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もの・こと  |    2024.08.10

野菜がもっと好きになる!葛飾野菜とお弁当・お惣菜のお店、旬鮮市場楓の魅力に迫る!

実は野菜の生産地としても知られている東京都葛飾区。その葛飾野菜と、それを使ったお弁当・お惣菜を販売しているお店があることをご存じでしょうか?JA東京スマイル 葛飾元気野菜直売所の勧めでそのお店を訪問したところ、地域に根差したおいしいお店であることがわかりました。

地域から愛されているファーマーズマーケット

8台置ける駐車場とスロープを完備。車椅子を利用している方も安心してお買い物を楽しめます

JR小岩駅から徒歩約20分、往来の激しい環状七号線から少し入った場所に「旬鮮市場 楓」はあります。ここでは東京都葛飾区産と千葉県産を中心とした野菜、それらを使用したお惣菜を購入することができます。

取材当日はあいにくの雨。それにもかかわらず、開店前からお客さんが列を作ります。お客さんの1人にお店の魅力を聞くと「お弁当がおいしいです。野菜はエダマメを目当てに来ました。スーパーで売っているものとは味が全然違うんです」と答えてくれました。

お客さん同士でおいしい野菜や新作のお惣菜の評価などを共有しているそうで、ちょっとしたコミュニティのような役割も果たしているようです。

高い人気を誇る葛飾元気中華丼。野菜をたっぷり使用しているのが特徴です

中華丼、麻婆豆腐、エビチリの3種類は2019年のオープン以来の定番商品。それ以外は、その日仕入れた食材からメニューを考えます。お弁当に使うお米は、コシヒカリともちもちした食感のミルキークイーンをブレンドし、ガスで炊いています。冷めてもおいしいとお客さんの間でも評判です。

東京湾豆アジのエスカべッシュ。酸味が効いた夏にぴったりの一品です

お惣菜は、時にお客さんのリクエストに応えることもあるそうです。日によって並ぶお弁当やお惣菜が変わるのも、お客さんの心をつかんで離さない理由の1つです。

野菜を熟知し、魅力を引き出す

こちらのお店の代表であり、料理長を務めるのは宇田川悦夫さん。以前は、料理人として腕を振るっていました。

料理の道に進むきっかけになったのは、幼少期にデパートのレストランで食べた炒飯。その味に衝撃を受け、勉強をせずに料理本を眺めては、台所に立つ日々が続きました。お盆や正月などの席では、宇田川さんが料理を一手に担うまでになったそう。実は、約20年間、生家で農業にも携わっていた元・農家でもあります。

「野菜は一生懸命育てないと応えてくれません。料理よりもよっぽど難しいですね。どれだけ有名な料理人が作っても、素材が悪いとおいしく作れないです。だから素材が一番です」(宇田川さん、以下同)

「農業の才能がない」と笑って答えてくれましたが、野菜を見る目と扱い方はしっかり養われています。

採れたての葛飾野菜。この日は他にオクラ、トマト、ナス、キュウリなどが並びました

「葛飾の野菜を使うのは、おいしいからです。作り手の顔が見えるんですよね。真面目な人が育てたものは、野菜に表れます。性格が見えるから『あの人の野菜だったら、この料理が合いそうだな』と考えながら作っています」

調理をする上で大切にしていることを聞いたところ、「出来合いのものは入れないこと。野菜をたくさん使うこと」と言います。

彩りもきれいなお弁当は日替わりで3種類。雨の日はなんと50円引きに!

「オープン当初は、ズッキーニがなかなか売れませんでした。でも、お弁当やお惣菜にズッキーニを使っているうちに、そのおいしさを知ってもらえ、売れるようになりました」

料理を通じて、おいしい野菜の普及にも努めているんですね!宇田川さんの料理のおかげで野菜がもっと好きになった人も少なくないはずです。

名物・小松菜肉まんを実食!

通販でも購入可能。小松菜の他、シイタケ、ネギ、ひき肉などが入っています

「旬鮮市場 楓」の人気商品の1つに「小松菜肉まん」があります。その名の通り、葛飾区でもたくさん栽培されている小松菜を使用した肉まんです。

開発のきっかけは、葛飾区産業フェア。そこで葛飾野菜を販売していたところ、運営から「何か小松菜を使った料理を提供できれば」という話を聞き、開発を決めました。そこで当時、肉まんの作り方に詳しい友人にレシピを教えてもらい、味や量の調整を繰り返しました。完成までには1年を要したと言います。

その甲斐あってか、イベントに出店すると大反響。取り扱っている「JAスマイル 葛飾元気野菜直売所」でも農家さんの野菜と同等の売り上げがあるそうです。

筆者も実際に食べてみたところ、小松菜の食感がいい!手頃な価格でありながら本格的な中華まんで、おいしいのは言うまでもありません。野菜がたっぷり入っているので、食べても罪悪感が少ないこともおすすめしたいポイントです。

今後はこの小松菜肉まんを積極的にイベントに出店する予定。より気軽に食べられるようになるのがうれしいですね。

野菜と料理から元気をもらえるお店でした

「当店で扱っている野菜やお弁当・お惣菜といったおいしいものを皆さんに食べてもらって、元気になってもらえるとうれしいですね」

そう言って目を細める宇田川さん。ちなみにお店の自慢できるポイントは「スタッフの感じがいいこと。お客さんにも親切で評判がいいんです」だそう。

あくまでも謙虚な姿勢を貫く宇田川さんですが、野菜を見る目と料理の腕は間違いなし!ちょっと訪れづらい場所にありますが、足を運ぶ価値のあるお店です。

関連リンク

旬鮮市場 楓(HP):https://shunsenfu.com/
旬鮮市場 楓(Instagram):@fu_shunsen
JA東京スマイル 葛飾元気野菜直売所: https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=1434

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この記事を書いた人

増田 洋子

東京都在住。インタビューが好きなフリーランスのライターで、紙媒体とWebメディアで執筆中。ネズミを中心とした動物が好きで、ペット関連の記事を書くことも。

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