播磨国風土記に記された神話の時代の神名を元に地名がついた、兵庫県姫路市の英賀保(あがほ)。
英賀彦神・英賀姫神が、神代の頃から同地を開拓創始したとされており、この2神を祀る『英賀神社』は、創業・経営などにご利益のある神社として、多くの経営者が参拝します。
今回は、同神社への信仰が厚いアサカ運輸株式会社社長・松本彩稔氏に、英賀神社にまつわるエピソードを語っていただきました。
松本彩稔氏のプロフィール
松本 彩稔(まつもと さとし)
アサカ運輸株式会社 代表取締役社長
日創研姫路経営研究会 会長
ユニック車に特化した、重量物・荷役・長距離輸送を行うアサカ運輸株式会社を1993年7月に創業。開業直後に債務超過に陥るものの、英賀神社への奉仕をきっかけに事業が好転。以降、約30年の間、同神社の氏子として英賀保のための活動に取り組む。
アサカ運輸株式会社の創業と英賀神社での奉仕活動
―― 松本社長が起業された時期を教えてください。
27歳(1993年)の時に起業しました。創業する少し前に規制緩和が行われたのですが、それを見て「いけそうだな」と思い、勢いで起業してしまいました。
―― 現在は順調そうですが、起業してから事業での苦労はなかったのですか?
ありましたよ。起業してすぐに運転資金が無くなり債務超過に陥りました。「良い家を買ったな」程度の考えで4,300万円を借金して起業したのですが、運送会社での勤務経験もなかったこともあり、初めは全くうまくいかなかったんです。
―― 事業が好転したきっかけや要因は何だったとお考えですか?
きっかけは、英賀神社での奉仕活動です。実は、創業直後に英賀神社に砂をかけるようなことをしてしまったのですが、そこから良くないことが起き出しました。なので、神社にお詫びして「一生ご奉仕します」という思いでマイほうきを買い、約3年間毎日神社の境内を掃除し続けました。
そうこうしていると、徐々に仕事が忙しくなっていきました。御祭神(創業・経営の神様)が見守ってくれていたのか、少しずつ仕事をいただけるようになったんです。小さな仕事でも「ノー」を言わずにコツコツ積み上げていった結果、幅広く運ぶ運送業者だったものが、ユニック特化の運送業者にも転換できまして。
―― 今はもう英賀神社ご奉仕はされていないのですか?
掃除はもうやっていませんが、英賀神社を支える弥栄会を作ったり、連合青年団を立ち上げたり、恵美須祭の会長、厄除祭の会長を務めたりと、氏子として出来ることは率先して引き受けるようにしています。
――そこまで熱心に取り組める理由は?
これは仕事も同じですが、人の役に立つことをしたいんです。「この街に住んでよかった」とみんなに思ってもらえるようなことをしたい。
街に貢献できなければ、仕事で人の役に立つなんてことは到底できないでしょうし、まずは英賀神社の氏子として、英賀保の住民として、街のためになることに熱心に取り組んでいます。
神様は依怙贔屓をする?会社経営と地域の活性化の関係性
―― 松本社長の他にも、英賀神社の氏子で事業が上手くいっている方はいらっしゃいますか?
多くいますよ。たつの市にも事務所を構える有限会社南組さんだとか。南組さんは、事業承継をしてから事業がかなり大きくなっているのですが、代表(南芳由喜さん)は英賀神社の氏子さんで、英賀神社や英賀保のための活動にも熱心に取り組まれています。
あとは氏子でなくても、起業される方や経営者さんで、英賀神社を参拝される方、ご祈祷される方も多いですよ。私も知り合いの経営者に紹介することもよくあります。
―― 他の経営者にも英賀神社を勧める理由は?
私は英賀神社をきっかけに事業が好転したので、どこの神社でも、神様って依怙贔屓をするのではと思っています。特に英賀神社は「創業・経営の神様を祀る神社」なので、私も知り合いの起業家や経営者に英賀神社を勧めることが多いです。宮司の木村さんも懐の深い方ですしね。
もし重田さん(筆者)も創業されるのであれば、ぜひ英賀神社に参拝してみてください。
以上、アサカ運輸株式会社・松本彩稔氏のインタビューでした。
英賀神社の詳細情報
名称 | 英賀神社(あがじんじゃ) |
住所 | 〒672-8080 兵庫県姫路市飾磨区英賀宮町2丁目70 |
電話 | 079-239-6921 |
HP | https://www.agajinja.jp/ |