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アート  |    2024.09.21

「すしのまちとやま」✖️「ガラスの街とやま」 SNSで話題のガラスのお寿司がかわいすぎる

富山はお寿司がおいしいことで知られていますが、実はガラスアートが盛んな「ガラスの街」としても世界有数の都市なんです。
そんな富山の「お寿司」と「ガラス」がコラボしたら?
富山ガラス工房で「ガラスのお寿司制作体験」が始まり、その愛らしさがSNSで話題になっています。
その制作体験の様子をリポートします。

ガラス工房でお寿司を作ろう

ガラスのお寿司作りが体験できるのは、富山市の呉羽丘陵の麓にある「グラス・アート・ヒルズ富山」内の富山ガラス工房です。

富山ガラス工房 第2工房

ガラス作家の活動拠点である富山ガラス工房の中で、第2工房は体験専門の施設となっています。

体験初日の9月6日の時点で、すでに期間中の土日は予約枠がすべて埋まるほどの人気ぶり。
次々に県内外の予約客が訪れていました。
(※予約状況は富山ガラス工房のHPからご確認ください
https://toyama-garasukobo.jp/experience/entry/1880-pc.html

今回制作できるお寿司のネタは全10種類。お好きなネタを選ぶことができます。

  • たまご
  • えび
  • たこ
  • サーモン
  • ぶり
  • いくら
  • うに
  • まぐろ
  • 白えび
  • 白エビ(海苔なしver.) 
ガラスのお寿司の完成品サンプル。ガラスなのにぷりぷりしておいしそうに見えますね

お寿司制作の様子をリポート

ひとりひとりに工房スタッフのガラス作家がレクチャーしてくれるため、初心者でも安心です。
(※対象:小学生以上。中学生以下は保護者同伴)
今回は、石川県から訪れた体験者おふたりのご協力を得て、制作の様子を撮影させていただきました。

体験者(左)と富山ガラス工房普及推進部の田中沙弥佳さん(右)

ネタ部分の作り方

ネタによって色も形も違うので、作り方もさまざま。バリエーションが楽しめます。
まずは溶解炉からガラスを巻き取り、色ガラスの粉をつけてネタ部分を作っていきます。

レクチャーを受ける体験者(手前)

たとえば「えび」は、ナイフで痕をつけて、ちょっとデフォルメした姿に。

それではもうひとつ。このネタは何だかわかりますか?
縁に赤いガラスを巻いて、さらに小さな赤い突起を接着すると……もうおわかりですね?

正解は「たこ」でした。赤い突起はたこの吸盤だったんです。

シャリ部分の作り方

重曹水につけてガラスを白く泡立たせたあと、米粒に見立てた細かいガラスをまとわせて形を整えます。

こうしてできたネタとシャリを合体させれば、ガラスのお寿司の完成です。
熱く溶けたガラスを手早く扱うため、スピード感のある制作体験でした。

「たこ」のお寿司をチェックする様子

参加者のおふたりは
「SNSで見て、可愛かったので作りたくなって予約しました。富山ガラス工房での体験は二度目ですが、とても楽しかった」
「微妙な力加減が難しかった。出来上がりが楽しみ」
などと話していました。


このあと熱をさましてから研磨するため、作品の受け取りは1週間後ですが、完成品はこんなイメージ。

ガラスならではの涼しげな透明感や艶にうっとり。
体験中は溶解炉の熱気で汗が滲むほどですが、自分だけの作品ができるのは嬉しいですね。

「すしのまち」✖️「ガラスの街」=とやま

この「お寿司制作体験」はどのようにして生まれたのでしょうか。富山ガラス工房普及推進部の田中沙弥佳さんにお話を伺いました。

「富山湾は天然のいけすと呼ばれ、魚がおいしいですよね。『すしのまちとやま』として富山市もPRをしていますが、ガラスでもお寿司を盛り上げたいと、このような企画が生まれました。
それと同時に『ガラスの街とやま』であることも知っていただけたら……」
富山ガラス工房・田中沙弥佳さん

ガラスアートに手厚い富山

富山のガラス産業は、300年以上の歴史を誇る薬売りに端を発します。明治から大正にかけてはガラスの薬びんの製造がさかんで、戦前はガラス工場が10社以上あったのだそうです。

現在、富山市にはガラスアートを支える3つの施設があります。

  • 「富山市ガラス美術館」:国内外の現代ガラス芸術作品の魅力を発信
  • 「富山ガラス造形研究所」:全国で唯一のガラス専門教育機関
  • 「富山ガラス工房」:ガラス作家の拠点であり、一般の方が創作を体験できる

「教育機関があることや、工房を安くレンタルできるなど市の手厚いサポートもあって、富山市には県内外からガラス作家が集まってきています。また、海外作家によるデモンストレーションやワークショップも開かれるため、世界を身近に感じられるんです。こんな環境は他にはなかなかありません。そんな魅力がある街だということは、もっと知られてもいいんじゃないかな」(富山ガラス工房・田中沙弥佳さん)

ポップな見た目で注目を集めているガラスのお寿司は、富山の食文化やアートへの招待状のように思えました。
一度体験したら全種類作ってみたくなること間違いなし!
お気に入りのネタで、あなただけのガラスのお寿司を作ってみてはいかがでしょうか。

富山ガラス工房 特別体験「お寿司制作体験」(要予約)
期間:2024年9月6日〜10月31日(午前9:00~12:00、午後13:00~16:00)

*人気のため、11月30日まで期間が延長されました!

Information

富山ガラス工房
住所:富山県富山市西金屋85
TEL:076-436-3322
公式サイト https://toyama-garasukobo.jp/

参考:
・富山市:ガラスの街とやまの歴史と関連施設https://www.city.toyama.lg.jp/bunka/bunka/1010544/1003019.html 
・富山県観光公式サイトとやま観光ナビ ガラスのまち・とやま

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この記事を書いた人

いよはち

富山県出身・在住の取材ライターです。以前の職は、記者/秘書/司書の三段活用。富山の魅力を余すところなくお伝えします。 ペンネームは私の身長に由来します。恐らく富山で一番小さいライター。 その場にいなければわからないこと、知り得ないことをお伝えする記事を書きます!

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