毎年2月3日の節分の夜、1915年(大正4年)から100年以上続く伝統行事「足利鎧武者行列」が栃木県足利市で開催されます。
鎧兜を身にまとった武者に扮する老若男女の参加者たちが、約1.3kmの市内大通りを約1時間かけて練り歩き、国宝 鑁阿寺(ばんなじ)本堂で追儺式(豆まき)を行う行事です。毎年約200名の鎧武者が勇壮に練り歩く姿は圧巻です。
今回は、節分の夜に行われる春を呼ぶ行事をご紹介します。
スタート地点に鎧武者が一同集結
「足利鎧武者行列」は、スタート地点である織姫公民館に鎧武者たちが集うイベントです。
数多くの鎧武者が一堂に集まり、実際に戦が始まる前の雰囲気を感じさせます。
開催するにあたり、主将を務める足利市長(2024年 早川尚秀市長)のご挨拶をいただきます。第93回目は、足利市と包括連携協定を結んでいる「コーエーテクモホールディングス」子会社の「コーエーテクモゲームス」の小笠原賢一常務執行役員からもご挨拶をいただきました。
歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」で知られる「コーエーテクモホールディングス」の前身「光栄」は、栃木県足利市発祥の企業になります。代表取締役社長の「シブサワ・コウ」こと襟川陽一さんは足利市ご出身であり、ご縁があって今回ご参加いただいたようです。小笠原賢一常務執行役員は、西洋風甲冑を身にまとって織田信長に扮しご参加いただきました。
一堂いざ出発
いよいよ出発です。地元の小学生も少年兵として参加します。
市内大通りの県道桐生岩舟線を練り歩きます。その姿は歴史絵巻さながらです。
途中、少年兵たちが「ヤー、ヤー」と大きな声と共に刀を振ります。
数多くの鎧武者が一斉に刀を振る姿は迫力満点です。
行事の由来は750年前の鎌倉時代中期、足利尊氏の4代前にあたる足利泰氏が坂東武者500騎を鑁阿寺 楼門へ一族の勢力を誇示するため集結させたのが始まりと言われています。2024年で通算93回目になり、毎回外国の方も多く参加されるイベントです。2024年は総勢359名が参加しました。
個人で所有されている鎧コスチュームを身にまとって参加される方もいらっしゃいます。
鎌倉時代の鎧ではないコスチュームで参加も可能です。歴代武将の真田昌幸や武田信玄に扮した鎧武者がイベントを更に盛り上げます。
毎年女性武者も多く、なぎなたを持っての参加です。鎧の下に来ている着物もとても豪華です。
外国人女性も毎年のように参加し、イベントを楽しみます。
呉服屋さんの前を練り歩く鎧武者は、日本的な風景でとても趣がありますね。
鎧武者たちによる盛大な豆まき
練り歩き終えた鎧武者全員が、ゴール地点である鑁阿寺の本堂に集結します。
足利市長が足利氏一族の供養と足利の繁栄を願う「願文」を読み上げます。その後は、足利市長の「福は内、鬼は外」の掛け声に合わせて鎧武者全員による追儺式(豆まき)です。当イベントで一番盛り上がります。(画像の白い丸は、豆にカメラのフラッシュが反射した光です)
追儺式(豆まき)の後、鑁阿寺の本堂裏側に一堂集結し勝どきを上げます。
「エイ、エイ、オー」の掛け声と共に刀を振り上げる姿は、まるで本物の戦場にいるかのような雰囲気です。勝どきを上げてイベントは終了です。
「足利鎧武者行列」まとめ
本記事では、まるで鎌倉時代にタイムスリップしたかのような節分の夜のイベント「足利鎧武者行列」をご紹介しました。当イベントは一般の方も参加できます。参加に関しては、下記の「立春会公式サイト」に詳細情報が記載されています。ぜひ鎌倉武士に扮して街中を練り歩き、豆まきや勝どきを上げて春を呼ぶイベントを楽しんでください。
「足利鎧武者行列」の情報
立春会公式サイト:立春会/公式ホームページ – 足利鎧行列 立春会 公式ページ! (ashikagayoroigyouretu.jp)
織姫公民館の情報
住所:〒326-0814 栃木県足利市通6丁目3165-1
電話番号:0284-21-6144
【最寄り駅】
JR足利駅 徒歩約15分
東武足利市駅 徒歩約15分
【最寄り駐車場】
足利市観光公式サイト 駐車場情報:観光駐車場情報 | 足利市観光協会 | 学び舎のまち足利 (ashikaga-kankou.jp)
鑁阿寺(ばんなじ)の情報
住所:〒326-0803 栃木県足利市家富町2220
電話番号:0284-41-2627
【最寄り駅】
JR足利駅 徒歩約10分
東武足利市駅 徒歩約15分
【最寄り駐車場】
足利市観光公式サイト 駐車場情報:観光駐車場情報 | 足利市観光協会 | 学び舎のまち足利 (ashikaga-kankou.jp)