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地域応援ブランド  |    2025.09.13

知的障がい者ソフトボール大会を通じて広がる交流と勝利への思いを語る|オール宮城ソフトボールクラブ

2025年9月13日・14日にかけて宮城県で開催される「ハンズホールディングスCUP 2025東日本大会」(以下、ハンズホールディングスカップ)。

ハンズホールディングスカップは、日本知的障がい者ソフトボール連盟が主催する知的障がい者ソフトボールの東日本大会です。

この大会は、知的障がい者スポーツの認知度向上と魅力発信を目的としており、8チームが参加して熱戦を繰り広げます。昨年の大会は、クラウドファンディングにより予想を超えた多くの方の応援を受け、大盛況のうちに幕を閉じました。

昨年の大会では、いわてスマイリーズとの熱戦を制し、見事優勝を勝ち取ったオール宮城ソフトボールクラブ。2連覇がかかる今年の試合はどんな展開を見せてくれるのでしょうか?

今回は、オール宮城ソフトボールクラブのエースピッチャーを務める大髙幸平選手にお話を伺いました。

指導者や仲間との心地よい関係の中で

大髙幸平選手は、宮城県の特別支援学校である岩沼高等学園に在学中、声をかけられたことをきっかけにオール宮城ソフトボールクラブでの練習に参加するようになりました。岩沼高等学園に在学しているときからピッチャーを務め、全国障害者スポーツ大会で銅メダルを取った経験もあると言います。

学校卒業後、社会人になってからオール宮城ソフトボールクラブに在籍し、チームの活動に参加してから約20年近く経つという大髙選手に、所属するチームについてお伺いしました。

「長く続けてこられたのは、森監督のもとで自由にやらせてもらえているのが大きいですね。チームも仲が良く、行けば誰かが声をかけてくれますし。岩沼高等学園の生徒も多く在籍しているチームなので年上が後輩の面倒を見ることもあります」

オール宮城ソフトボールチームの練習には、岩沼高等学園の生徒も参加しており、学校を卒業後、そのままチームに入るケースも多いと聞きます。

オール宮城ソフトボールクラブの現監督を務める森さんとは、岩沼高等学園在学中に生徒と教職員という関係で指導を受けていました。その後、チームで再会してからも森監督とはいい関係を築いていると言います。

チームの練習で信頼できる指導者や仲間と体を動かす時間がいい気分転換になると話していました。

年々上がっている知的障がい者ソフトボールのレベル

昨年のハンズホールディングスカップでは、見事優勝を果たしたオール宮城ソフトボールクラブ。決勝戦の試合展開は手に汗握るものだったと大髙選手は振り返ります。

「最初のうちは宮城が勝ってたんですけど、そこから、いわてスマイリーズに追いつかれてしまって。点差も開いていたので追いつかれたときは結構焦りましたね」

中盤、いわてスマイリーズに追いつかれたものの、最終的には、タイブレークを制し劇的な優勝をつかみ取ったオール宮城ソフトボールクラブ。しかし、最近は、いわてスマイリーズと対戦してもなかなか勝てずに悔しい思いをすることも多かったと話します。

「今は知的障がい者ソフトボールのレベルも年々上がってきています。少しの集中力の差で負けてしまうこともあるなと感じています」

ほんの少しの運や実力の差で勝負がついてしまうこともあるほど、知的障がい者ソフトボールのレベルは年々上がっているとのことです。今年もまた、思いもよらないドラマチックな試合展開があるかもしれません。

大会があることで広がる他県との交流

大会に参加すると、それぞれの県の代表チームが試合のために集結します。試合はもちろんのこと、試合以外でも交流が持てるのも大会に参加したときの楽しみの1つだと言います。

「大会では、東京や栃木のチームに仲の良い選手がいるので話したり、他のチームの監督にも声をかけていただいたりしますね」

大会では他県のチームと試合以外でも宿泊施設などで顔を合わせる機会があり、大会を通して仲良くなった選手や監督もいるという大髙選手。全国障害者スポーツ大会では、予選を勝ち抜いて出場を決めると他県のチームと再会できるので、それも練習の大きな励みになると話します。

そして、今回のハンズホールディングスカップにも、東京や栃木、千葉などのチームが参加する予定です。

大髙選手が、東京や栃木に在籍している仲の良い選手や監督について楽しそうに話すのを聞き、全国大会を開催する意義は他県のチームと交流できることにもあるのだと改めて気づかされました。

勝つことにこだわらずに楽しんで結果につなげたい

昨年のハンズホールディングスカップを制し優勝したオール宮城ソフトボールクラブ。最後に、今年の大会に向けて意気込みを伺いました。

「一人ひとりやれることをやって上手く結果につながればいいなと思います。去年は運がよかったのかなと思うところもあったので。選手たちの力がうまく嚙み合えば、いいところまで行けるのではないかと思っています」

2連覇のことはあまり考えず自分の出来ることをやっていきたいと語ってくれました。今年の試合はどんな展開を見せてくれるのか楽しみです。

クラウドファンディング「希望のバットを振れ!」を応援してください!

今年も「希望のバットを振れ」知的障がい者ソフトボール東日本大会を応援してください!

クラウドファンディング「希望のバットを振れ!」は、知的障がい者スポーツの未来を切り拓くために立ち上がりました。

9月に宮城県で開催されるハンズホールディングスカップは、選手たちに自己実現と希望をもたらす貴重な機会です。この大会を通じて、知的障がい者スポーツの魅力を広く発信し、社会の理解と支援を促進することを目指しています。

このクラウドファンディングは、単なる大会運営支援にとどまりません。知的障がい者の余暇活動の充実、指導者への支援、西日本大会や全国大会の実現まで視野に入れた壮大なプロジェクトです。

皆様のご支援が、知的障がい者スポーツの新たな章を開く力となります。このプロジェクトにご注目いただき、共に知的障がい者スポーツの未来を創造しませんか?

あなたの支援が、選手たちの希望の光となるのです。

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この記事を書いた人

さきの めぐみ

生まれも育ちも栃木県。普段は、福祉・教育を中心に執筆している元特別支援学校教員のライターです。 グルメや観光スポットなど、まだまだ知られていない栃木県の魅力を発信していきます!

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