私が初めて東京から長野県下伊那郡大鹿村に行ったのは、4月のことだった。山深い大鹿村で一番感じたのは、木々の美しさだった。
天気がいい日には南アルプスが見えるこの村の情報を発信していきたい。
そもそも大鹿村ってどこ?
図:旅行のとも、ZenTechより
4~5月の大鹿村はまだ寒い
冬のカーディガンを着用していた筆者
標高1,000メートルほどにある大鹿村は4~5月はまだ寒い。知人はちゃんちゃんこを着ていたし、私は冬用のカーディガンを羽織っていた。その上に、薪ストーブを焚いていた。東京から行った私は、予想外の寒さに「山をなめるな!」という洗礼を受けた気がした。知人によると、春・秋は短く、冬は長いという。そして朝晩の寒暖差も激しい。なので、大鹿村に行くなら、1枚羽織るものは持参したほうがいいだろう。
4~5月は山菜が採り放題
4~5月の大鹿村や周辺の山々は山菜の宝庫だった。他にもこごみやタラの芽、マイナーなものではイタドリなどなど採り放題だ。
イタドリ 肝臓の働きを助けてデトックス効果がある。利尿作用も
春はメインの肉や魚を用意しておけば、山菜を副菜にして、一食が完成する。
地元のおじいさんとわらび採りに
私は知人宅に滞在したのだけど、移住8年目の知人と地元のおじいさんと山に行った。東京から来た私を珍しがってくれたおじいさんの案内で、山菜採りをした。
そこにはわらびの群生場所があった。
摘みなれていない私とおじいさんでは速さが違う。そして、30分後……
「これもあげる!」と言われてもらったのがわらびの束!
わらびが山ほど採れた!まるで花束
さっそくあく抜き
わらびに限らず、山菜はどれも灰汁(あく)がある。そのままで食べられるものもあるけれど、多くは灰汁抜きが必要だ。
わらびのあく抜きは重曹を溶かした水に1日ほどつけておく。人によっては、表面をまな板にこすりつけて、さらに重曹につけるというやり方をする。だけど、山菜の灰汁は旨味の源、風味でもあるので、灰汁を取り過ぎると風味までなくなってしまう。だから、私は重曹水に漬けて1日放置する知人スタイルが好みだ。山菜の適度なほろ苦さやえぐみが食欲をそそる。
山菜の食べ方の定番は甘酢あえや天ぷら、お浸しだけど
滞在、数日を過ぎていた私と知人はもう山菜のおひたしにも、天ぷらにも飽きていた。そこで思いついたのが、ナムルだ。
ナムルというと、作るのが難しいんじゃない?と思う人もいるだろう。だけど実は簡単で、私はよく作る。塩もみして、ゴマ油を入れて、他の野菜もお好みで入れる。それだけで完成。地元のお酒によく合うおつまみが一品完成した。
わらびと人参ともやしのナムル
他の山菜でもナムルを作ってみたけど、色んな山菜が合ったので、いつもの食べ方に飽きたという方はぜひ試してみて欲しい。
4月の大鹿村はまだ寒く、薪ストーブをつけながら、おいしい地酒とともに山菜を堪能した4月の滞在だった。