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スポット  |    2025.04.25

季節と人に寄り添って|「花のある暮らし」を紡ぐ小さなお花屋さんgratitude一年の歩み

自宅の一室から始まった小さなフラワーレッスン。
限られたスペースと、身近なお客様とのやりとりの中で育まれてきた「花のある暮らし」への想いは、実店舗という新たなかたちへ広がっていきました。

季節を感じる花に囲まれた空間、ふと足を止めてしまう美しいディスプレイ、親子で笑顔になれるワークショップ。そこにはお花を通じて誰かとつながるよろこびや、“自分らしく咲く”ことを大切にする店主の姿があります。

そんなあたたかなお花屋さん「gratitude(グラティチュード)」の1年の歩みとこれからの夢を、店主の増田里江子さんにお聞きしました。

自宅からスタートした“花のある暮らし”という想い

ホテルや結婚式場などでウェディングフラワーの仕事に携わり、その後フラワーショップでの勤務も経験。
結婚・出産を経て、自宅でのフラワーレッスンを続けてきた店主の増田さん。

レッスンで充実した日々を送るなか、「レッスンだけでなく、空間も含めた“花のある暮らし”を提案したい」と考えるようになり、実店舗の開店を意識しはじめたそうです。

そんなタイミングで出会った、まさに運命的とも言える店舗物件。
その出会いが実店舗オープンへの背中を押し、2024年4月19日、『gratitude』が誕生しました。

店名の“gratitude”は「感謝」という意味。
すべての人への感謝の気持ちを忘れずに、お店を続けていきたいという、増田さんらしい想いが込められています。

店内入り口
生花やドライフラワー、一つひとつをじっくり見たくなるレイアウト

「やはり『花のある暮らし』を届けたいという気持ちがありました。それが実店舗オープンの大きな原動力でした」

実店舗だからこそ伝えたい、空間の力と季節の彩り

こぢんまりとした木の温もりが感じられる店内に一歩足を踏み入れると、そこはまさに癒しの空間。
季節の花々やドライフラワー、リースで彩られた店内は「花のある暮らし」を体現する空間そのものです。

花の飾り方に悩むことってありますよね。そんな時、gratitudeに飾られた花々を見ると、お花の生かし方や飾り方のヒントを得られます。
自宅でも花を飾る楽しさに気づかせてくれる場所でもあります。

花を通じて広がる、親子の時間と地域・人のつながり

生花の販売にとどまらず、新しいことにも挑戦してきた増田さん。
大人向けワークショップに加え、昨年の夏にはキッズワークショップも開催しました。

「子どもの感性ってすごいなぁと思います。大人にはない色のセンスや花の選び方がある。『お花ってこうやって散るんだね』って、子どもは大人が見落としがちな花の散り方にも目を向けるんです」

そんな気づきも、子育ての経験から得られたのだそう。春休みには長男が仕入れに同行し、荷物を運ぶなど、たくましい成長を感じさせてくれたそうです。
5月にもキッズワークショップを予定しており、子どもたちが自分で花を選び、飾り方を考えて作品をつくる体験を大切にしていきたいと増田さんは話します。

ふたりの子どもを育てながら店を切り盛りする増田さん。子育ての経験が、お店づくりにも生かされています。

お客様一人ひとりに寄り添う、オーダーメイドの花づくり

gratitudeの花々は、すべて市場から直接仕入れたもの。

「花を選んでいるときに、ふとお客様の顔が浮かぶんです。『あの人に似合いそうだな』『あの方の好みに合いそう』って」

ブーケやアレンジメントを作る際には「贈る相手の雰囲気やエピソードに寄り添った花を選びたい」と。

ある日、退職される奥様に花を贈りたいというお客様が来店。
仕事にゆかりのある「白バラ」を取り入れた花束を提案し、後日その花束を受け取ったお客様はとても喜んでくださったのだそう。

一人ひとりに寄り添い、喜ぶ顔を想像しながら作る花束。それは、増田さんが人とのつながりを大切にしているからこそできる温かな仕事です。

家で飾る花も増田さんに選んでもらうと新たな発見があります。「春らしい感じ」とお願いして。

信じてる人の応援があったからこそ、迎えられた1周年

実店舗のオープンをきっかけに、ワークショップやイベントなど新たな挑戦を続けてきたこの1年。

ワークショップ2
ワークショップもお客様と触れ合える大切な仕事のひとつ

「いろんなことに挑戦できたのは、お客様が支えてくださったからこそ。私のつくるアレンジメントや、選んだ花々を“いい”と思ってくれる人がいる。だからこそ、このお店を続けていけます」

そう語る増田さんの言葉からは、人とのつながりを大切にしてきたgratitudeの確かな歩みが感じられます。

2年目に向けた想い 花のある暮らしをより深めていく

2年目はさらに「花のある暮らし」の提案を深めていきたいと話す増田さん。
ワークショップの定期開催やイベントの充実など、より豊かな1年を目指しています。

お客様一人ひとりに合わせた“オンリーワン”の提案。
それは、増田さん自身が「自分らしく咲き続ける」ことにもつながっています。

花のある暮らしの提案で、人々の毎日を少しでも豊かに。
gratitudeはこれからも、花を通してたくさんの笑顔を咲かせていくことでしょう。

店舗情報

gratitude
住所:​​埼玉県さいたま市北区大成町4丁目808−2 第23大宮ハイツ102号室
電話:048-400-2087
営業日・時間:月〜金曜日13:00〜17:30(日によって変更があります)土曜日16:00〜20:00 その他不定休有り
駐車場有り
※公式サイト・Instagramでご確認ください
Instagram:​​​​​​https://www.instagram.com/gratitude_flower/
公式サイト:https://r.goope.jp/gratitude/

gratitude写真提供:10枚目

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この記事を書いた人

はる

さいたま市在住の取材ライター。地元民だからこそ知り得る、個人店やマルシェ等のイベントをこれまでに200ヶ所以上訪れる。地元民でも意外と知らない「ヒト・モノ・スポット」をお届けします。趣味は「ひとり呑み」「カフェ巡り」お酒とコーヒーが私をこよなく幸せにしてくれます。

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