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スポット  |    2025.03.22

四季の美に癒される 福井の名庭・養浩館庭園|福井県福井市

2024年3月、北陸新幹線が敦賀まで延伸し、福井にも待望の新幹線が開通しました。東京方面からのアクセスは格段に向上し、福井は今後さらなる発展を遂げることでしょう。

そんな変化を遂げる福井の中心に、時の流れに左右されず、昔ながらの静寂と美しさを守り続ける場所があります。

それが、かつて福井藩主の別邸だった名勝「養浩館庭園」です。

福井駅から徒歩約10分の中心地にありながら、門をくぐると緑豊かな庭園が目の前に広がります。

実は養浩館庭園は、アメリカの日本庭園専門誌「数寄屋リビングマガジン」で18年連続トップ10入りするほど、世界的にも評価されている名園なのです。

この記事では、家から車で30分以上かかる場所でありながら、半年で3回訪れるほど魅了された筆者が、養浩館庭園の魅力をお伝えします。

養浩館庭園とは

養浩館庭園は、江戸時代に福井藩主・松平家の別邸として造られた庭園です。

池の周囲を巡る園路や数寄屋造りの屋敷から、さまざまな景色を楽しめることが特徴で、藩主の休養や来客をもてなす場として利用されていました。

1945年の福井空襲で建造物や庭園は消失してしまいましたが、1985年から復元が進められ、1993年に一般公開されました。

屋敷内の見どころをチェック

今回の取材では、ボランティアガイドの山崎さんに屋敷内を案内していただきました。

1人で眺めるだけでは気づけない、養浩館庭園の歴史や魅力を深く知ることができ、貴重な体験になりました!

数ある見どころの中でも、とくに印象に残った4つの部屋をご紹介します。

御湯殿(おゆどの)

御湯殿(おゆどの)は、お殿様の入浴のために設けられた部屋です。

入浴スペースが屋敷全体のおよそ半分のスペースを占めており、休息を目的とした別邸ならではの造りを感じさせます。

写真に見える小さな空間は蒸し風呂として使われており、体が温まった後にお湯をかけ流して洗うのが当時の入浴スタイルだったそう。

部屋の中心に向かってゆるやかな傾斜がつけられており、使用したお湯は、写真に写っている小さなすきまから池に流れ落ちる仕組みになっています。

櫛形ノ御間(くしがたのま)

櫛形ノ御間(くしがたのま)の窓には、上部に独特な曲線をもつ「火灯窓(かとうまど)」の様式が採用されています。

形が女性の髪をとかす「櫛(くし)」に似ていることから「櫛形ノ御間」と名付けられました。

晴れた日には、太陽の光が池の水面に反射して、屋根や天井にキラキラと映し出される様子を楽しめます。

私が取材で訪問した日は、曇りで風もなかったため見られませんでしたが、天気の良い日に訪れた際は、ぜひ屋根や天井にも注目してみてください!

櫛形ノ御間に座って池を眺めると、ちょうど視界から地面が消え、まるで自分が池の上に浮かんでいるかのような感覚になります。

畳に座ったときの目線の高さと、景色の見え方まで計算された設計には驚きです!

御座ノ間(ござのま)

御座ノ間(ござのま)は、お殿様が滞在時にメインで使用していた部屋です。

壁には、福井県の名産品である越前和紙が10枚重ねられており、福井ならではの技巧がほどこされています。

期間限定でひな人形が展示されていて、少し早い春の訪れを感じました。

御月見ノ間(おつきみのま)

御月見ノ間(おつきみのま)は、名前の通り「月を眺めるための部屋」として造られました。

北を除く全ての方角から月が楽しめるように設計され、月の昇る瞬間から沈むまでを堪能できます。

窓の上部にあるケヤキの1枚板は雲の形をしていて、窓越しに見える月を一層引き立てます。池の水面に映った月を一緒に楽しめる点も、御月見ノ間の魅力です。

さらに、御月見ノ間では、春と秋にお茶席のイベントが開催されています。

日常の喧騒から離れ、心落ち着くひとときを過ごしたい方にぴったりですね。

庭園内を散策

養浩館庭園は、池の周りを囲むように園路が整備されている、回遊式林泉庭園です。

道は多くの木々や植物に囲まれていて、季節ごとに違った景色が楽しめます。

「毎日ここに来ているけど、来るたびに新しい発見があって、本当におもしろいんですよ」とガイドの山崎さんは語ります。

木の枝を雪の重みから守る「雪つり」は、北陸地方の冬ならではの風物詩です。

雪が積もると、草木の緑は真っ白な雪に覆われ、枝と雪だけが織りなす水墨画のような幻想的な景色が広がります。

雪つりは、11月から翌年3月頃まで設置されています。

長さ約500㎝、幅約90㎝の大きな自然石でできた石橋も、養浩館庭園の見どころです。

浅い水流の上に巨石を直接置き、石の下に水がしみ込むような流れを作り出しています。

越前産の名石を各所に使っており、養浩館庭園は日本遺産にも認定されています。

養浩館庭園で四季の美しさに癒されよう

それぞれの季節や天気によって、異なる表情を見せる養浩館庭園。

山崎さんによると、訪れるのに最もおすすめの季節は、紅葉が美しい秋だそうです。秋はライトアップも行っているので、昼間とは違った幻想的な庭園の景色を楽しめますよ。

福井駅へ立ち寄った際には、ぜひ少し足を延ばして養浩館庭園も訪れてみてください。

静かな庭園の景色を眺めながら、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。

施設情報

名勝 養浩館庭園

住所:福井県福井市宝永3-11-36

電話番号:0776-20-5367(福井市文化振興課)

営業時間:9:00-19:00(11月6日から翌年2月末日までは17:00閉園)

休園日:年末年始(12月28日~翌年1月4日)

■公式ホームページはこちら

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この記事を書いた人

葉鳥まい

福井県在住・5歳男の子を育てる転勤族ママライター。趣味は音楽フェスと歴史スポット巡り。 「住んでみないと分からない、その土地ならでは魅力」を転勤族の目線でお届けします!

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