Mediall(メディアール)

オンリーワン・ナンバーワンをキュレーションする地方創生メディア

ライフ  |    2024.06.23

千葉県多古町|ラジオがつなぐ移住「たこみんFM」代表鳴滝真吾さん

千葉県の北東、成田空港の近くにある「多古町」に移住を決めた鳴滝真吾(なるたきしんご)さん。

ご自身の経験を活かし、多古町で起業できないかと始めた「ラジオ」は、どんな広がりを見せているのでしょうか。

わたしは、知人のSNSでたこみんFMの存在を知り、何の取り柄もない町だと思っていた地元にこんなに魅力があるのかと気付かされました。

移住や起業は結構大変そうなイメージですが、生き生きと動き回る鳴滝さんの人柄に引き寄せられるように、仲間もどんどん集まっていて、気づけば私の同級生やお祭り仲間とラジオの企画や音楽活動をしているそうです。

「いったいなんなの?たこみんFM」ということで、詳しいお話を聞かせてもらいに行ってきました。

鳴滝 真吾 さん

青森県田子町出身。
バンド活動や音楽制作の経験を経て、動画配信を活用したマーケティングを行う「株式会社CAST」の代表を務める。
移住を機に「たこみんFM」を開局。

移住を決めた多古町の魅力

多古町の魅力をお伺いしたとき、何度も出てきたのは「多古町は人がやさしい」という言葉でした。

町役場が手配している”移住相談”や”移住コーディネーター”との関係は、移住したら終わりと思われがちです。

しかし、多古町では移住完了後も移住コーディネーターとの良好な関係が続いているそうで、話題は日々の生活だけでなく、起業に関する意見交換など多岐にわたるのだとか。

街の魅力をアピールする場合、見どころや観光スポットに目がいきがちです。私自身、「多古ってわかりやすい観光地やメジャースポットがないんだよな」と思っていました。

しかし、鳴滝さん曰く「多古は観光地じゃないからいい」というのです。

実際に住み続けることを考えると、観光スポットが多かったり近かったりするのは賑やかすぎるという意見は、なるほど納得。移住を考える方にとっては、観光よりも環境が重要なのだと感じました。

その点では、田んぼに囲まれた爽やかな平野で、夜には星がよく見える自然豊かな顔と、空港が近く東京までのアクセスも良い便利な顔の両方を併せ持つ多古町は「住みやすい環境です!」と自信をもって言えます。

たこみんFM誕生秘話

鳴滝さんはもともと、ご自身で会社を持ち仕事をしていたそうですが、多古町に移住後、新たに3つの目標を掲げて「田舎でイチから起業しよう」と決めたそうです。

【起業における目標】

  • 資金ゼロで始める
  • 自分の会社とは別の事業を行う
  • 地元の人の力を借りる

ご家族とも相談をしながら何をすれば良いか考える中で、様々なアイディアが浮かびました。

動画編集や音楽作成、それらに付随するスタジオ作業の経験があったことから、持っている技術と知識を組み合わせれば「ラジオ」ができると気づき早速準備を開始。

3ヶ月程度という短い準備期間を駆け抜けて、2023年 4月24日に「たこみんFM」が開局しました。

移住における【たこみんFM】の役割

場所や時間を選ばない働き方が広まっているなかで、地方移住を選択肢に加える方が多くなってきています。

そんな中で、たこみんFMはどんな役割を果たしているのでしょうか。

なぜラジオなのか

「手段はラジオ、目的は交流。みんなが主役のラジオ」が合言葉のたこみんFM。なぜラジオで発信することを選んだのでしょうか。

ここでキーワードとなったのは、「交流」と「きっかけ」だったんだそう。

住民と移住者や移住希望者、移住者同士や町民同士、それぞれを横に繋げることができ、たくさんある情報を整理しながら発信する役割を担える方法として選んだのがラジオなのです。

たこみんFMのこだわり

過度な演出や編集を加えず、わちゃわちゃ楽しむ。言い間違いや読み間違いもその人らしさとして出していく。

これがこだわりとのことで、お隣さんが出ているラジオとして聞いて欲しいのだそうです。

確かに、ただ放送しただけでは聞いてもらえません。

知っている人が出ているから、知っているイベントや場所が紹介されているから、などきっかけがあってこそ広まっていくものでしょう。

パーソナリティーや運営スタッフを広く募集していて、あなたもラジオ番組がもてますし、お友達がパーソナリティーを務める番組も聞けちゃう、そんな身近な交流の場であり続けることが、たこみんFMのこだわりです。

反響

たこみんFMを初めて2〜3ヶ月が過ぎた頃から、嬉しい反響の声が聞こえ始めたそうです。

「たこみんFMが出来てから、生活がかわりました」
「前向きな気持ちで生活できるようになりました」

というように、聞く人の生活の一部として定着し始めたのです。

YouTubeにもラジオをアップしていて、成人式でインタビューをしたり町の商店店主がパーソナリティーをしたり、まさに「知ってる人が見れる」メディアとして、多古町のみんなに愛される存在に成長しています。

目標は「日本一の起業の町」

着実に成長しリスナーの輪を広げている「たこみんFM」

2024年4月には、町の飲食店とコラボ企画をしたり、たくさんのキッチンカーを集めたり、パーソナリティーだけでなくバンドやダンスを披露する大きな”フェス”も成功させています。

そんなたこみんFMと、代表である鳴滝さんの今後も聞いてみました。

たこみんFMの今後

たこみんFM発足のきっかけでもある、キーワードとして「移住」「田舎でイチから起業」があります。

ー 多古町はそれを受け入れる器がある町だと思う。人を応援する環境がある。

と語る鳴滝さんは、たこみんFMの活動を通じて「多古町を日本一の起業の町」にしたいと言います。

また、

ー 企業を増やし交流のプラットフォームを活性化させることで、生きる価値を感じられる人が増えたらいいなと思う

とも言います。生活や仕事ですり減るだけの日々に変化をもたらすのはやはり、行動と環境なんですね。

鳴滝さん自身の目標

ー 子供達に「こんな大人になりたい」と思ってもらいたい。生活や仕事を楽しそうにしている姿をみてもらうことで、子供達の目標にもなると思うんです。

そう話してくれた鳴滝さん。個人の目標も、企業としての目標に繋がる部分が多いようで、充実した生活を作っていくことにあるようです。

移住成功は「交流」がカギ!

鳴滝さんの、どんなことにも好奇心を持ってチャレンジする姿勢を電波にのせて、人と人を繋ぐ「交流」の場を広げるのが「たこみんFM」の魅力です。

今回お話を聞いていて、たくさんのアイディアが溢れているのを感じました。

今後も、イベントを開催したり、ラジオ番組の内容や企画を考えていたり、楽しくワクワクする計画があるようで、多古町に住んでいる人も住みたい人もみんなが交流し”生きがいや目標を持って生活する”ためのプラットフォームとして重要な役割を果たしてくれるでしょう。

たこみんFMの聞き方

リアルタイム放送:listenradio
聴き逃し放送:YouTube
※そのほか、PodcastやSpotifyでも聴き逃し配信が聴けます。

コンタクト

「ご連絡は各種SNSやメールからお気軽にどうぞ」とのことでしたので、移住について聞きたい方や、ラジオに出てみたい方、ぜひ連絡してみてください。
Instagram:@tacominfm
Mail:info@tacomin.com 
公式LINE:たこみんFM

記事をシェアする

この記事を書いた人

AMO-えいも-

お祭り・ハイボール・音楽・読書を愛し、美容とらーめんへの探究を続けている、好奇心旺盛なライターです。 座右の銘は「美味しく食べたらゼロカロリー」と「メメント・モリ」 都会も田舎も誰かの大切な”地元”であって欲しいと思い、地域活性や地方創生の一助となるべく活動しています。

関連記事