結婚を申し込みに行きます。
しかし、須勢理比売の父である素戔嗚尊(すさのおのみこと)はすぐに了承してくれず、いくつかの試練を与えてきたのです。
いくつかある試練のうちの一つに、野原に射た鳴鏑の矢を拾ってくるというものがありました。
矢を拾いに、大国主命が野原に入ると、なんと、素戔嗚尊は野原に火を放ったのです!
火の中に閉じ込められ出られなくなってしまった大国主命。
しかし、そんな大国主命を救ったのがネズミでした。
ネズミに穴の中へ連れて行ってもらい、なんとか火から逃げることに成功。
そのあとも、ネズミが矢を探し出してきてくれて、無事に試練を乗り越えることができたのです。
このことがきっかけで、ネズミは大国主命の使いとなりました。
ちなみに狛ネズミが打ち出の小槌を持っているのは、戸部杉山神社の社紋(神社を表す紋章)が打ち出の小槌だからだそうです。
おみくじ・お守り
戸部杉山神社には4種類のおみくじがあります。良縁にちなんだ恋みくじはなんと、ストラップつき!
色によってご利益も変わってくるので、どんな色が出てくるかも楽しめます!
戸部杉山神社ならではのお守りもたくさんあります。
カスピ貝という貝をハート型にしたハート貝守は良縁祈願に人気のお守りで、売り切れが続出するほど!
戸部杉山神社を象徴するネズミが描かれた健康守りや絵馬もありますよ!
歴史を感じながら願掛け
境内は見渡せるほどの広さですが、度々参拝しに訪れる人の多さに地元からも愛される神社なのだと感じます。
横浜最古の歴史を感じながらネズミに想いを託してみてはいかがでしょうか?
戸部杉山神社
住所:神奈川県横浜市西区中央1-13-1
電話番号:045-321-1980
社務所受付:9:00~16:30