今日は何キロ走る、というより、
「今日は少し走れたな」と思えれば十分。
そんな気分転換や健康のための「ちょうどいい走り」にぴったりなのが、流山市から松戸市へと流れる「坂川(さかがわ)」沿いの遊歩道です。
■坂川ってどんな川?
江戸川に合流する一級河川、坂川。
かつては農業用水や排水路としての役割が強かった川ですが、現在は整備が進み、市民に親しまれる「水辺の散歩道」となっています。
このコースの魅力は、主に3つ。
①フラットな道
高低差がほとんどなく、初心者でも一定のペースを保ちやすい。
②「水辺」の清涼感
川面をなでる風が心地よく、朝夕の光の反射もリフレッシュになります。
③江戸川への拡張性
流山市内を走る坂川をそのまま進むと、江戸川の広大な土手コースに合流できます。短距離なら坂川沿い、長距離なら江戸川土手へと、気分次第で距離を伸ばせます。
▶ 流山ランニングコース(Google My Maps)
■スタート:野々下水辺公園
起点は、北千葉導水路の放流口がある野々下(ののした)水辺公園。
公園内には人工のせせらぎがあり、夏場は子供たちの水遊び場にもなります。

大きな広場があるため、ウォーミングアップにも最適。ベンチも多く、無料の駐車スペースもあるので、この公園を起点に走ることもできます。

公園を出て遊歩道に入ると、すぐに車の往来を気にせず走れる区間になります。 雑音から離れ、走り始めのリズムをすんなり作れるのが嬉しいポイントです。

坂川沿いを走っていても、劇的に景色が変わるわけではありません。
でも、その分「速さ」を意識しすぎず、一定のリズムを刻むことに集中できます。
今日は少し息が上がるなと思ったらペースを落とす。余裕があれば、ほんの少しだけテンポを上げる。
景色が大きく変わらないからこそ、自分自身の体の声に意識を向けられる時間です。
■富士見橋を目印に
しばらく走ると、見晴らしの良い「富士見橋」が見えてきます。

その名の通り、空気が澄んだ晴れた日には富士山を望めることも。
「今日は見えるかな?」と小さな期待を込めて走るのも、このコースの楽しみです。
富士見橋を過ぎると、護岸はコンクリートから緩やかな自然土手へと表情を変えていきます。周囲には畑や農家が点在し、どこか懐かしい風景が広がります。

このあたりを走っていると、坂川の流れがまっすぐではなく、どこか入り組んでいるように感じることがあります。
坂川は途中で合流や分流を繰り返すため「坂川河川網」と呼ばれるほど複雑な流れを持っています。直線的に整えられた道ではなく、地形を活かした自然な曲線に沿って走れるのも、このコースならではの面白さです。

道沿いに目を向けると、この地域ならではのネギ畑が広がっています。
流山・柏・松戸の一帯は全国的にも知られるネギの産地。たとえば、ここからほど近い「本土寺(あじさい寺)」周辺では、江戸時代からの技術を受け継ぐ「あじさいねぎ」が有名です。

途中にはベンチや原っぱもあるので立ち止まって息を整えると、いつもより空が広く感じられる瞬間があります。この開放感も、土手沿いならではです。
歩く人、走る人、犬の散歩をする人、立ち話をしている人。
それぞれが、それぞれの時間を過ごしています

■まとめ|健康ランに「ちょうどいい」理由
- 信号が少なく、走りのリズムが止まらない
- 車を気にせず、自分のペースを守れる
- 橋や畑がちょうどいい目印になり、距離を区切りやすい
- 街の歴史や風景を肌で感じられる
「頑張りすぎたくはないけれど、少しだけ体を動かしたい」
そんな日に坂川沿いを選ぶ理由は、走りやすさと一緒に、この街の穏やかな時間を受け取れるところにあるのかもしれません。



