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フード  |    2023.07.16

マグロ漁港で見つけた蒸籠(せいろ)食堂は「人々が帰る場所」三浦市三崎港『蒸籠食堂かえる』

かわいい扉の先にはおいしい空間が

神奈川県三浦市にある三崎漁港は全国でも有数のマグロ漁獲量を誇り、そこで水揚げされたマグロは「三崎マグロ」と言われています。東京からのアクセスとなる京浜急行では『みさきまぐろきっぷ』と称した、マグロを味わいながら散策ができるきっぷを販売しているほど、マグロを一大看板に掲げています。

しかし、今回ご紹介するのはマグロではなく、蒸籠(せいろ)料理がメインの『蒸籠食堂かえる』です。

味だけでなく、どこかホッとする空間にリピートしたくなるお店です。

出会いは、三浦市発行の移住促進ガイドブックから

三浦市発行の移住冊子「MIURA」が出会いのきっかけ

そのお店は、友人と漁港散策をしているときに見つけた冊子に、店主が取り上げられていたことから興味を持ちました。それは三浦市が発行している移住促進ガイドブック。移住後お店を始めた方として紹介されています。

お店の開店は17:00。その時間までには帰ろうと計画していたのですが、どうしても気になり開店を待って夕食をいただくことにしました。

懐かしさを感じる店内と、明るく気さくな店主にほっこり

港町のスナックの名残を感じる店内

店内は、昭和の雰囲気漂うスナックを改装したつくりで、カウンター4席、2人がけテーブル2卓ほどのこぢんまりとした空間。入店すると笑顔のステキな店主が迎えてくれました。

壁にかかったメニューには、ハーフサイズ設定のものもあり、少しずつたくさんの種類が食べられることにワクワク。さらに「おなかの空き具合はどんな感じですか?」と声を掛けてくださり、こちらのコンディションを気遣いながら勧められる料理に期待が高まります。

まずは飲み物!クラフトビール、自然派(ナチュラル)ワインにこだわりが

「クラフトビールはじめました」は、ずっと「“はじめました”ですね」と苦笑いしてました

カウンターに目をやると「クラフトビールはじめました」の文字が。日本酒や台湾のビールなどもあり、飲み物の種類が豊富です。また、ワインは店主こだわりのナチュラルワインが揃っていて、今人気のオレンジワインもあります。

ワインは好みを伝えるとオススメをチョイスしてくれるので、普段飲む機会のないものにチャレンジしてみるのもいいですね。

また、日本酒もお酒に合った、おいしい飲み方を教えてくれます。

三浦野菜の蒸籠蒸し、もちもちの蒸し餃子、魯肉飯(ルーローハン)…どれも虜にする味

日によって変わるメニュー ※値段も仕入れの状況によって変わるそうです

お料理ですが、私は先ず『蒸し野菜のつめあわせ』を注文しました。

旬の三浦野菜など、厳選して仕入れた野菜はどれも素材の味が生きていて、ほっこりしながらワインをいただきます。

やみつきになる『もちもち蒸しぎょうざ』

次に『もちもち蒸しぎょうざ』。これはこのお店で外せないメニューです。

皮のモチモチ食感と、ギュッとつまった餡。これだけでお腹がいっぱいになりそうな見た目に反して、サッパリとした中に存在感のある味で、ぱくぱくと口に入ってしまいます。

そんなぎょうざのおかわりを我慢して『甘酢しょうがシュウマイ』『蒸し鶏 特製ねぎだれ』を制覇!ワインが進んで大満足です。

そして、満腹でも外せないシメのメニューがあります。それが『魯肉飯(ルーローハン)』!

これを食べないと帰れない!『魯肉飯』 ※私はパクチーなしですが、お好きな方にはパクチーがのってます

初訪店時、友人がどうしても食べたいと言うので、満腹にもかかわらず食べてみたところ、なぜかスルスルと入ってしまったこの料理。『かえる』に食べに来る目的のひとつでもあります。

店内で食事をしていると、この『魯肉飯』をテイクアウトして行くお客さんがみられるほど、地元に愛されている味です。

店名“かえる”に込められた想い

取材時、もうすぐ2周年というお店の壁には、「1周年」をお祝いするお子さん(お客さん)からの可愛いメッセージが

店内にカエルの置物などが置かれているのが気になり、店主に「なぜ店名が“かえる”なのか」を聞いたところ、「実は動物のカエルではないんです」との答えが。

「ここはマグロ漁の港で、一度漁に出るとなかなか戻ってこられない。だから“帰って来たくなる場所”として存在できればと思ったんです」。

そして

「日々の喧噪や群れることから離れて、気の許せる人と(ひとりでも)、自分にとって心からゆったりとした時間を過ごせる『自分に還る場所』でありたいと考えて名付けました」と。

そんな言葉にとても納得している自分がいました。

実は今回再訪したのは、最初の出会いから1年ほど経った頃。それまで何度訪店したかったことか。

それだけ、味、空間、店主の人柄に癒やされる場所なんです。

お店を出て振り向くと、ここに帰りたくなる灯りが

ちなみに店主が「なぜここに移住したか」などのお話も魅力的。私がお店と出会うきっかけとなった『移住冊子「MIURA」』は、三浦市移住ポータルサイト内にリンクがあります。

みうら暮らし~三浦市移住ポータルサイト~

https://www.city.miura.kanagawa.jp/shiseijoho/seisaku_keikaku/2/index.html

毎回満腹で帰宅するのですが、翌朝には「今日も食べに行きたい」と思う店『蒸籠食堂かえる』。

ぜひ三崎散策のシメに、店主の想いあふれる空間と料理を堪能しに訪れてみてください。

お店の情報

蒸籠食堂かえる
所在地:〒238-0243 神奈川県三浦市三崎2丁目13−10
Instagram:https://www.instagram.com/kaeru_gohan/
Open:金曜日18:00-21:00/土・日曜日17:00-21:00(週末のみ営業)
※営業日時については、必ずInstagramで確認をしてから訪店ください。
※事前のご予約を勧めします。

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この記事を書いた人

youyou

『人生の旅人パフォーマーyouyou(ゆうゆう)』として、イベント司会の他、物語を作ってのひとり芝居や、朗読などで表現をするパフォーマー、声優活動をしています。 埼玉県春日部市在住。海辺の生活に憧れて、2017年から始めた神奈川県での二拠点生活は、シェアハウスに始まり、現在はオーシャンフロントの部屋でひとりの城を築いているところです。 国内専門のひとり旅(特に乗り専)が趣味。 さらにライターとして、二拠点生活のヒントや、旅で出会った面白いネタ、地域の情報などを記事にしています。

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