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スポット  |    2024.11.07

出会いと出発の宿|日本宿屋一六八(いろは)

大阪府豊中市、阪急電車宝塚線の庄内駅近く、出会いと出発の宿「日本宿屋一六八」さんを紹介します。

【最寄りの阪急電車宝塚線の庄内駅】

「日本宿屋一六八」は、宿泊客や地元の人たちが交流できる場として、また、一六八から各地で活動する出発の場として利用していただくことをコンセプトに営まれています。

海外、国内を問わず、多くの宿泊客や地元の人達が訪れ、一六八での出会いを楽しんでいます。

そんな出会いと出発の場を造り上げている、一六八の女将さんの井関敦子さんにお話をうかがってきました。

井関さんは冒頭、「日本宿屋一六八では、言葉の壁、習慣の壁、文化の壁も取り除く工夫をしています。宿泊されるお客さま、また地域にお住まいの方が共に集うことで、お互いのことを理解し、尊重し、旅人から隣人に、隣人から友人になってほしい。そして、いつでも帰ることができる家のように過ごしてもらいたいとの思いを常に持っています」と熱い気持ちからお話が始まりました。

さて、いったい、どのような経緯で一六八はできたのでしょうか、井関さんのお話は続きます。

【日本宿屋一六八】

人生を決めた漢詩

井関さんの一六八物語のスタートは漢詩です。宿屋の話なのに、なぜ漢詩が出てくるのかと疑問を感じる方もいらっしゃるとは思いますが、ここ大事なところなので、しばらく井関さんのお話にお付き合いください。

というのは、この一六八開業ストーリーでは、井関さんが出会い、感動した漢詩が、その後の人生の基礎でありスタートとなる運命的なキッカケになっていて、漢詩と出会った話なしには先に進むことはできないのです。

少々、遠回りの感もありますが、お茶でも飲みながら、ごゆっくりとお読みください。

時は、井関さんの中学校時代に遡ります。

中学校の国語の授業で漢詩と出会いました。先生が、豊かな抑揚で聞かせてくれた漢詩の音の美しさに深い深い感銘を受けてしまったのです。その瞬間から漢詩のとりこになってしまいました。

この漢詩との出会いが、後の人生を決定づける出会いとなるのです、中学生だった当時の井関さんはそんなことを知らずに、漢詩、そして中国語に強く惹かれていくことになります。

出会い、留学、そして帰国

それからの井関さんは、中国語一直線になり、中国語を学ぶために中国語学科のある外国語大学に進学しました。そして大学卒業後は、さらに中国語を学びながら会社員として暮らしていました。

当時通っていた中国語の学校には、中国への留学経験者が多くいて、その面でも刺激を受けた井関さん。遂に、会社を退職して憧れの地である中国の西安外国語大学に留学することになりました。

西安で中国語を学び始めて数年後、順調に学びを続けていた井関さんに転機が訪れます。家庭の事情があって、日本へ帰国することになってしまったのです。

その時に運命が一つの微笑をくれました。

大学で勉強のパートナーだった男性(中国の方です)から、「ぼくも一緒に日本について行きます」とのプロポーズの言葉。そのまま、ご成婚、お二人での帰国になりました。

【和室でも寛げます】

一六八開業へ

さて、地元の豊中市に戻ってきた井関さんご夫婦。

帰国当時は、日本と中国の人々の交流をお手伝いする活動をしていました。具体的には、中国から訪日する人たちの滞在や移動、観光などのサポートです。ホテルや交流場所への送迎や、一緒に観光するというような活動も行っていました。

さらには、その活動の他に、地元豊中市の要請で、留学や仕事で中国から来日した親と一緒に日本にやって来て、豊中市立の小学校や中学校に入学した子供たちの通訳や、来日して不安を抱える子供たちの心のケアを担う仕事も行っていました。

交流のサポート活動の日課は、当日の朝に自宅からホテルにゲストを迎えに行き、日中はそのゲストと一緒に行動する。そして、夜はホテルまで送ってから、二人で自宅に戻るという生活パターンでした。

この生活は時間の縛りが多くて、とても忙しくなってきたので、井関さん夫婦は次のように考えました。

「自分の家が宿(ホテル)であれば、送迎が不要になって時間が効率的に使え、さらに自宅である宿でゲストと交流する時間も増える。よし、皆が安心して宿泊ができて、交流ができる宿屋を作ろう」

漢詩に感銘をうけてからうん十年、2018年2月に「日本宿屋一六八」が井関さんの地元、豊中の庄内に誕生しました。

【ゲスト同士の交流風景】

一六八の由来

「一六八」は日本語読みすると「いろは」になります。「いろは」はいろは歌の最初の3文字であり、物事の初めや基本という意味を持つと言われています。

また、中国語にも「一六八」は、これから発展していくための出発点という、日本語と同じような意味があります。

「この宿でゆっくりと休んで、次の場所やステージに出発してもらいたい」という願いが「日本宿屋一六八」という名前の由来になっています。

施設紹介

ゲストルーム

一六八のお部屋は、基本的に男女別相部屋のドミトリースタイルになっています。1部屋に2段ベッドが2台または3台設置されている相部屋になります。相部屋では宿泊するゲスト同士の交流が活発に行われているそうです。

特に旅慣れしている外国人のお客様同士は友好的で活動的な印象があるそうです。すぐに打ち解け、情報交換や一緒に外出するなどの光景も頻繁に目にするそうです。

下の写真は、井関さんが数年前にまとめた、これまで宿泊した方の国と旅行の目的です。実に多くの国からのゲストが宿泊しています。

【多くの国からのゲストが宿泊】

最近では、グループや家族で1部屋を貸し切るケースが多くあるようです。4名~6名の家族やグループ旅行としては1部屋をリーズナブルに貸切れるため、お財布にも優しいし、皆でワイワイ楽しみながらの旅行に利用されているそうです。

コミュニティルーム

ゲストや地域の人が自由に使える部屋として、和室やイベントルーム、食堂などがあります。宿泊客同士の交流、クラブ活動や合宿、地域コミュニティ活動、英会話学校などで使われているようです。

ゲストハウスということで、長期間に渡って滞在するお客さんも多いのでコインランドリーの設置はとても喜ばれているそうです。

日本宿屋一六八(Hostel J Culture168)

大阪市内と兵庫県の宝塚市を結んでいる阪急電車宝塚線の庄内駅が最寄り駅です。庄内駅を下車して徒歩約2分、下町風情が色濃く残っている街中に出会いと出発の宿「日本宿屋一六八」があります。

お部屋の特徴:全8室48ベッド(女性専用、男性専用、グループルーム、ファミリールーム)

       Wi-Fi有 全館禁煙

Check IN 15:00~24:00 Check OUT 8:00~10:30

住所:大阪府豊中市庄内東町2-3-11 第2サンライズビル3階

電話:06-7709-1608

HP:http://hjc168.jp/

E-mail:cjibox@yahoo.co.jp 

駐車場:なし(近隣のコインパーク利用)


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この記事を書いた人

Nissy(にっしー)

動画編集、ライター、プロジェクト企画、ファシリテーション系の仕事を行っています。 趣味は、旅行、キャンプ、ゴルフですが、カレーうどん(中身に個人的なこだわり有)が大好きなのでカレーうどん記を書いていきたいと思います。

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