イチゴ狩り、ブドウ狩り、梨狩り、紅葉狩り。狩っても食べられませんが、季節を肌で感じようと思い立ち、紅葉狩りに出かけることにしました。目的地は滋賀県長浜市の「鶏足寺」と「石道寺」です。
北陸自動車道の木之本インターから車で10分程度の場所にある鶏足寺と石道寺は、テレビや雑誌で紹介されるようになってから超人気紅葉スポットです。
数年前までは、ほとんど人も近寄らないような秘境の地というイメージがありました。しかし、今では外国人観光客も多く訪れる観光名所となっています。
今回は鶏足寺と石道寺の魅力をたっぷりお伝えしたいと思います。
駐車場・入場にはWeb予約が必要
数年前までは駐車場も散策も予約なし(もちろん無料)で入れました。じつは、鶏足寺・石道寺の景観は地元住民が守っている地域。人が多く訪れることで、管理も大変になってきていることが容易に想像できます。
したがって、少し前から清掃などに資金が必要とのことで協力金として一人当たり200円が必要になりました。そして、今年からは紅葉散策協力金として高校生以上は一人当たり500円を支払うことになっています。
しかも、コロナ禍での閉鎖期間を経て、今年は4年振りに入場できることになったのですが……
今年からは「Webからの予約が必要」とのこと。
駐車場の利用料金は無料なので、Web予約のみが必要。協力金に関しては、Webで予約後にカードでの支払いとなっています。
しかし、どうやら現地での支払いも可能なようです。駐車場に関しても、2023年現在は予約していなくても駐車できるスペースがありました。ただし、予約なしの場合は少し遠い駐車場になるようです。
Web上で予約できる駐車場は「石道寺」と「古橋」の2ヶ所があり、おすすめは「石道寺」。筆者は予約が遅かったので「古橋」の方しか予約ができませんでした。
駐車場に車を停めて、さっそく向かいます。駐車場付近には鶏足寺の幟旗があり、その幟旗に沿って歩けば紅葉スポットへと散策できるとのこと。
まずは己高閣(ここうかく)へ
駐車場を出ると、案内の方に「鳥居を目指して歩いてください。ここから20分ほどで鶏足寺に到着します」と言われ、鳥居を目指します。
鳥居をくぐると、早くも燃えるような紅葉が目に飛び込んできます。
この辺りの山は己高山(こだかみやま)と呼ばれ、近くには文化財収蔵庫の己高閣(ここうかく)や宿泊施設の己高庵(ここうあん)があります。己高閣は紅葉の時期だけ予約せずに拝観できるとのこと。
己高閣の手前には、己高山・鶏足寺の鳥瞰図がありました。目指すは鶏足寺。人の流れがあるので、道に迷うことはありません。
鶏足寺(旧飯福寺)
係の人に聞いていたとおり、約20分で鶏足寺(旧飯福寺)に到着。メインの通りは景観保護のために立ち入り禁止となっています。
2023年は天候が不安定だったこともあり、見ごろの時期が読めませんでした。数年前に訪れたときには、落ちた紅葉の葉がもっと赤い絨毯のようになっていたこともあり、今年は「少し遅かった」という印象(11月23日)です。
そのまま鶏足寺へ赴き、つづいて石道寺へと向かいます。鶏足寺と石道寺はお隣さんなので、すぐそこです。
石道寺
鶏足寺と石道寺の間には茶畑があります。ここは「こだかみ茶」の茶畑で、羽柴秀吉の「三献の茶」の逸話として伝えられています。
茶畑を超えると、もうそこは石道寺です。
鶏足寺側の紅葉は少し前に多くの葉が落ちてしまい、見ごろを過ぎていましたが、石道寺側の紅葉はちょうど見ごろでした。ただし、石道寺側には紅葉の木が少ないので、見ごたえがあるかと問われると、やや疑問かもしれません。
花より団子
数年前には露店もほとんどなかったのですが、今年は地元の方々が精力的に出店をされていた印象です。善哉やコーヒー、焼き菓子、地元の野菜、漬物なども販売されていました。
販売価格も良心的です。花より団子ということで、五平餅(200円)を購入。美味しくいただきました。
紅葉狩りとは?
しかし、どうして「紅葉狩り」というのでしょうか。多くの人は紅葉を見るだけで、狩ることはありません。そんな中、筆者は2枚だけ狩って帰ることにしました。
平安時代の貴族たちは山へと足を運び、紅葉の木を折って手に取り鑑賞していたそうです。本当に狩っていたことになります。ただし、古語辞典によると「狩り」は「求めてとったり、鑑賞したりすること」とのこと。わざわざ採取する必要はなかったのかもしれません。
鶏足寺・石道寺の基本情報
鶏足寺・石道寺の基本情報は下記のとおりです。
- 公式サイト:長浜・米原を楽しむ観光情報サイト
- 営業時間:8:30~16:00
- 駐車場:無料(要予約)
- 入場料:協力金として500円(中学生以下は無料)
- アクセス:北陸自動車道木之本ICより10分
マップ
さいごに
鶏足寺・石道寺付近は自然豊かな地域であり、天然記念物のオオサンショウウオの生息地としても知られています。運が良ければオオサンショウウオにも出会えるかもしれません。
また、近くには賤ケ岳古戦場もあります。時間に余裕がありましたら、こちらも散策してみてはいかがでしょうか。賤ケ岳古戦場はリフトが完備されているため、体力に自信のない方でも安心です。詳しくは下記の記事をご覧ください。