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もの・こと  |    2023.04.29

「さざなみ街道」広島・瀬戸内で、実はイチオシの海道です!

「さざなみ海道」沿いにある竜王山から眺める、これぞ瀬戸内海の多島美!

広島県と言えば、まずは瀬戸内を思い浮かべる方も多いのではないだろうか。温暖な気候に、美しい海と、そこに浮かぶ島々。そして、その島々を結ぶ「海道(かいどう)」。広島県内には5つの海道があり、自転車好きにとっては、一度はサイクリングしたい聖地だと言われている。その中で最も有名なのが「しまなみ海道」。言わずと知れた広島県尾道市から愛媛県今治市を結ぶ海道で、大小6つの島々を渡るものだ。

しかし、今回ご紹介したいのは「しまなみ海道」ではなく「さざなみ海道」!

実はこの「さざなみ海道」は、広島県在住の筆者がイチオシする海道である。

これは、、、言わずと知れた「しまなみ海道」

静かで穏やかな瀬戸内の海

筆者の出身地は、広島ではなく、九州は博多。幼い頃より、「玄界灘の荒波」を目にして育ってきた。「海って、こんか感じ」と刷り込まれて大人になったため、結婚後、広島県に移り住み、瀬戸内海を見たときはかなりの衝撃を受けた記憶がある。

「いやいや、これって海じゃないですよね」

瀬戸内海を見たことがある方はおおよそ、お分かりだろう。波がないのだ。バッサーっの波音が聞こえないのだ。サササササーっと、砂浜をほんのちょっと揺らす波がそっと押し寄せるだけなのだ。海というよりは湖、もしくは大きな池。しかも、水平線が見えないどころか、それを遮る「島」「島」「島」。

だが、故郷で暮らした年数より、ここ広島に暮らす年数の方がはるかに長くなった今は、「瀬戸内、サイコー!」と、胸を張って言えてしまう。「静かな海、サイコー。多島美、サイコー。」その穏やかな風景に心奪われない日はないほどだ。特に静かな水面に光が差し、キラキラと反射する様は、見惚れてしまうほどに美しい。そして、目に前に浮かぶ島々を見ると、なんとも知れず落ち着くのだ。「あぁ、あの島にも、人の暮らしがあるんだな」そう思うと、ほっとしている自分がいるのだ。瀬戸内の海が、私を瀬戸内のヒトに変えてくれたのかも知れない。今ではそう思える。  

しまなみ海道ではなく「さざなみ海道」なワケ

水面がキラキラと美しい

さざなみ海道は、広島県尾道市から始まり、三原市、竹原市、東広島市、呉市までを結ぶ瀬戸内海沿いの国道185号線のことを指している。つまり、しまなみ海道を含め、そのほかの海道が島々を渡るのに対し、このさざなみ海道だけは島を渡らず、海沿いの道を「海道」と呼んでいる。しかも実を言えば、全長82㎞の内、約半分が海沿いではなく内陸の道路だという、少し中途半端感も漂う海道だったりする。

では、なぜ筆者がイチオシするのか?

それは、「さざなみ海道」の中でも、三原市から竹原市までの約26Kmの海道から眺める海が、ダントツで美しいからだ。その息を呑むほどの美しさは、瀬戸内に長く暮らす筆者が間違いなくナンバーワンだと断言できる。

こんなことを言うと、ファンに怒られてしまいそうだが、しまなみ海道はあまりにも有名なため、寒い冬でもサイクリストが走っていて、少々意外性に欠けるところがある。だが、さざなみ海道は知る人ぞ知る感がいまだに半端ないのだ。というのも、この「さざなみ海道」という名前、そもそも地元の人にもほぼ知られていなかったりする。(なぜ?おそらくPR不足によるものだろう)・・・と、書いている筆者も実はつい先日まで、ここが海道と呼ばれていることすら知らなかったほどだ。

だが、いつも思っていた。「ここが瀬戸内でナンバーワンの海」だと。「あっちの海道よりも、ここから見る海の方がイチオシ」だと。さざなみ海道だと知らなくても、ここから眺める海は、私を含め、地元の人をずっと魅了してきたのだ。

しかもなにがおすすめかって、国道なので、自分の目線とほぼ同じ高さで、海を眺めることができる。海を間近に感じながら、散歩したり、サイクリングしたり、ドライブが楽しめたりするのだ。

ここまで推されたら、瀬戸内海好きの方なら、きっと訪れてみたくなったはず!

瀬戸内といったら「しまなみ海道」でしょ?なんて、これまで思っていた方は「さざなみ海道」にも、ぜひ一度足を運んでほしい。

間違いなくナンバーワン!間違いなくイチオシ!そう感じてもらえるはずだから。

さざなみ海道のおすすめスポット

さざなみ海道で特におすすめする、三原市から竹原市までの約26Km。その中でも足を止めていただきたいスポットをご紹介する。

1、すなみ海浜公園

三原市須波地区の「すなみ海浜公園」。夏だけではなく、暖かい時期になると、ここで水遊びを楽しむ子どもたちや、ただボーッと海を眺める人など、たくさんの海好きが訪れる。地元の飲食店や作家が集まるマルシェも定期的に開催されているスポットだ。レストランや夏限定オープンのプールも併設されている。

2、忠海港(ただのうみこう)

「うさぎの島」として有名な大久野島への船が発着する忠海港。国内はもちろん、海外からの観光客も多く足を運ぶ。うさぎの島ということで、うさぎグッズがずらーっと並ぶギャラリーもある。

3、長浜海水浴場

海道から気軽に砂浜に降りてみたいのであればココ。夏は海水浴客で賑わうが、それ以外の時期は波の音にじっと耳をすますことができる。砂浜も海も最高にキレイ。

「さざなみ海道」は地図中央オレンジのライン。 提供:広島道路公社

※広島県三原市には、新幹線駅である「JR三原駅」や、空の玄関口である「広島空港」もありアクセスも便利

是非、行ってみてください!

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この記事を書いた人

waka

博多出身、広島県在住のインタビュアー兼ライター。同居中の孫2人に翻弄されるグランマライターでもある。2023年2月より「伝える舎」主催。〈伝えたい〉ことを伝わる言葉や文章で表現することをコンセプトに活動中。広告代理店勤務の経験から、広告制作から取材執筆まで幅広くこなす。西アジアのパキスタンに在住経験あり。その間、アジアからヨーロッパまで10カ国以上を旅行。週末限定のチャイ屋も計画中。

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