七夕まつりは東北3大祭りでもある「仙台七夕まつり」が有名です。しかし、秋田の県南湯沢市にも七夕まつりがあります。その名も「湯沢七夕絵どうろうまつり」。
絵どうろうとは?実際のお祭りの様子は?現地を取材しましたので、会場の雰囲気とともにお伝えします。
当日は、湯沢市絵どうろう保存会代表の「首藤ミエ」さんから話しを伺えました。あわせてご紹介します。
湯沢市の七夕絵どうろうまつりって?
湯沢七夕絵どうろうまつりの起源は、江戸時代まで遡ります。はじめは絵どうろうはなく、青竹に短冊、吹き流しや灯籠などを中心に飾られていたそうです。
そこから絵どうろうへと発展し、現在の「美人画」が描かれるようになりました。次第に上手に書ける人へ依頼するようになり、現在の絵どうろう絵師が描くスタイルへと変化したそうです。
例年8月の5~7日にかけて行われるこのお祭り。開催期間中は、日中も見ることができます。夜は絵どうろうがライトアップされ、街全体が幻想的な雰囲気に包まれます。
お祭り会場の様子
会場はJR湯沢駅から歩いてすぐのところ、湯沢市中心商店街です。現地の様子をお伝えします。
お祭り当日に向かって
前日はまだ、交通規制もない状態。それでも、青竹に付けられた短冊はいたるところで見られ、お祭りに向かっている街の雰囲気がありました。
日中は余裕をもって楽しめる
当日はいよいよ交通規制が行われ、街中の絵どうろうが主役になります。日中、訪れる人はまだまばらで、少し余裕をもって絵どうろうを楽しめます。
夜が本番!街のライトが消える瞬間
夜が絵どうろう祭りの本番。夕方から夜にかけて、次第に人は増え賑わいを見せ始めます。お祭りの風物詩である夜店が立ち並び、活気づいていました。
和太鼓やフラダンスなどの催し物も行われていて、お祭りムード一色となります。
19:00からの30分間は商店街のライトを消灯。絵どうろうを際立たせるための演出で、街の様子が一変します。
電灯が消えると、電気のなかった時代にタイムスリップしたような感覚に。暗がりのなかを灯しているのは絵どうろうだけ。一度は体験してもらいたい瞬間です。
夜空を灯す七夕の絵どうろう
会場で絵どうろうのことが気になった私は、会場本部に突撃。湯沢市絵どうろう保存会代表の首藤ミエさんに快く答えていただきました。
ーー絵どうろうの種類はどういったものがありますか?
首藤ミエさん:横幅が10尺(約3m)の大きさのものが主流ですよ。大型の15尺(約4.5m)のものは、今回はひとつの通りにまとめて見られるようになっているの。
昔はもっと大きな絵どうろうがあったんだけどね。いろいろと事情があって、今の大きさに落ち着いたの。
ーーお祭りでは多くの絵どうろうが飾られていますが、何人くらいの絵師さんで書いているのですか?
首藤ミエさん:今は6人ほどの絵師で書いているわ。大体がお正月が終わったくらいに書き始めるの。早い人だと、お祭りが終わったらすぐにデッサンを開始する人もいるのよ。
年に1度のお祭りのために、1年前から書き始める絵どうろう。絵師の思いが詰まった作品を、来年もまた闇夜とともに楽しみたい。そう思えたお祭りでした。
ぜひ次回の七夕に、足を運んでみてはいかがでしょうか。
お祭り&アクセス情報
七夕絵どうろうまつり
開催期間:例年、8月5~7日
場所:秋田県湯沢市中心商店街
住所:秋田県湯沢市表町他
『アクセス情報』
車:東北中央自動車道、湯沢ICから約5分
電車:JR奥羽本線「湯沢駅」を下車して徒歩3分
新幹線:東北新幹線こまち「大曲駅」から湯沢駅まで約「40分」
飛行機:秋田空港より車で高速道路を利用して約「70分」
会場近くの駐車場は非常に混み合うため、シャトルバスの利用が便利です。詳しくは公式HPをご覧ください。
開催される年によって、会場や駐車環境が変更される可能性があります。詳しくは該当年度の公式HPでご確認ください。