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フード  |    2023.12.11

海の街の隠れ家的カフェ!長崎県長崎市脇岬町にある「きまま焙煎所」

長崎市南部にある海に囲まれた街、長崎市脇岬。

天草灘に接したこの静かな町には、漁港を眺めながらゆったりと時間を過ごすことができる、隠れ家的カフェがあります。

訪れた人をほっこりした気持ちにさせる、和やかな雰囲気のご夫婦が営む「きまま焙煎所」は、ご夫婦のイメージをそのまま形にした癒しの空間でした。

おそらく長崎市内で最も南にあるカフェ「きまま焙煎所」の魅力をご紹介していきます!

長崎市最南端のカフェ「きまま焙煎所」とは?

きまま焙煎所は長崎市中心部から南に車で一時間、長崎半島最西南端の野母崎地区にあります。

野母崎地区は長崎市内のドライブコースとなっており、軍艦島や恐竜博物館、ピザや海鮮が食べられる店舗が並ぶ、近年人気のお出かけスポットです。

きまま焙煎所は野母崎地区の南、樺島大橋の手前にある脇岬港にひっそりとあります。

海を眺められる特等席のカウンター

この日はコーヒーとシフォンケーキをいただきました。

ほどよい甘さでふわっふわのシフォンケーキに、深煎りのコーヒーがよく合います。

ふわふわシフォンケーキにセンスを感じるお皿

コーヒーをいただきながら目の前の海をぼーっと眺めていたら、気づくと一時間経過していました。途中、魚が水面を跳ねている瞬間を見れたのもなんだか嬉しい。

アコースティックギターの音色が流れる店内でのんびり海を眺めていると、忙しく余裕のない日々を忘れ、ごちゃごちゃした頭の中や悩みも「どうになかなるさ」と思えてきます。

店主の思いがこもったコーヒー

きまま焙煎所では、店主の菅原さんが海外等の農園で仕入れた珈琲豆を自家焙煎しています。

珈琲が好きなのに珈琲豆に疎い私に、素人でも分かる言葉で丁寧に豆について教えてくださいました。

カフェで使用する珈琲豆を仕入れる場合、一般的には商社から仕入れるルートが基本となります。

商社から仕入れる場合、生産された豆が地域単位で集まるケースが多く、個々の農園単位で仕入れることができる商社は少ないようです。

菅原さんが仕入れている珈琲豆は、地域単位ではなく農園単位で仕入れている商社を選んでいるので、どの農園の、どんな人が、どのような思いで作っているのか分かった上で選んでいます。

選んでいる豆はほぼ無農薬栽培や有機栽培のもの。

昨年はインドネシアに赴き、実際の農園を見てこられたそうです。生産者や家族、その地域に配慮して持続可能な生産をしている団体を調べて選ばれています。農園からどのようなルートで運んでいるかも重視しています。

「生産者の思いを含めた豆の詳しい情報をお客様にもっと紹介したいけど、紹介文を作成する頃には豆が売り切れてるんですよ」

そう笑顔で話してくれました。こういったお話を聞くと生産者の思いとそれを選んで焙煎した菅原さんの思いを感じながら、一味違う角度で味を楽しめますね。とても勉強になるお話でした。

そこにある物を利用して作った居心地の良い空間

きまま焙煎所は、元々空き家だった民家をご夫婦自らリノベーションされています。

テラスに設置されているテーブル。どこかで見たことがあるなと尋ねたところ、なんと、電線などを巻くのに使うケーブルドラムでした。

カフェ内のセンターで存在感を表しているこの柱は、リノベーションの際に構造上必要となり、海辺から拾ってきた流木だそうです。斬新ですよね。

亜熱帯植物園をイメージした躍動感のあるアート

壁には奥様が描かれた植物のアートが、落ち着いた空間のアクセントになっています。

この絵のモチーフは野母崎地区に以前あった「長崎県亜熱帯植物園」をイメージして描かれたそうです。

新しい物で全て揃えず、そこにある物を集めて活用された空間。居心地の良さを感じる理由として納得です。

地域に溶け込むお店

駐車場にはひまわりのアートがお出迎え。ステキです。

菅原さんは秋田出身で、以前は東京で生活をされていました。東日本大震災を機に地方への移住を考え、知人の誘いもあって長崎へ。

野母崎地区の地域おこし協力隊として採用され、その後は脇岬海水浴場内でコミュニティカフェを始めます。2019年には現在の脇岬港の前にお店を移転されました。

私が来店したとき、店内には先に二組のお客さんがいましたが、二組ともご夫婦と仲良く話されていて常連さんのようでした。

また、その後も近所の方が珈琲豆を買いにきたり、また別の近所の方が自作の塩をもってふらりと来店されたり。その方たちを名前で呼び、たわいない会話を楽しむ菅原さんご夫婦。

このお店とご夫婦が地域に溶け込んでいるのが自然と伝わります。

お店の空間、コーヒーとシフォンケーキの味、集まる人たち、全てが温かみのあるご夫婦の人柄にマッチしていて、一見さんの私でも居心地良くほっこりした時間を過ごせました。

忙しい毎日に疲れているあなたも、きまま焙煎所で海を見ながらのんびり丁寧な時間を過ごしてみませんか。

閉店間近の夕日が沈みかける時間帯は特にオススメですよ。

お店の情報

きまま焙煎所
住所:長崎県長崎市脇岬町3630-1
営業時間:
 <喫茶> 13時(日・祝は12時)〜夕暮れ時
 <BAR> 19時〜22時(予約制)
定休日:水曜日(祝日の場合は翌木曜)、土曜日
TELL:050-5361-5268
Mail:info@kimama-tombolo.com


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この記事を書いた人

しい

長崎県に住む2児のママライター。食べること大好き、楽しむこと大好き! 住めば住むほどそのどちらも満たしてくれる、長崎含む九州のローカルな魅力を沢山紹介していきます。

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