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もの・こと  |    2025.05.09

「歴史を変える」決意で挑む。埼玉制覇への道|本庄第一高等学校サッカー部

埼玉県1位を目標に掲げ、新たな歴史を刻もうと挑戦する本庄第一高等学校サッカー部。その中心には、選手から厚い信頼を寄せられる清水監督がいる。清水監督の熱い想いに共感し、入部したのは1年生と2年生だ。しかし、3年生は在学中に1位を目指すようになったという。今回はキャプテンの高橋、副キャプテンの福本、1年生キャプテンの柴﨑に、それぞれの立場からチームの素顔に迫った。

ー「歴史を変える」と決意したきっかけは?

清水監督:私が高校生の頃、本庄第一高校は県内でベスト4に入ったり準優勝したりするチームでした。でも今は結果が出ず、低迷している。それが悔しくて、最初は「取り戻す」という思いでしたが、取り戻すのではなく超えていきたい。最初から1番を目指そうと考えるようになりました。地に足をつけて1歩ずつ前に進み、新しい歴史を自分たちで作っていこうという気持ちで挑んでいます。

ー「埼玉県で1位になる」と聞いた時、率直にどう感じましたか?

高橋(キャプテン):正直、最初は不安が大きかったです。自分たちの代は15人と少なくて、これまで必死にやってきたんですが、1・2期生の力になれるのかという気持ちもありました。でも今は「自分がこのチームの代表なんだ」という気持ちで、埼玉を獲る覚悟でやっています。

ーチームをまとめるためにどんなことを意識していますか?

高橋:今は部員が114人もいるので、ちょっとしたことでチームが崩れることもあるんです。だからこそ、声かけや注意をして、チームが一つにまとまるように意識しています。たとえば、練習の合間に喋ったり、動きが遅くなったりしてルーズになりそうな時は、すぐに声をかけるようにしています。朝練も積極的に声をかけて一緒にやったり、放課後の筋トレや自主練も、自分から動くようにしています。

ー副キャプテンは「歴史を変える」ことが入学のきっかけだと聞きました

福本(副キャプテン):みんな「歴史を変えたい」という想いでこの学校に来ていて、自分もその一人です。他校も考えていたんですが、清水さんからの熱い言葉で選びました。自分としては全国に行きたい気持ちですが、まずは今年の目標「埼玉県ベスト8」に向けて、自分たちが先輩・後輩の両方を引っ張れるように頑張りたいです。

ー2年生として、後輩と先輩をつなぐ立場で難しさを感じることはありますか?

福本:今のところ、特に大きな悩みはないですね。チーム全体が意見を言い合える雰囲気なんです。普段から自然に話す時間があって、練習中も先輩後輩関係なく意見を出し合い、コミュニケーションをとっています。

ー本庄第一を選んだ決め手は何でしたか?

柴﨑(1年生):他高からも声をかけてもらってたんですけど、清水さんがクラブに何度も来てくれて、熱い想いを伝えてくれたのがすごく大きかったです。「清水さんと一緒にやりたい」って思ったし、「歴史を変える」という目標にも共感して、この学校を選びました。強いチームを倒したいっていう気持ちも強くなりました。

ー清水監督の言葉で印象に残っていることはありますか?

柴﨑:「周りから弱いチームだと言われても気にしなくていい。3年後に勝ち上がって見返せばいいんだ」と言ってくれたことです。「他のことは気にせず、歴史を変えることだけを目標にして頑張ろう」という考えにすごく共感して、自分も頑張ろうって思いました。

ー歴史を変えるために最も重要なことは何だと思いますか?

清水監督:”本気でその想いを持ち続けること”ですね。本気で思い続けていれば、勝手にトレーニングするし、食事にも気をつかうようになります。2、3日その気持ちを持続する人はたくさんいますが、これを3年間ずっと思い続けるのは簡単なことではありません。高校生なので紆余曲折あるとは思いますが、自分を信じ努力し続けることが重要だと思っています。

ー伝えたいメッセージはありますか?

清水監督:選手たちが本気で取り組む環境を作ること、導くことが私の役目だと思っています。失敗を恐れず挑戦し、ここでの経験をこの先の人生にも繋げてほしい。本気を知って卒業してほしい。選手たちには「口だけになるな。本気でやれ、夢なんだから」と伝え続けています。自分たちの夢だからこそ、情熱や覚悟を持って挑んでくれたらと思っています。そして、選手たちの本気に、大人も本気で向き合う。選手、スタッフが一丸となって、これからも頑張っていきます。

撮影/須田礼子

執筆/下田真理子

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この記事を書いた人

下田 真理子

埼玉県出身、群馬県在住の好奇心強めライター。国内美容メーカーに勤務後、2021年よりWebメディアを中心に活動中。 群馬県民ならではの視点で、隠れたヒト・モノ・スポットをお届けします。

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