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アート  |    2023.06.07

四季の移ろいの中でアートに触れる「DIC川村記念美術館」

千葉県・佐倉市ってどんなところ?

千葉県の北部に位置する佐倉市をご存知でしょうか。かつて佐倉城があった佐倉市は、城下町の街並みが日本遺産に登録されており、江戸時代の人々の暮らしを楽しむことができる「武家屋敷」や日本の歴史・文化を研究している「国立歴史民俗博物館」が有名です。

DIC川村記念美術館って?

そんな佐倉市ですが、私が今回おすすめするのは「DIC川村記念美術館」という約3万坪もの庭園とまるでヨーロッパを思わせる建築、20世紀美術に主眼を置いた多彩なコレクションを誇る美術館です。DIC川村記念美術館は、大日本インキ株式会社(DICの旧社名)創業家の2代目社長である川村勝巳が設立者であり、1990年、「作品」「建築」「自然」の三要素が調和した美術館として、千葉県佐倉市の総合研究所敷地内にオープンしました。

DIC川村記念美術館へは、東京駅から美術館まで60分で直行できる高速バス往復便が運行しており、京成上野駅や成田空港駅、JR佐倉駅および京成佐倉駅からも無料送迎バスが運行しているので、ちょっとした休日のお出かけにぴったりです。

まるでヨーロッパのお城のような外観

DIC川村記念美術館といえば、大きな池と美術館の特徴的なデザインが印象的。美術館敷地内の広大な庭園と白鳥がゆっくりと泳ぐ広い池は美しく、まるで海外へ小旅行に来たような気分を味わうことができます。

美術館は外から見ると、2つの塔が連なっているようなお城のようなデザイン。美術館の設計を託されたのは、日本を代表するモダニズムの建築家、海老原一郎さんです。四季の美しさを味わうことのできる緑豊かな庭園と池、そして美しい建築の調和を全身で味わうことができます。

窓から美しい景色を眺めながらレストランで昼食を

DIC川村記念美術館でまずおすすめしたいのが、レストラン ベルヴェデーレ。店名は、イタリア語で「美しい眺め」という意味で、その名の通りガラス張りの窓からは美しい周囲の景色を眺めることができますよ。美術館の展示に合わせた特別メニューも用意されており、展示を見る前や見た後にゆっくり過ごすにはぴったりです。千葉県産の食材をふんだんに使用したイタリア料理は、絶品でした。

  • レストラン ベルヴェデーレ
  • 営業時間:10:00~17:00(L.O 16:30)
  • 電話:043-498-0848
  • ※入館チケットなしでご利用になれます

自然の中でアートに触れてみる

DIC川村記念美術館の大きな特徴の一つが、北総台地の自然と調和した庭園です。約3万坪もの広大な敷地内には数多くの樹木や草花が。美術館の敷地内で鳥のさえずりに耳を澄ましながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができるなんて、素敵ですよね。

敷地内には野外彫刻が展示されており、庭園内を散策しながら自然の中に佇むアートの美しさを全身で感じることができます。

テラスや芝生の広場は飲食可能なので、天気の良い日には外でお昼を、なんていうのも良いですよね。

  • DIC川村記念美術館 庭園
  • 開園時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
  • 休園日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
  • 入園料:無料

多彩なコレクションとロスコ・ルーム

DIC川村記念美術館では、17世紀のレンブラントによる肖像画、モネやルノワールら印象派の絵画から、ピカソ、シャガールなどの西洋近代美術、20世紀後半のアメリカ美術まで多彩なコレクションを楽しむことができます。

展示室は非常に広く、大きさや意匠の異なる11の展示室があり、それぞれ作品に合わせた多様な設計を行っています。また、「ロスコ・ルーム」と呼ばれる世界に4か所しかないマーク・ロスコの作品だけで構成される展示室や17世紀オランダの巨匠レンブラントによる肖像画が1点だけ掛けられている部屋など、作品ごとにそれぞれの魅力を最大限に引き出す工夫がなされています。

特におすすめしたいのが「木漏れ日の部屋」と呼ばれている2階のはじめに位置する展示室。ここでは、美術館の展示室としては非常に珍しく、2つの大きな窓から外の美しい緑を眺めることができるんです。外の光や空気を感じながら、作品の世界に浸ってみるのはいかがでしょうか。

四季の移ろいの中でアートを感じてみませんか

DIC川村記念美術館では、広大な庭園で四季の移ろいを間近に感じながら、アートにゆっくりと触れることができます。ぜひ、自分だけの季節ごとの楽しみ方を見つけてみてくださいね。

美術館の情報
  • DIC川村記念美術館
  • 〒285-8505 千葉県佐倉市坂戸631
  • 電話:050-5541-8600(ハローダイヤル)
  • 開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日に休館)、年末年始、展示替え、メンテナンス期間
  • https://kawamura-museum.dic.co.jp/

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この記事を書いた人

tumugi

エッセイとアート記事を書く人

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