「ギャラリーカフェ赤いそら豆」は、奈良県大和郡山市に位置する古民家カフェ。近鉄二階堂駅から徒歩約3分、閑静な住宅街の憩いの場として、地元の住民に愛されている。
店内はギャラリースペースとカフェスペースが併設されており、ゆったりとくつろげる空間が広がっている。今回は、店主である上村さんに話を伺った。
父の想いを引き継ぎ、古民家カフェの店主に
古民家を改装したのですか?と聞くと、「もともとは生家で、約20年前に父が改修しました。早期退職した父がこの店を営んでいたんです」と上村さん。そして「父が体調不良のため、2019年3月にいったんお店を閉めました。でも、空き家にしておくのもなと。自分が継いで、2023年9月にリニューアルオープンしました」と話してくれた。
上村さんはもともと飲食店で接客の仕事をしていたが、料理の技術を磨き、現在は前職の飲食店で総務業務や業者対応をしながら、「ギャラリーカフェ赤いそら豆」を営んでいる。
こだわりの国産素材で「旬」を振る舞う
当初、「昔ながらの古い民家を次の世代に引き継ぎ、伝統野菜である赤いそら豆とともに残したい。日本を象徴する赤とそら豆のツルのように、天高くのびやかに、皆さまと(成長を)楽しみたい」とのコンセプトを立てていた、上村さんのお父さん。
上村さんは「赤いそら豆は、奈良の伝統野菜ではないと思うんですが、料理に使う野菜は、地元の直売所で仕入れた旬のものを使っています」と話す。素材は国産にこだわり、今回注文したレモンスカッシュも、農薬やワックスを考慮し、広島県産のレモンを使用していると教えてくれた。
デザートは週替わりで、今回はイチジクソースを使用したパウンドケーキをいただいた。イチジクソースは、さっぱりとした甘酸っぱい味わい。しっとりなめらかでいて、重量感のあるパウンドケーキからは時折プチッとした食感を楽しめた。デザートだけでなく、パスタやカレーといった食事メニューも提供している。
昭和レトロな家具は、懐かしさを感じる佇まい
店内に入ると、桐タンスやピアノ、小物がお出迎えしてくれ、「ただいま」とつい言いたくなるような趣がある。店内にはテーブル席が6卓あり、季節によって中庭の移り変わりも楽しめる。上村さんが、お父さんの想いを大切につないでいることが伝わってくる。
「お客さんは、ご近所の方が多いですね。お1人で来られる方もいますし、月に一度町内の方が6名くらいで利用してくれています」と上村さん。
この日もご近所の方が居心地のよい店内で食事と上村さんとの会話を楽しんでいた。地元の方の憩いの場となっているのだろう。今後は2階のスペースを開放し、教室開催などで利用できるようにと考えているそうだ。
「お店を見つけてくれて、会いに来てくれることが嬉しい」
「周知活動を頑張っているわけではないのですが、近くに喫茶店がないので、たまたま電車の待ち時間に来られる方もいましたね。インスタにアップされた当店の情報を見て、わざわざ大阪北部から、当店に立ち寄るためだけに奈良を訪れた方もいらっしゃいました」と、嬉しそうに話す上村さん。
また、前職で交流のあった方が駆けつけてくれたり、昔の知り合いに再会できたりと、ご縁が再びつながることも多いそう。
店内のギャラリースペースには作家さんの作品が展示されており、まるで待ち人を待っているかのようだ。今後は、レンタルスペースとしての活用も検討しているとのこと。より多くの作品との出会いも楽しめるだろう。
和の空間と洋のお料理でリフレッシュ
暑さを忘れさせてくれる涼しげな店内には、上村さんのお父さんが描いた作品が飾られている。和の芸術を鑑賞しながら洋風のお料理やデザートをいただくと、日常の喧噪から離れリフレッシュできるだろう。
レモンスカッシュはもちろん、これからの季節にぴったりなクリームソーダも提供されている。梅雨のジメジメや夏の暑さからしばし離れて、穏やかな時間を過ごせる「ギャラリーカフェ赤いそら豆」。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
ギャラリーカフェ赤いそら豆の情報
アクセス方法:近鉄天理線 二階堂駅から徒歩約3分
住所:奈良県大和郡山市八条町43-4
グーグルマップ:
Instagram:https://www.instagram.com/akaisoramame/
営業時間:月曜日、金~日曜日:10時~16時
定休日:火・水・木曜日
※営業日や営業時間の変更等はInstagramで告知します。
※駐車場あり。詳しくはInstagramを参照してください。
※5名以上で利用の場合は、事前に予約をするとご案内がスムーズです。
※食事メニューは11時~14時30分までの提供となります。